報道発表資料
環境省は、JFE千葉西発電所更新・移設計画に係る環境影響評価準備書について、本日付けで経済産業大臣に対し、本事業による二酸化炭素排出量及び大気汚染物質排出量の更なる低減等を求める環境大臣意見を提出した。
- 1.
- 環境省は、JFE千葉西発電所更新・移設計画(事業者:JFEスチール株式会社、以下「JFEスチール」)に係る環境影響評価準備書について、環境の保全の見地からの意見を求められたことから、平成23年8月29日付けで経済産業大臣に対し、別紙のとおり環境大臣意見を提出した。
- 2.
- 本事業は、JFEスチールの東日本製鉄所(千葉地区)西発電所において、高効率のコンバインドサイクル発電方式の発電設備に更新する等により、本発電所全体の年間の大気汚染物質排出量及び東日本製鉄所(千葉地区)全体の二酸化炭素排出量は減少することとなる。
そこで、本発電所を含む東日本製鉄所(千葉地区)の大気汚染物質排出量及び二酸化炭素排出量を着実に、かつ、最大限削減し、本発電所による環境負荷が最大限低減するよう、環境大臣意見では以下の措置を適切に講ずる必要があることを指摘している。
(1)温室効果ガス
二酸化炭素の排出削減について、最大限の努力を要することから、以下の措置を講ずることにより、東日本製鉄所(千葉地区)全体での二酸化炭素排出量の更なる低減を行うこと。
- ○
- 本事業を着実に進め、できる限り早期の運転開始を目指すとともに、本発電所の発電設備について、発電効率がより高い発電設備から優先的に利用するなど、既設のものを含め発電所全体の発電効率が最大限となる運用を図るとともに、発電所全体として最大限の二酸化炭素排出削減効果が得られるよう維持管理すること。
- ○
- 工事中に燃焼放散される副生ガスの有効活用策を検討するとともに、東日本製鉄所(千葉地区)全体での省エネルギー(節電等を含む。)による使用電力及び都市ガス使用量の低減を図ること等で、東日本製鉄所(千葉地区)全体での二酸化炭素排出量をできる限り削減させること。
(2)大気質
大気汚染物質排出量の少ない発電設備の優先稼働、排煙脱硝装置等の維持管理等の大気汚染物質排出削減対策の徹底を図ること。
(3)水質
本発電所からの排水については、更なる水質保全対策を検討し、排出による環境負荷量をできる限り軽減すること。
(4)動物
対象事業実施区域内でコアジサシの繁殖が確認された場合は、専門家の助言に基づき、その生息及び繁殖に十分配慮すること。
[参考]
事業概要
- ・名称
- JFE千葉西発電所更新・移設計画
- ・事業者
- JFEスチール株式会社
- ・計画位置
- 千葉県千葉市中央区川崎町1番地
- ・発電方式
- ガスタービン及び汽力(コンバインドサイクル発電方式)
- ・出力
- 4号機(新設):25万kW、5号機(移設):15.3万kW
- ・燃料
- 副生ガス及び都市ガス
環境影響評価手続(環境影響評価法及び電気事業法に基づく手続
- ・方法書縦覧
- 平成20年 9月11日~平成20年10月14日(住民意見無し)
- ・千葉県知事意見提出
- 平成21年 2月 2日
- ・経済産業大臣勧告
- 平成21年 3月 6日
- ・準備書縦覧
- 平成23年 1月14日~平成23年 2月14日(住民意見無し)
- ・千葉県知事意見提出
- 平成23年 7月 7日
- ・環境大臣意見照会
- 平成23年 7月20日
添付資料
- JFE千葉西発電所更新・移設計画環境影響評価準備書に対する環境大臣意見 [PDF 14 KB]
- (参考)対象事業実施区域の位置 [PDF 69 KB]
- (参考)アセス手続の流れ [PDF 57 KB]
- 連絡先
- 環境省総合環境政策局環境影響審査室
室長:小野 洋(内6231)
補佐:馬場 康弘(内6233)
審査官:田中 貘(内6232)
TEL 03-3581-3351(代表)
03-5521-8237(直通)