報道発表資料
「国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)」と環境省は、11月10日(日)に兵庫県豊岡市において、北川環境副大臣、涌井UNDB-J委員長代理、佐藤経団連自然保護協議会会長、中貝豊岡市長らの出席の下、「第3回生物多様性全国ミーティング」を開催しました。
UNDB-Jキャラクター「タヨちゃんサトくん」と豊岡市キャラクター「コウノトリのコーちゃん・オオサンショウウオのオーちゃん」による「生物多様性キャラクター応援団共同宣言式」や、UNDB-Jの活動紹介、委員会が推奨する認定連携事業の取組等の発表を行いました。
また、生物多様性の主流化に向けた今後の取組について、参加者同士が意見交換を行うワークショップを実施しました。
概要
- 1.日時
- 平成25年11月10日(日)9:30~12:30
- 2.会場
- 但馬地域地場産業振興センター 2階 多目的ホール
(兵庫県豊岡市大磯町1番79号) - 3.主催等
- 主催:国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)、環境省
共催:豊岡市、生物多様性自治体ネットワーク - 4.出席者数
- 約140名
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北川環境副大臣ご挨拶 | 式典での記念撮影 |
開催結果
1.開会挨拶
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- 冒頭、北川環境副大臣より、「生物多様性の保全と持続可能な利用に関する取組を進めていくためには、事業者、NPO、自治体、政府など様々な関係者が連携し、一体となって進めていくことが重要」、「環境省は、愛知目標の達成に向け、UNDB-Jの活動と連携し、国民一人ひとりに生物多様性に関する理解が広がるよう、最大限の努力をしていく」旨のご挨拶がありました。
- ○
- 続いて、涌井UNDB-J委員長代理より、「これまでUNDB-Jでは、連携事業の認定をはじめ様々な取組を行ってきた。今年度は新たに『Iki・Tomoパートナーズ』を立ち上げたので、多くの方にご参加頂きたい」、「愛知目標の達成に向け、皆様のなお一層のご協力、ご尽力をお願いしたい」旨のご挨拶がありました。
- ○
- 佐藤経団連自然保護協議会会長からは、「身近な生活から地球規模のレベルまで、生物多様性の保全と持続可能な利用を、様々な社会経済活動の中で実践することが必要」、「経団連自然保護協議会としても、NGOが行う取組の支援、企業とNGOとの協働の推進、企業の具体的な取組の拡充に努めてきた」旨のご挨拶がありました。
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- 生物多様性自治体ネットワーク代表である豊岡市の中貝市長からは、豊岡市での開催に対しての謝意が示されたほか、「豊岡市は、コウノトリ『も』住める町を目指している。それには、たくさんの生き物とコウノトリが近くにいるくらしが素敵という文化が必要」「自らの足下を深く掘り下げて活動することで、世界ともながっていく」旨のご挨拶がありました。
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涌井UNDB-J委員長代理 | 佐藤経団連自然保護協議会会長 | 中貝豊岡市長 |
2.生物多様性キャラクター応援団共同宣言式
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UNDB-Jキャラクター(中央から左) タヨちゃんサトくん 豊岡市キャラクター(中央から右) コウノトリのコーちゃん オオサンショウウオのオーちゃん |
NDB-Jキャラクター「タヨちゃんサトくん」と豊岡市キャラクター「コウノトリのコーちゃん・オオサンショウウオのオーちゃん」が、今後協力して生物多様性に関する普及啓発に取り組むため「生物多様性キャラクター応援団共同宣言」を行いました。
3.講演
(1)UNDB-Jの活動状況と生物多様性をめぐる最近の話題
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UNDB-J委員長代理 涌井 史郎 氏 |
UNDB-Jが推奨する連携事業の認定、子供向け推薦図書「生物多様性の本箱」の選定などUNDB-Jの活動状況を紹介するとともに、「にじゅうまるプロジェクト」への登録や「生物多様性の本箱」寄贈事業への寄付協賛など、UNDB-Jの活動へのご協力をお願いしました。
(2)生物多様性に関する民間参画の動向
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UNDB-J委員・経団連自然保護協議会会長 佐藤 正敏 氏 |
COP10開催中に発足し、事業者、NPO等、504団体が加盟する「生物多様性民間参画パートナーシップ」について、アンケートにより収集した182の活動事例をWebで発信するなど、積極的に活動されている様子を紹介されました。
4.発表 様々なセクターによる優良事例の発表
(1)滋賀・琵琶湖の伝統食作り【生物多様性アクション大賞2013】
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アイキッズ ~エコアイディアキッズびわ湖~ 中村 大輔 氏 |
UNDB-Jの「MY行動宣言5つのアクション」に即した活動を表彰する第1回生物多様性アクション大賞の受賞活動について、子どもたちが地元の漁師や地域の方と一緒に、「なれずし」づくりを通じて琵琶湖の恵みを味わう様子などについて紹介されました。
(2)Earthwatchにじゅうまるプロジェクト~市民参加型生物多様性調査による環境リテラシーの普及~【UNDB-J認定連携事業】
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認定NPO法人アースウォッチ・ジャパン ディレクター 伊藤 雪穂 氏 |
誰もが地球環境に対する真の理解を得て、必要な行動につなげることを目指し、野生生物と生態系、気候変動、考古学と文化、海洋保全といったテーマで専門家と市民参加型の野外調査を展開している活動について紹介されました。
(3)Come Back Goose - 甦れシジュウカラガン!日本の空に-【UNDB-J認定連携事業】
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日本雁を保護する会 会長 呉地 正行 氏 |
20世紀初頭に絶滅危惧種となったシジュウカラガンを再び日本の空に羽ばたかせるため、1983年から仙台市八木山動物公園、ロシア、米国と共同で行なっている活動と、昨年は400羽以上が飛来するまでになったことについて紹介されました。
(4)第十堰水辺の教室【UNDB-J認定連携事業】
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川塾代表 塩崎 健太 氏 |
吉野川と地域住民の暮らしが疎遠になったと危機感を持ったことをきっかけに始まった、地元の漁師等が講師となって、小学4~6年生の子どもが川と共に暮らす文化を学び、体験する活動について紹介されました。
(5)コウノトリと共生するまちづくり事業【UNDB-J認定連携事業】
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豊岡市コウノトリ共生課 宮垣 均 氏 |
豊岡市を最後に一度は日本の空から姿を消したコウノトリの野生復帰のため、ビオトープ水田や自然再生、コウノトリ米のブランド化など経済と持続可能な農業の両立のほか、環境教育を通じた次世代の担い手育成など総合的な取組について紹介されました。
5.ワークショップ
事例発表テーマ毎のグループに分かれて、それぞれの活動の今後の取組方針や課題について、発表者・参加者を交えて活発な意見交換が行なわれ、最後にグループごとに意見交換の様子や感想が発表されました。
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6.閉会挨拶
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愛知県環境部技監 宇都木 悟 氏 |
最後に、次期開催地の愛知県から、来年度の開催に向け、関係者の皆様と協力しながら準備を進めていきたい旨のご挨拶がありました。
参考
○「国連生物多様性の10年日本委員会」(UNDB-J)
2011年から2020年までの10年間は、国連の定めた「国連生物多様性の10年」です。生物多様性条約第10回締約国会議(2010.10愛知県名古屋市)で採択された、新たな世界目標である「愛知目標」の達成に貢献するため、国際社会のあらゆるセクターが連携して生物多様性の問題に取り組むこととされています。
これを受け、愛知目標の達成を目指し、国内のあらゆるセクターの参画と連携を促進し、生物多様性の保全と持続可能な利用に関する取組を推進するため、「国連生物多様性の10年日本委員会」(UNDB-J)が2011年9月に設立されました。
(ウェブサイト)http://undb.jp/
○生物多様性キャラクター応援団
国民一人ひとりに生物多様性に対する認知や理解を広げ、国民運動として取組を促進するため、2012年9月に旗揚げした広報組織です。広く様々なキャラクターからの入団申請を募集中です。セミナー等における「生物多様性キャラクター応援団共同宣言式」の実施、生物多様性マガジン「Iki・Tomo(イキトモ)」での情報発信など、積極的な広報活動を行っています。
(ウェブサイト)http://undb.jp/committee/team/chara/
○UNDB-J認定連携事業
各セクターの参加と連携を促進するため、「にじゅうまるプロジェクト」の登録事業等の中から、UNDB-Jが推奨する連携事業を認定しています。
UNDB-J認定連携事業については、UNDB-Jのロゴマークをご使用いただけるとともに、UNDB-Jとしても生物多様性全国ミーティングや生物多様性地域セミナー等において紹介するなど、積極的な広報活動を展開しています。
(ウェブサイト)http://undb.jp/authorization/
○MY行動宣言 5つのアクション、生物多様性アクション大賞
国民一人ひとりが生物多様性との関わりを自分の生活の中でとらえることができるよう、UNDB-Jは、5つのアクションの中から自らの行動を選択して宣言する「MY行動宣言シート」の活用を広く呼びかけています。
(ウェブサイト)http://undb.jp/committee/tool/action/
また、今年度、UNDB-Jも参画する生物多様性アクション大賞実行委員会において、「MY行動宣言 5つのアクション」を参考にした表彰制度を立ち上げ、5つのアクションに即した活動の表彰を行いました。
(ウェブサイト)http://5actions.jp/award/
- 連絡先
- 環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性施策推進室
代表 :03-3581-3351
直通 :03-5521-8150
室長 :堀上 勝 (内:6660)
室長補佐 :山内 洋志 (内:6662)
担当 :宮崎 公輔 (内:6664)