報道発表資料
環境省では、放射性物質汚染対処特措法に基づき国が除染を実施する地域における詳細モニタリングを11月7日(月)より開始し、このたび測定結果を取りまとめましたので、最終報告として公表いたします。
1. 詳細モニタリングの目的
放射性物質汚染対処特措法に基づき国が除染を実施する地域(警戒区域及び計画的避難区域)※において、居住地を中心に詳細な空間線量率分布図を作成し、同法に基づく除染実施計画策定等のための参考とするため、詳細なモニタリングを行うものです。
(※警戒区域及び計画的避難区域であった地域も含む。以下同様。)
2. 実施概要
(1)実施期間
- [1]50mSv/年周辺地域:
- 平成23年12月15日~12月21日、
平成24年1月6日~1月16日
モニタリングカー及び測定員によるモニタリング - [2]20mSv/年周辺地域:
- 平成23年11月7日~11月24日
モニタリングカー及び測定員によるモニタリング - [3]10mSv/年周辺地域:
- 平成24年2月17日~2月28日
平成24年4月6日~4月12日
モニタリングカー及び測定員によるモニタリング - [4]5mSv/年周辺地域:
- 平成24年1月6日~3月3日
無人ヘリコプタによるモニタリング - [5]1mSv/年周辺地域:
- 平成24年2月17日~2月28日
モニタリングカーによるモニタリング
なお、空間線量率分布図の作成にあたっては、[1]~[5]のほか、内閣府及び文部科学省の走行モニタリングデータ(第4巡、平成23年11月5日~12月12日測定) ※のデータも活用しました。
(※ http://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/20120202.html)
(2)モニタリング範囲
警戒区域及び計画的避難区域において、空間線量率が20mSv/年及び50mSv/年に相当する地域のほか、より空間線量率が低い地域(1mSv/年、5mSv/年、10mSv/年)についてもモニタリングを実施しました。
具体的には、内閣府、文部科学省から公表されている警戒区域及び計画的避難区域のモニタリングデータを参考に、それぞれの空間線量率に該当する地域を2×2kmメッシュ毎に選定し、居住地域の有無等にも配慮してモニタリング範囲を検討しました。さらにその中を原則として100mメッシュ毎に区切って、詳細な空間線量率の分布を把握しました。
なお、モニタリング対象となった自治体は、田村市、南相馬市、川俣町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村の11市町村です。
(3)実施体制
- 環境省
- :指揮、監督
- (独)日本原子力研究開発機構
- :走行モニタリングによる測定実施及び無人ヘリコプタによる測定実施
- 東京電力株式会社※
- :測定員による100mメッシュの測定及び走行モニタリングによる測定実施
- (※同社は、環境省の要請に応じて詳細モニタリング事業に協力するもの。)
3. 主な結果
今回の詳細モニタリングによって、居住地を中心に20mSv/年(3.8μSv/h)以下、20 mSv/年を超え50mSv/年(9.5μSv/h)以下、50mSv/年超、のそれぞれの地域における空間線量率の分布状況がある程度明瞭となり、除染実施計画策定、除染事業実施のための有用な基礎資料として活用する予定です。詳細については、以下のURLを参照ください。
- ※
- 「放射性物質汚染対処特措法に基づき国が除染を実施する地域における詳細モニタリングについて(最終報告)」
URL:https://www.env.go.jp/jishin/rmp/report_120517.html
- 連絡先
- 環境省水・大気環境局放射性物質汚染対策担当参事官室
代表 :03-3581-3351
参事官 :牧谷 邦昭
補佐 :清丸 勝正
担当 :百瀬 嘉則(内線6615)