報道発表資料

この記事を印刷
2013年05月09日
  • 地球環境

成蹊大学における地球環境研究総合推進費に係る不適切な経理処理に対する措置について

 環境省は、成蹊大学からの調査報告を受け、当省が所管する競争的研究資金において、不適切な経理処理が行われていたことを確認しました。
 このため、当該不適切な経理処理に関与した研究者に対し、当省所管の競争的研究資金への応募の制限を行うとともに、成蹊大学に対し、不適切な経理処理により支払われた研究費の返還を請求します。

1.経緯

 平成23年7月、成蹊大学は、学内研究者による研究費の不適切な経理処理に関する報道が行われたことを受けて調査委員会を設置し、事実関係の調査を行いました。その結果、2名の研究者が関与した研究費の不適切な経理処理の事実が判明しました。
 平成23年12月、成蹊大学から環境省に対して、学内調査の過程で環境省の所管する競争的研究資金(地球環境研究総合推進費(現在の環境研究総合推進費))に関する不適切な経理処理が発覚した旨の第一報がなされ、その後、環境省及び成蹊大学においてそれぞれ調査を実施した結果、事実関係が確定しましたので、平成25年5月7日付けで、当該不適切な経理処理に対する措置を決定し、当該研究者に通知しました。

2.不適切な経理処理の概要

(1)対象の研究について

研究課題名:
陸域生態系の活用・保全による温室効果ガスシンク・ソース制御技術の開発 
-大気中温室効果ガス濃度の安定化に向けた中長期的方策-
研究期間:
平成15年度~19年度
研究費総額:
1,238,440千円
代表研究実施機関:
成蹊大学

(2)不適切な経理処理に関与した研究者氏名

成蹊大学
理工学部教授 小島 紀徳
元特別研究招聘教授 山田 興一(平成16年度~平成19年度)

(3)不適切な経理処理の内容及び金額

 上記の研究者は、業者との取引を通じて、成蹊大学一般経費並びに成蹊大学が管理する公的研究費を消耗品購入目的で納品されたものとして支払手続きを行わせる等して、「預け」を行い(業者に研究費を預けていた)、これら不正な手続きで得た「預け金」から実験機器の購入や修理に充てる等の不適切な経理処理を行っていました。
 環境省の研究費からの不適切な経理処理に関する金額は、総額で4,001,144円となります。

3.環境省が行う措置の内容及び今後の方針

 環境省は、「環境省の所管する競争的研究資金における不正使用及び不正受給に係る研究費の執行停止、応募資格の制限及び研究費の返還等に関する規程」に基づき、以下の措置を講じることとします。

(1)応募資格の制限

 上記2.の研究者に対し、研究機関から研究費の返還があった年度の翌年度以降、環境省の所管する競争的研究資金への応募資格の制限を行います。

環境省の所管する競争的研究資金への応募資格の制限
成蹊大学 理工学部教授 小島 紀徳 4年
元特別研究招聘教授 山田 興一 2年

(2)研究費の返還

 成蹊大学に対し、不適切に支払われた研究費総額 4,001,144円及び利息年5%を、期限を定めて返還させます。

連絡先
環境省総合環境政策局総務課環境研究技術室
直通:03-5521-8239
 代表:03-3581-3351
 室長:吉川 和身     (内線6241)
 担当:栗林、水野、高堰 (内線6245)

地球環境局総務課研究調査室
 直通:03-5521-8247
 室長:辻原 浩      (内線6730)
 担当:近藤、大橋、鈴木 (内線6732)