報道発表資料
環境庁では、植物を対象とするレッドデータブック(日本の絶滅のおそれのある野生生物の種についてそれらの生息状況等を取りまとめたもの)の作成を進めてきたが、このほど、植物I(維管束植物)のレッドデータブックが完成した。
本レッドデータブックに掲載された絶滅のおそれのある種・亜種・変種の数は、レッドリスト(絶滅のおそれのある種のリスト)公表時点で評価を留保していたものを新たにランク付けしたこと等により増加し、1665となった。
なお、本レッドデータブックは、(財)自然環境研究センターより出版される予定である。
本レッドデータブックに掲載された絶滅のおそれのある種・亜種・変種の数は、レッドリスト(絶滅のおそれのある種のリスト)公表時点で評価を留保していたものを新たにランク付けしたこと等により増加し、1665となった。
なお、本レッドデータブックは、(財)自然環境研究センターより出版される予定である。
1. | レッドデータブック見直しの経緯 | ||
レッドデータブックについては、動物については平成3年に環境庁によって、又植物については平成元年に日本自然保護協会等によって取りまとめられたところであるが、その後の種の生息・生育状況の変化等を踏まえ、環境庁として、全ての動植物の分類群について見直しを進めることとなった。 見直し作業は、哺乳類、鳥類、維管束植物等の分類群毎に、専門家による検討を踏まえて、レッドリストを作成・公表し、次に、リストに掲載された個々の種についてその生息状況等の記述を加えたレッドデータブックを編纂する形で進めてきており、既にレッドリストの作成は全分類群で完了している。<別記参照> 今般、植物I(維管束植物)について、レッドデータブックの編纂作業が完了したものである。 |
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2. | レッドデータブック<植物I>の概要 | ||
(1)レッドリストからの変更状況 | |||
レッドリストは平成9年8月に公表したが、今般のレッドデータブックの編纂に当たっては、レッドリスト公表時に評価を留保し「情報不足」と位置づけていたものについても、可能な限り新たにランク付けを行うとともに、レッドリスト公表時以降に新たな知見が得られたものについてランクを若干修正した。 この結果、植物Iレッドデータブックに掲載された絶滅のおそれのある種・亜種・変種の数は、1665となった。(レッドリスト時点では1399) |
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(2)記載内容 | |||
絶滅・野生絶滅25、絶滅危惧IA類564、絶滅危惧IB類480、絶滅危惧II類621、のそれぞれについて、以下のような項目を記載している。 | |||
○ | 形態と生育環境:形態と生育環境の特徴を記載。一部の種についてカラー写真を掲載。 | ||
○ | 現地調査の集計結果:今回の調査によって得られたメッシュ情報の集計結果を掲載。 | ||
○ | 生育地の現状と判定理由:メッシュ情報やその分析結果等を基に、現存個体数、減少率、存続を脅かしている要因、判定根拠等を記載。 | ||
○ | 分布状況:都道府県ごとの分布状況を記載。 |
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3. | レッドデータブック<植物I>の入手方法 | ||
レッドデータブック<植物I>は、(財)自然環境研究センターより出版される予定。入手の連絡先は以下のとおり。 | |||
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<別記>レッドデータブック見直し状況
<レッドリスト> | <レッドデータブック> | |||
【動物】 | ||||
○両生類、爬虫類 | 平成9年8月公表 | 平成12年2月出版 | ||
○哺乳類、鳥類 | 平成10年6月公表 | 平成12年度作成予定 | ||
○魚類 | 平成11年2月公表 | 平成12年度作成予定 | ||
○無脊椎動物 | 平成12年4月公表 | 平成13年度作成予定 | ||
【植物】 | ||||
○維管束植物 | 平成9年8月公表 | 今回出版 | ||
○維管束植物以外 | 平成9年8月公表 | 平成12年度作成予定 |
※レッドリストは環境庁ホームページ(http://www.eic.or.jp/eanet/)で公開中。
- 連絡先
- 環境庁自然保護局野生生物課
課 長 :森 康二郎 (6460)
担 当 :植田・並木・柳川(6465)