報道発表資料

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2000年02月07日

「第5次水質総量規制の在り方について」に係る中央環境審議会答申及び第5次水質総量規制における総量規制基準等に係る中央環境審議会への諮問について

 2月8日に開催された中央環境審議会水質部会において、昨年2月に環境庁長官が 諮問した「第5次水質総量規制の在り方について」に関して報告が取りまとめられ、 同日、中央環境審議会会長から環境庁長官に対し答申がなされた。
  また、これを受けて、第5次水質総量規制の実施に向けて、COD、窒素及び燐の 総量規制基準の設定方法等について、同日、環境庁長官から中央環境審議会に対し 諮問を行った。
  環境庁としては、本年秋までに答申をいただき、第5次水質総量規制のための所要 の手続きを進めることとしている。

1答申の経緯

(1) 東京湾、伊勢湾及び瀬戸内海においては、水質汚濁を防止するため、水質汚濁防止 法及び瀬戸内海環境保全特別措置法に基づき、平成11年度を目標にCODを対象 とした第4次水質総量規制を実施しているところである。
(2) しかしながら、CODの環境基準の達成率は満足できる状況になく、また、赤潮、 貧酸素水塊といった富栄養化に伴う問題が発生している状況にある。
(3) こうした状況を踏まえ、CODのみならず窒素及び燐とを併せた総合的な閉鎖性 海域の水質保全対策を推進するため、平成12年度からの第5次水質総量規制の 在り方について、平成11年2月22日付けで中央環境審議会に対して諮問を 行った(別添1)。
(4) これを受け、同審議会においては、水質部会において審議が進められてきたところ であり、パブリックコメント手続等を経て、2月8日開催の水質部会において 最終的な審議が行われ、同日環境庁長官に対し答申が行われた(別添2)。

 

2答申の要点

  答申の要点は、次のとおりである。

 第5次水質総量規制においては、窒素・燐の環境基準の確保を図るとともに、 COD及び窒素・燐とを併せた一体的な削減対策を推進することによりCODの 環境基準の確保を図る観点から、また、段階的に実効性を伴う削減を図る観点から、 以下のとおりとすることが適当。

[1] 従来のCODに加えて、新たに窒素・燐を総量規制の対象項目として指定する こと
[2] 窒素・燐に係る指定水域及び指定地域については、CODに係る指定水域及び 指定地域と同じとすること
[3] 目標年次については、4次にわたる総量規制の実績等を踏まえ、平成16年度 とすること

3パブリックコメント手続

 昨年11月2日から12月20日まで実施したパブリックコメント手続等において 寄せられた御意見及びそれに対する考え方について、同部会において審議され、 取りまとめられた(別添3及び4)。

4諮問の趣旨

 上記の答申を受けて、第5次水質総量規制の実施に向け、

[1] CODの総量規制基準の設定方法を改めること
[2] 窒素及び燐の総量規制基準の設定方法及び汚濁負荷量の測定方法等を定めること が必要であることから、今般、これらの点について中央環境審議会に対し諮問 するものである(別添5)。

5今後の予定

 本諮問については、2月8日付けで同審議会水質部会に付議され、同部会に新たに 設置された総量規制基準等専門委員会において具体的な調査・検討が行われる予定で ある。

 環境庁としては、本年秋までに答申をいただくとともに、第5次総量削減基本方針 の策定に向けて検討を行うこととしている。

(参考)

審議経過

平成11年2月22日 第19回中央環境審議会水質部会
 ・諮問(「第5次水質総量規制の在り方について」)
 ・総量規制専門委員会の設置
平成11年5月21日 第1回総量規制専門委員会
平成11年7月1日 第2回総量規制専門委員会
平成11年9月17日 第3回総量規制専門委員会
平成11年10月5日 第4回総量規制専門委員会
 ・総量規制専門委員会中間報告の取りまとめ
平成11年11月2日 第22回中央環境審議会水質部会
 ・総量規制専門委員会からの中間報告
 ・中間報告に対するパブリックコメント手続について了承
平成11年11月4日
    ~12月20日
パブリックコメント手続き(意見の募集)

平成11年11月30日
    ~12月17日

意見交換会の開催(指定地域内4会場)
平成12年1月18日 第5回総量規制専門委員会
 ・意見の募集結果等について検討
 ・総量規制専門委員会報告の取りまとめ
平成12年2月8日 第24回中央環境審議会水質部会
 ・答申(「第5次水質総量規制の在り方について」)
 ・諮問(「水質に係るCODの総量規制基準の設定方法の 改定並びに窒素及び燐の総量規制基準の設定方法及び 汚濁負荷量の測定方法等の設定について」)

【添付資料】

別添

「第5次水質総量規制の在り方について(諮問)」(略)
「第5次水質総量規制の在り方について(答申)」(略)
第5次水質総量規制の在り方に対する意見の募集について(お知らせ)(略)
第5次水質総量規制の在り方に対する意見の募集結果等について(略)
「水質に係るCODの総量規制基準の設定方法の改定並びに窒素及び燐の 総量規制基準の設定方法及び汚濁負荷量の測定方法等の設定について (諮問)」(略)

*本資料についてはホームページでの公開はしておりません。
入手ご希望の方は水質保全局水質規制課(電話03-5521-8317FAX03-3501-2717) にお問い合わせください。

連絡先
環境庁水質保全局水質規制課
課 長 :吉田 徳久 (6640)
総量規制室
 室 長 :齊藤  眞 (6641)
 補 佐 :山崎 卓三 (6645)
 担 当 :荒木 智行 (6645)