報道発表資料
環境省と独立行政法人国立環境研究所は、平成24年9月10日(月)(東京)及び9月21日(金)(大阪)に「生態影響に関する化学物質審査規制/試験法セミナー」を開催します。
環境省と独立行政法人国立環境研究所では、毎年度、化学物質の審査や生態毒性試験法等に関するセミナーを開催してきました。本年度は、化学物質審査規制に関する最新動向、リスク評価で用いる環境多媒体モデル※1や生態毒性試験に関する技術的事項について、行政担当者及び研究者が説明します。
多数の皆様の御参加をお待ちしています。
1.開催の趣旨
独立行政法人国立環境研究所では、平成15年度から毎年度「生態毒性試験法セミナー」を開催し、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(以下、「化審法」という。)に基づく生態毒性試験に関する技術的事項の発信等を行ってきました。平成18年度からは環境省との共催として講演内容を拡充し、国内外の化学物質審査規制も内容に加えた「生態影響に関する化学物質審査規制/試験法セミナー」として開催しています。本年度は化審法に基づくリスク評価で用いる環境多媒体モデルに関する技術的事項も内容に加え、東京と大阪の2か所で開催することとします(プログラム内容は両会場とも同じ)。
2.セミナーの概要
セミナーは以下の2部構成となっています。
第1部(化学物質審査規制に関する動向)
化学物質の製造・輸入・使用に携わる事業者や国民等、幅広い皆様を対象に、
- [1]
- 改正化審法におけるスクリーニング評価・リスク評価の最新動向について説明します。また、本年7月に公表した、今後詳細なリスク評価を行う物質リストとその選定の考え方、改正化審法施行後初めてとなる既存化学物質の中でリスク評価が必要と判断された物質リストとその考え方を解説します。
- [2]
- 国が化審法に基づくリスク評価を行う際の、環境中の化学物質濃度の推計に用いる環境多媒体モデル「G-CIEMS※2」の概要について講演を行います。
第2部(生態毒性試験及び生態毒性QSAR※3に関する事項)
主に化審法に基づく届出を行う事業者や生態毒性試験実施機関を対象とし、
- [3]
- 生態毒性試験実施にあたっての留意点について講演を行います。
- [4]
- 生態毒性QSARモデル「KATE※4」についてについて講演を行います。
- ※1
- 環境多媒体モデル
大気、水質、土壌、底質等の複数の媒体間での化学物質の移流、分配、媒体間輸送(湿性沈着等)等を、媒体内では分解等も考慮する環境運命予測モデルで、各媒体中の化学物質濃度予測に用います。 - ※2
- G-CIEMS
G-CIEMS(Grid-Catchment Integrated Environmental Modeling System)は、独立行政法人国立環境研究所において新たに開発した詳細な空間分解能を持つGIS多媒体モデルです。
http://www.nies.go.jp/rcer_expoass/gciems/gciems.html - ※3
- G-CIEMS
QSAR
化学物質の構造と性状(有害性)の関係を基にその性状の強弱を予測するものです。広義には、定性的な対応(例:特定の官能基(有機化合物を同族として特徴づける原子団)の有無から物質の有害性の程度を推測する)も含み、より狭義には、構造を手がかりに有害性(毒性値)等を定量的に算出する仕組み(いわゆる「QSARモデル」)のことを指します。 - ※4
- KATE
KATE(KAshinhou Tool for Ecotoxicity)は、独立行政法人国立環境研究所において、研究・開発された生態毒性QSARモデルです。
http://kate.nies.go.jp/
3.開催の概要
- <東京会場>
-
- 日時:
- 平成24年9月10日(月)13:30~16:40(入場受付は13:00開始)
- 場所:
- 津田ホール 3階 ホール
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷1-18-24
http://tsudahall.com/THHP2/mainindex.htm - 定員:
- 450名
- <大阪会場>
-
- 日時:
- 平成24年9月21日(金)13:30~16:40(入場受付は13:00開始)
- 場所:
- 新梅田研修センター 本館2階 205ホール
〒553-0003 大阪市福島区福島6-22-20
http://www.temmacenter.com/shin_umeda/access/ - 定員:
- 180名
- 参加費:
- 無料
- 申込:
- 次のいずれかの方法によります。
- [1]
- 独立行政法人国立環境研究所ウェブサイトからの申込み
https://project.nies.go.jp/events/risk/kashin2012/にアクセスし、ウェブサイト上から参加申込みフォームに必要事項を入力し、送信します - [2]
- 電子メールによる申込み
[1]による申込みができない場合は、『氏名、ふりがな、所属、電話番号、メールアドレス、参加希望会場(東京又は大阪)』を明記の上、件名を『セミナー参加申込』として、kashinho-seminar2012@nies.go.jpに送信してください。
- 申込締切り:
- 東京会場:平成24年9月7日(金)、大阪会場:平成24年9月19日(水)。
ただし、締切り前に定員に達したときは、以後の申込を受け付けないことがあります。 - 主催:
- 環境省及び独立行政法人国立環境研究所(協力 日本環境毒性学会)
- 事務局:
- 独立行政法人国立環境研究所環境リスク研究センター
担当 袴田、蓮沼(電話:029-850-2750・2882、FAX:029-850-2920)
4.プログラム(予定)
(敬称略)
時間 | 内容 | 講演者等 |
13:00~ | 受付 | |
13:30~13:35 | 開会挨拶 | 環境省 |
【第1部】 化学物質審査規制に関する動向 | ||
13:35~14:25 | 改正化審法におけるスクリーニング評価・リスク評価の最新動向 -リスク評価(一次)評価Iの結果及び一般化学物質からのスクリーニング評価結果- |
環境省総合環境政策局環境保健部企画課化学物質審査室 |
14:25~14:55 | 環境多媒体モデル「G-CIEMS」について | 今泉 圭隆 独立行政法人国立環境研究所環境リスク研究センター |
14:55~15:10 | 休憩 | |
【第2部】 生態毒性試験及び生態毒性QSARに関する事項 | ||
15:10~15:50 | 生態毒性試験実施にあたっての留意点について | 菅谷 芳雄 独立行政法人国立環境研究所環境リスク研究センター |
15:50~16:20 | 生態毒性QSARモデル 「KATE」について | 蓮沼 和夫 独立行政法人国立環境研究所環境リスク研究センター |
16:20~16:35 | 総合質疑 | |
16:35~16:40 | 閉会挨拶 | 独立行政法人国立環境研究所 |
*各講演には質疑応答が含まれます。
*プログラムの内容及び講演者は予告なく変更になることがあります。ご了承ください。
- 連絡先
- 環境省総合環境政策局環境保健部企画課化学物質審査室
直通:03-5521-8253
代表:03-3581-3351
室長 瀬川 恵子(内線6309)
補佐 小岩 真之(内線6324)
担当 池田 俊 (内線6328)
独立行政法人国立環境研究所
環境リスク研究センター
直通:029-850-2750
センター長 白石 寛明