報道発表資料

この記事を印刷
2013年09月20日
  • 再生循環

使用済み電気・電子機器の輸出時における中古品判断基準について(お知らせ)

 実際にはリユースに適さない使用済み電気・電子機器が中古品と偽って輸出され、輸出先における健康及び環境への悪影響を及ぼしている実態を踏まえ、特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律(以下、「バーゼル法」という。)の適切な運用を目的として、「使用済み電気・電子機器の中古品判断基準」を策定しましたので、お知らせします。
 使用済み電気・電子機器をリユース目的で輸出する際は、バーゼル法に基づく輸出承認を得る必要はありませんが、輸出者自らが、この承認を要しないことを証明する必要があります。
 本基準により、リユース目的の輸出であることを客観的に判断することができ、輸出者は、この証明が容易できるようになります。なお、本基準は、バーゼル法に基づく輸出の承認が必要とされる物を変更するものではありません。
 本基準は、平成26年4月1日から適用されます。

1.背景

  • 我が国で発生する使用済み電気・電子機器は、国内でリユース・リサイクルされる他、輸出先の海外でリユースされるものも少なくない。使用済み電気・電子機器をリユース目的で輸出する場合は、バーゼル法に基づく輸出承認を得る必要はないが、輸出しようとする者自らが、この承認を要しないことを確認し、関係機関に対して証明することが求められる。
  • 一方、実際にはリユースには適さないものが、中古品と偽って輸出され、輸出相手国、特に発展途上国において、部品、金属等が回収されている実態が指摘されており、それらの含有する有害物質が、人の健康及び生活環境に悪影響を及ぼしていることが強く懸念されている。さらに、こうした場合には、バーゼル法違反となるのみでなく、国際条約上の不法輸出として国際問題に発展するおそれがある。
  • このような背景を踏まえ、バーゼル法の実効性の向上に資することを目的として、同法の規制対象の明確化に関する取組を進めてきた。平成21年度には、「使用済みブラウン管テレビの輸出時における中古品判断基準」(以下、「ブラウン管テレビの中古品判断基準」という。)を策定し、運用している。

2.中古品判断基準について

  • 今回策定した「使用済み電気・電子機器の輸出時における中古品判断基準」(以下、「中古品判断基準」という。)は、使用済み電気・電子機器を幅広く対象としている。本基準は、[1]年式・外観、[2]正常作動性、[3]梱包・積載状態、[4]中古取引の事実関係、[5]中古市場の五項目によって構成されている。
  • 本基準は、実際にはリユースに適さない使用済み電気・電子機器が中古品と偽って輸出されることのないよう、リユース目的での輸出と客観的に判断される基準を示すことにより、輸出者による、バーゼル法に基づく輸出の承認を要しないことの証明を容易にすることを目的としたものである。なお、本基準は、バーゼル法に基づき輸出の承認が必要とされる物を変更するものではない。
  • 本基準は、平成26年4月1日から適用する。ただし、本基準の一項目である[2]正常作動性は、機器の種類によって異なるため、それぞれについて確認が必要な機能、効用を整理し、平成25年12月末を目途にホームページにて情報提供を行うこととする。
  • なお、使用済みブラウン管テレビについては、ブラウン管テレビの中古品判断基準を適用しているが、平成26年4月1日からは、中古品判断基準を適用する。

3.正常作動検査の代替手段及びその実施について

  • 「正常作動性」を確認するため輸出前に行う「正常作動検査」については、昨年6月のパブリックコメント募集の際に提出された意見を踏まえ、「平成25年度 第1回使用済み電気・電子機器の輸出時における中古品判断基準等検討会」において「正常作動検査の代替手段及びその実施に関する要件」を取りまとめた。本年10月1日から同年12月27日までの間、本要件を満たすと考えられる代替手段の提案受付を行う。
  • 提案については、専門家及び関係省庁により組織する審査会において、その内容が当該要件を満たすものであるかについて審査を行う。提案を行った事業者は、審査会の指摘事項を踏まえ、提案内容を修正した後、当該代替手段を試行して、その結果を審査会に報告し、最終的な可否の判断を受ける。

<詳細は、以下URLを参照>
https://www.env.go.jp/recycle/yugai/info.html

添付資料

連絡先
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課適正処理・不法投棄対策室
直通:03-5501-3157
代表:03-3581-3351
課長:塚本 直也 (内線 6871)
主査:塚原沙智子(内線 6887)
担当:森谷 直子 (内線 6885)

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。