報道発表資料

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2011年12月16日
  • 自然環境

「第4回アジア太平洋地域生物多様性観測ネットワーク(AP-BON)ワークショップ」及び「AP-BON国際シンポジウム」の結果について(お知らせ)

 環境省は、「第4回アジア太平洋地域生物多様性観測ネットワーク(AP-BON*)ワークショップ」及び「AP-BON国際シンポジウム」を、12月2日(金)から4日(日)の3日間、東京において開催しました。
 本ワークショップ及びシンポジウムには国内外から専門家39名が参加し、生物多様性条約の「愛知目標」の達成状況の評価など、アジア太平洋地域における生物多様性観測の役割やあり方について発表や検討が行われました。

* Asia-Pacific Biodiversity Observation Network

1.会議の概要

(1)会議名称

1.
日本語:第4回アジア太平洋地域生物多様性観測ネットワークワークショップ
英語:Fourth Asia-Pacific Biodiversity Observation Network (AP-BON) Workshop
2.
日本語:アジア太平洋地域生物多様性観測ネットワーク国際シンポジウム
英語:Asia-Pacific Biodiversity Observation Network (AP-BON) Science Symposium

(2)開催期間

1.
第4回AP-BONワークショップ:平成23年12月2日(金)9:30~18:00
                  3日(土)9:30~18:00
2.
AP-BON国際シンポジウム:4日(日)10:00~17:00

(3)開催場所

TKP赤坂ツインタワーカンファレンスセンター9階会議室(東京都港区)

(4)参加者等

専門家(海外:20名、国内:19名)及び傍聴者62名

2.会議の結果

 会議では、アジア太平洋地域における生物多様性の評価と予測のためのAP-BON実施計画の検討、及び生物多様性に関するデータの共有と統合に関する検討が行われた。

 (1) 第4回アジア太平洋地域生物多様性観測ネットワーク(AP-BON)ワークショップ

 ワークショップでは、種・遺伝子、森林、陸水、海洋の4つの作業グループを設け議論が行われ、その検討結果を全体会合でとりまとめるという形で作業が行われた。
その結果、AP-BONの実施計画の案がとりまとめられ、今後、関係者への意見照会などを経て、実施計画がとりまとめることとされた。

 また、2012年以降の主要な取組として、地球環境研究総合推進費等の研究費による調査研究の実施、2012年9月に開催される国際自然保護連合(IUCN)主催の 第5回世界自然保護会議(WCC5)におけるAP-BONワークショップの開催などが合意された。

 (2) アジア太平洋地域生物多様性観測ネットワーク(AP-BON)国際シンポジウム

 AP-BON共同議長の矢原教授より第4回AP-BONワークショップの成果が紹介された後、生物多様性条約、IPBES(生物多様性と生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム)、GEO-BON(地球観測グループ生物多様性観測ネットワーク)、GBIF(地球規模生物多様性情報ファシリティー)など関連する国際的な枠組みに関する動きが紹介された。

 その後、「生態系サービスに関する観測」「生物多様性に関する情報地図」などのテーマによりパネルディスカッションが行われた。

3.会議プログラム(参考)

(1)第4回AP-BONワークショップ

<1日目:2日(金)>

1.
開会挨拶(環境省自然環境局長 渡邉綱男)
2.
全体会合
a)
AP-BONの成果と課題について(AP-BON共同議長 九州大学教授 矢原徹一)
b)
生物多様性の評価と指標
ASEAN生物多様性アウトルックについて(ASEAN生物多様性センター Sheila Vergara)
日本における生物多様性総合評価について(東北大学教授 中静透)
3.
分科会(以下の各分科会に分かれ検討)
第1分科会:種・遺伝子
第2分科会:森林
第3分科会:淡水
第4分科会:海洋

<2日目:3日(土)>

1.
分科会(1日目の続き)
2.
全体会合
a)
分科会報告
b)
第5回世界自然保護会議(2012年韓国)について(国民大学校教授 Eun-Shik Kim)
c)
データの共有について
d)
2012年以降の活動について

 (2)AP-BON国際シンポジウム:4日(日)

1.
開会挨拶(環境省自然環境局生物多様性センター長 奥山正樹)
2.
第4回AP-BONワークショップの成果について(AP-BON共同議長 九州大学教授矢原徹一)
3.
ゲストプレゼンテーション
a)
愛知目標の概要とAP-BONへ期待すること(生物多様性条約事務局 Kieran Noonan Mooney)
b)
愛知目標達成の評価について(リスボン大学 Vania Proenca)
c)
生物多様性と生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)の設立について(名古屋市立大学大学院准教授 香坂玲)
d)
インドにおける生物多様性観測とデータ共有について(インド・リモートセンシング研究所 Partha Sarathi Roy)
e)
生物多様性観測のためのASEAN生物多様性センターの活動について(ASEAN生物多様性センター Sheila Vergara)
f)
GBIFのGEO-BONへの貢献-生物多様性データの標準、基盤、相互運用(地球規模生物多様性情報ファシリティー(GBIF)事務局 Eamonn O Tuama)
4.
パネルディスカッション
司会者 :
AP-BON共同議長 九州大学 矢原徹一
パネラー:
生物多様性条約事務局 Kieran Noonan Mooney
リスボン大学 Vania Proenca
名古屋市立大学大学院 香坂玲
インド・リモートセンシング研究所 Partha Sarathi Roy
ASEAN生物多様性センター Sheila Vergara
GBIF事務局 Eamonn O Tuama

4.発表資料

 本ワークショップ及びシンポジウムでの発表資料は、AP-BONウェブサイト(http://www.biodic.go.jp/gbm/gbon/)において順次公表の予定です。

連絡先
環境省自然環境局生物多様性センター
代表:0555-72-6031
直通:0555-72-6033
センター長:奥山 正樹(内線:111)
総括企画官:鑪 雅哉(内線:213)
上級連絡調整官:鈴木 渉(内線:200)
担当:竹原 真理(内線:211)