報道発表資料

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2000年09月29日

共生と循環の地域社会づくりモデル事業(佐渡地域)環境再生ビジョン検討会の設置について

本年度よりスタートした「共生と循環の地域社会づくりモデル事業(佐渡地域)」を進めるため、学識経験者や地元自治体関係者などにより構成される「環境再生ビジョン検討会」が、本事業の委託先である(財)自然
環境研究センターに設置された。10月7日(土)、新潟県新穂村において第1回検討会を開催する。今次検討会では、本事業の内容や進め方等に関する審議が行われる予定である。
1.背景
 中国から贈呈されたトキ「友友(ヨウヨウ)」、「洋洋(ヤンヤン)」の間に、昨年、日本で初めて人工飼育下で「優優」が誕生。今年も「新新」、「愛愛」が誕生し、順調に生育している。
 環境庁では、引き続き人工繁殖を進めることとしているが、将来、個体数が順調に増加した場合には、野生トキの最後の生息地である佐渡において人工飼育個体の野生復帰に取り組みたいと考えている。
 このため、今年度より3ヶ年の予定で、トキと共生できる地域社会づくりのための環境再生ビジョンを策定するため、「共生と循環の地域社会づくりモデル事業」に着手するもの。

2.本事業の内容
 本事業の主な内容は、次のとおりである。なお事業は、(財)自然環境研究センターに委託して実施する。また、事業の実施にあたっては、農林水産省とも十分に連携を図りつつ行う。
(1)環境調査
文献調査による過去の生息環境の把握
 かつてトキが生息していた環境の状況(トキの分布、生態、植生、土地利用等)を文献調査及び地域住民からの聞き込み等により把握。
現地調査による生息地の現況把握
 1を踏まえ、かつてトキが生息していた地域の環境の現況を把握。
調査結果の分析
 上記の調査結果を整理し、トキが安定して生息できる環境状況を分析して、野生復帰が可能となる環境条件の検討を行う。

(2)地域社会づくり調査
現地調査
 佐渡地域の社会状況及び生活文化の現況を把握。
「トキのふるさとづくり」計画策定
 1を踏まえ、トキとの共生を目的とした「トキのふるさとづくり」計画の検討を行う。

(3)環境再生ビジョンの策定
 環境再生ビジョン検討会を設置し、環境調査や地域社会づくり調査の結果を踏まえ、トキが野生復帰できる環境条件、並びにトキとの共生が可能となる地域社会づくりのため、国、県、関係自治体、関係団体、地域住民等の各主体が取り組むべき課題を明らかにした「環境再生ビジョン」を策定する。

(4)シンポジウムの開催
 検討委員会での検討状況等を踏まえ、地域住民との意見交換を目的としたシンポジウムを開催する。

3.検討会の構成メンバー
 別紙名簿参照

4.第1回検討会の概要
(1)日時
平成12年10月7日(土)10:00~12:00

(2)場所
新潟県佐渡郡新穂村「トキのむら元気館」(新穂村役場隣)
TEL:0259-24-6121

(3)プログラム
別紙のとおり

(4)取材等の取扱い
検討会(10:00~12:00)は、一般の方の傍聴も可能。
検討会と佐渡トキ保護センターの視察部分は、カメラ撮りを含めマスコミに対し公開。

5.今年度のスケジュール
11月を目途に地元の方々との意見交換を目的としたシンポジウムを予定。
環境調査WG、地域づくりWGがそれぞれ所要の調査を実施。
以上の結果を踏まえ、来年2月頃を目途に、第2回検討会を開催する予定。

なお、委託先である(財)自然環境研究センターの問い合わせ先は、次のとおり。
 担当:久保田または邑井(むらい)
 TEL:03-5824-0960

添付資料

連絡先
環境庁自然保護局野生生物課
課  長 : 森 康二郎(6460)
 担  当 : 鳥居 敏男(6462)
       :柳川 智巳(6465)