報道発表資料

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2000年05月26日

わが国のエコビジネスの市場規模の推計結果について

環境庁では、“TheEnvironmentalGoods&ServiceIndusties(OECD,1999)”のエコビジネスの分類に従い、1997年及び2010年のエコビジネスの市場規模及び雇用規模について推計を行った。
  その結果、エコビジネスの市場規模は、1997年で24兆7,000億円となり、わが国の国内生産額の2%強を占めることが分かった。また、2010年時点の将来予測としては、39兆8,000億円、年平均伸び率3.7%の成長産業になると推計された。中でも循環型社会を支える廃棄物処理・リサイクル関連ビジネスが約50%を占めることが注目される。
  また、雇用規模については、1997年では69万5,000人であり、2010年時点では86万1,000人に増加するという推計結果が得られた。

1.エコビジネスとは

  エコビジネスは、「『水、大気、土壌等の環境に与える悪影響』と『廃棄物、騒音、エコ・システムに関連する問題」を計測し、予防し、削減し、最小化し、改善する製品とサービスを提供する活動」(“TheEnvironmentalGoods&ServiceIndusties,OECD,1999”)から構成される。詳細は、参考参照。

2.エコビジネスの市場規模の推計方法

  上記1のエコビジネスに該当すると思われる各ビジネスについて、各種データより1997年の市場規模を算出するとともに、過去のトレンドや廃棄物減量化目標などの政府計画などから2010年の市場規模を推計した。
  雇用規模については、各種データから各業界の労働生産性(金額/人)を推計し、それぞれの市場規模に労働生産性の逆数を掛けて算出した。

3.エコビジネスの市場規模及び雇用規模の推計結果(詳細は別添参照)

  1997年 2010年 年平均伸び率(%)
市場規模(億円) 247,426 400,943 3.7
雇用規模(人) 695,145 867,007 1.7

  廃棄物・リサイクル関連ビジネス(別添のA3、A10、A20、C3)の市場規模は、1997年、2010年ともにエコビジネス全体の約50%を占める。
  なお、燃料電池自動車、インバース・マニュファクチャリング(逆工場)関連施設などは、将来的な技術開発及び普及が期待されているが、データが不足しているため、今回は推計はできていない。これらを加味すると、市場規模はさらに大きくなると予想される。


(参考)OECDによるエコビジネスの分類
“TheEnvironmentalGoods&ServiceIndusties(1999)より”
[PDFファイル(34KB)]

(別添)わが国のエコビジネス市場規模の現状と将来予測についての推計
[PDFファイル(63KB)]

添付資料

連絡先
環境庁企画調整局企画調整課調査企画室
室 長 :小木津敏也(6250)
 補 佐 :大森  恵子(6253)
 主 査 :井上  和也(6252)

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