報道発表資料

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2000年03月15日

改訂版レッドデータブック<爬虫類・両生類>の編纂・出版について

環境庁では、レッドデータブック(日本の絶滅のおそれのある野生生物の種についてそれらの生息状況等を取りまとめたもの)の見直し作業を行っているが、今般、爬虫類及び両生類について改訂版レッドデータブックの編纂作業が完了した。
 なお、本レッドデータブックは、(財)自然環境研究センターより出版される予定である。
 改訂版のレッドデータブックの編纂が終了し出版されるのは、爬虫類・両生類版が初めてとなる。

1.レッドデータブック改訂の経緯

 環境庁では、平成3年に我が国で初めてのレッドデータブックを作成し刊行したが、平成7年度より、その見直しを進めている。

 見直し作業では、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類等の分類群毎に、専門家による検討を踏まえて、まず絶滅のおそれのある種のリスト(=レッドリスト)を作成し公表(別記公表状況参照)、次に、このリストに掲載された個々の種についてその生息状況等の記述を加えた報告書を改訂版レッドデータブックとして取りまとめることとしている。

 今般、爬虫類及び両生類について、この改訂版レッドデータブックの編纂作業が完了したものである。

2.改訂版レッドデータブック<爬虫類・両生類>の概要

 掲載種は、絶滅のおそれのある種(絶滅危惧IA類、IB類及びII類)として、キクザトサワヘビ、イヘヤトカゲモドキ、セマルハコガメなど爬虫類18種、アベサンショウウオ、イシカワガエル、イボイモリなど両生類14種、その他レッドリスト掲載種合計約50種。それぞれの種について、以下のような項目についての専門家による詳細な解説を加えたものである。

 ○形    態:体長、体色等を記述。全種についてカラー写真を掲載。
 ○生態学的特性:出現期、繁殖習性、食性、生息環境区分等を記述。
 ○分    布:国外分布、国内分布状況、分布の分断状況等を記述。
 ○生息地の現状:生息環境の質とその時代的変化を記述。
 ○存続を脅かしている原因

3.改訂版レッドデータブック<爬虫類・両生類>の入手方法

 改訂版レッドデータブック<爬虫類・両生類>は、(財)自然環境研究センターより出版される予定。入手の連絡先は以下のとおり。

(財)自然環境研究センター・ブックセンター
〒113-0034東京都文京区湯島2-29-3
Tel03-3813-8809 Fax03-3813-8958

<別記>

 分類群毎のレッドリストの公表状況

◎動物
哺乳類 平成10年6月12日公表
鳥類 平成10年6月12日公表
爬虫類 平成9年8月7日公表
両生類 平成9年8月7日公表
魚類 平成11年2月18日公表
無脊椎動物 今春に公表予定
◎植物
維管束植物 平成9年8月28日公表
維管束植物以外 平成9年8月28日公表

※レッドリストは環境庁ホームページ( http://www.eic.or.jp/eanet/)で公開中。

連絡先
環境庁自然保護局野生生物課
課 長 : 森 康二郎(6460)
 担 当 : 植田・樋口(6465)