報道発表資料
第177回通常国会において成立した水質汚濁防止法の一部を改正する法律(平成23年法律第71号)の施行に伴い、「水質汚濁防止法施行規則等の一部を改正する省令」が本日公布され、平成24年6月1日から施行されることとなりましたので、お知らせいたします。
1.改正の趣旨
- 地下水汚染の効果的な未然防止を図るための「水質汚濁防止法の一部を改正する法律」(以下「改正法」という。)が平成23年6月22日に公布されたところですが、改正法の施行に伴い、環境省令で定めることとされた有害物質使用特定施設及び有害物質貯蔵指定施設(以下「有害物質使用特定施設等」という。)に係る構造、設備及び使用の方法に関する基準(以下「構造等に関する基準」という。)並びに定期点検の方法について規定するとともに、その他の必要な改正を行うものです。
2.省令の概要
2-1 水質汚濁防止法施行規則(以下「施行規則」という。)の一部改正
- (1)有害物質使用特定施設等に係る構造等に関する基準について
- ・有害物質使用特定施設等の設置場所の床面及び周囲
- ・有害物質使用特定施設等の施設本体に付帯する設備(配管等及び排水溝等)
- ・有害物質使用特定施設等のうち地下貯蔵施設本体
- ・有害物質使用特定施設等に係る作業及び運転(使用の方法)
- について、基準を設定しています。
- 有害物質を含む水の地下への浸透を効果的に未然防止できるよう、改正法の施行後に新たに設置される施設(以下「新設の施設」という。)に係る構造等に関する基準に加え、改正法の施行の際に既に設置されている施設(設置の工事をしているものも含む。以下「既設の施設」という。)については、実施可能性にも配慮した基準を規定するとともに、既設の施設に対しては、改正法の施行後3年間は構造等に関する基準の適用が猶予されることから、当該期間に関して必要な定期点検の方法を定めています。
- 具体的には、施行規則において次の3つの水準の措置を設けています。
- ・新設の施設を対象とした措置
- (第8条の2から第8条の7)
- ・既設の施設を対象とした措置
- (附則第3条から第6条)
- ・既設の施設について改正法の施行の日から3年間に適用できる措置
- (附則第8条)
- ○
- 新設の施設:改正法の施行の日以降、新設の施設を対象とした基準のみを適用
- ○
- 既設の施設:改正法の施行の日から3年を経過する日以降、新設の施設を対象とした基準又は既設の施設を対象とした基準のいずれかを適用
- (2)有害物質使用特定施設等に係る定期点検の方法について
- 有害物質使用特定施設等の設置者が行わなければならない定期点検の方法、その結果の記録及び保存について規定しています。
- 定期点検結果の記録は、点検した日から起算して3年間保存しなければならないこととし、具体的には、
- ・点検を行った有害物質使用特定施設等
- ・点検年月日
- ・点検の方法及び結果
- ・点検を実施した者及び点検実施責任者の氏名
- ・点検の結果に基づいて補修その他の必要な措置を講じたときは、その内容 を記録することとしています。(第9条の2の2、第9条の2の3)
- (3)改正後の水質汚濁防止法第5条第3項第6号の環境省令で定める事項について
- 有害物質使用特定施設等を設置しようとする者が届け出なければならない事項として、有害物質使用特定施設にあってはその施設において製造され、使用され、又は処理される有害物質に係る用水及び排水の系統、有害物質貯蔵指定施設にあってはその施設において貯蔵される有害物質に係る搬入及び搬出の系統を定めています。
- (4)有害物質貯蔵指定施設等に関する届出等について
- 改正後の水質汚濁防止法第5条から第7条、第10条及び第11条において、有害物質貯蔵指定施設が新たに位置づけられたことに伴い、施行規則第3条第4項、第6条及び第7条中に「第5条第3項」を追加し、有害物質貯蔵指定施設等について定められた様式によって届け出ること、受理書を交付すること、氏名の変更等を届け出ることを規定しています。また、様式についても、有害物質貯蔵指定施設等に対応するための必要な修正を行っています。
- (5)有害物質貯蔵指定事業場に対する地下水の水質の浄化に係る措置命令について
- 改正法により、新たに第14条の3として地下水の水質の浄化に係る措置命令等の対象に有害物質貯蔵指定事業場(有害物質貯蔵指定施設を設置する工場又は事業場)が追加されたことに伴い、施行規則第9条の3に「有害物質貯蔵指定事業場」を追加しています。
2-2 瀬戸内海環境保全特別措置法施行規則の一部改正
- 改正法により、有害物質使用特定施設の設置等の届出に当たり「特定施設の設備」が追加されたことに伴い、瀬戸内海環境保全特別措置法第5条第1項の許可の申請等に当たり、有害物質使用特定施設に該当する場合の申請内容に「特定施設の設備」を追加しています。
3.施行日
- 平成24年6月1日(改正法の施行の日)
4.別添資料
- ・水質汚濁防止法施行規則等の一部を改正する省令(条文)
- ・水質汚濁防止法施行規則等の一部を改正する省令(新旧対照条文)
- ・様式新旧(水質汚濁防止法施行規則)
- ・様式新旧(瀬戸内海環境保全特別措置法施行規則)
添付資料
- 水質汚濁防止法施行規則等の一部を改正する省令(条文) [PDF 108 KB]
- 水質汚濁防止法施行規則等の一部を改正する省令(新旧対照条文) [PDF 52 KB]
- 様式新旧(水質汚濁防止法施行規則) [PDF 44 KB]
- 様式新旧(瀬戸内海環境保全特別措置法施行規則 [PDF 22 KB]
- 連絡先
- 環境省水・大気環境局土壌環境課地下水・地盤環境室
直通 :03-5521-8309
代表 :03-3581-3351
室長 :宇仁菅 伸介(内線6670)
室長補佐:柳田 貴広 (内線6671)
担当 :三浦 正史 (内線6675)