報道発表資料

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2012年10月15日
  • 水・土壌

平成24年度「日本モデル環境対策技術等の国際展開」事業に係る第2回日尼共同政策研究ワーキンググループ会合及び北スマトラ技術セミナーの開催結果について(お知らせ)

 インドネシア環境省との二国間協力で実施している環境対策技術等の普及のためのモデル事業(共同政策研究)について、モデル事業の参加機関と協議するため、9月25日(火)に第2回日尼共同政策研究ワーキンググループ会合を北スマトラ州環境局において開催しました。また、地方政府の環境担当行政官や民間企業の環境管理担当者を対象とした北スマトラ技術セミナーを翌26日(水)に開催しました。

1.経緯

 環境省では、平成21年度から「日本モデル環境対策技術等の国際展開」事業を実施しており、環境対策技術等を法制度整備、人材育成とパッケージにして、アジア諸国に普及・展開する二国間協力事業を、中国、ベトナム及びインドネシアを対象として実施しています。
 このうちインドネシアでは、インドネシア環境省第7局との間で、平成23年から産業排水対策分野の事業を実施しており、昨年12月2日に政府間対話の場である「第4回日尼専門家会合」を開催し、環境対策技術等の普及のためのモデル事業を、北スマトラ州ランカット県にある粗パーム油工場の工場排水管理をモデルとして、実施することで合意しました。
 今般、共同政策研究の参加機関が具体的取組状況を共有するとともに今後の計画を協議するために「日尼専門家会合」の下に設置した「日尼共同政策研究ワーキンググループ会合」の第2回会合を開催し、また、地方政府の環境担当行政官や民間企業の環境管理担当者を対象とした「北スマトラ技術セミナー」を開催しました。

2.概要

(1)開催日時

日尼共同政策研究WG会合
平成24年9月25日(火) 9:00~16:30
北スマトラ技術セミナー
平成24年9月26日(水) 9:00~17:00

(2)開催場所

日尼共同政策研究WG会合
北スマトラ州環境局(インドネシア・メダン市)
北スマトラ技術セミナー
グランド・スイス・ベルホテル(インドネシア・メダン市)

(3)主な出席者

インドネシア側
エスロム・ハモナンガン
環境省 第7局 環境管理センター モニタリング部門長
ヒダヤティ
北スマトラ州 環境局長
ヘルミンタ・スンビリング
ランカット県 環境局長

 ほか、北スマトラ州環境局、ランカット県環境局、PTPN II社(粗パーム油工場)等の関係者

日本側
西本 俊幸
環境省 水・大気環境局 総務課 環境管理技術室長

 ほか

3.開催結果

〔日尼共同政策研究ワーキンググループ会合〕

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日本側より、前回会合において各主体が行うことをまとめた合意項目の確認を行った上で、前回会合以降の日本側の対応及び11月下旬に開催予定の専門家会合・オープンセミナーの開催計画案を説明しました。
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これを受け、インドネシア側より、PTPN II社、ランカット県環境局及び北スマトラ州環境局がそれぞれの前回会合以降の取組状況を説明し、日本側専門家から助言が行われました。この中で、PTPN II社からは、これまでの取り組み等により、排水の分析の結果、各測定項目に改善がみられた旨の報告がありました。また、データ分析に関する環境管理センターへの協力の内容について議論が行われました。
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日本側より、環境技術専門家、環境対策技術等のデータベースを活用した工場への環境対策のアドバイスを恒常的に行うための新たな仕組み作りを提案し、意見交換が行われ、各機関が持ち帰り検討し議論を継続することとなりました。
日尼共同政策研究ワーキンググループ会合

〔北スマトラ技術セミナー〕

 産業排水処理に関する知識及び環境対策技術等の普及を図るため、北スマトラ州の地方政府環境担当行政官や民間企業の環境管理担当者を広く対象として、日本人専門家が以下の内容について講義を行い、活発な質疑応答がありました。

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粗パーム油工場に代表される有機性排水の基本的な処理技術の概要
有機性排水処理における基本的な事項として、有機性排水の特性、処理計画の手順、処理設備の設計諸元等を説明。
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適用可能な排水処理設備
粗パーム油工場からの排水を対象とした適用可能な排水処理システム事例を紹介。
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排水処理設備の保守管理
排水処理の基本的な管理手順を説明。
北スマトラ技術セミナー
連絡先
環境省水・大気環境局総務課環境管理技術室
直通:03-5521-8297
代表:03-3581-3351
室長:西本 俊幸(内線6550)
補佐:大久保 敦(内線6551)
担当:山本 享  (内線6574)