報道発表資料

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2011年07月11日
  • 地球環境

近藤環境副大臣の中国出張の結果について(お知らせ)

 近藤環境副大臣は、7月6日(水)から9日(土)まで中国に出張し、環境問題や気候変動問題等について中国政府要人らと意見交換等を行うとともに、環境関連施設の視察を行いました。

1.日程

7月6日(水)から9日(土)まで 3泊4日

2.主な会談相手

・李幹傑
環境保護部副部長
・解振華
国家発展改革委員会副主任
・印紅
国家林業局副局長

3.意見交換の概要

(1)李幹傑 環境保護部副部長との意見交換

李副部長から、東日本大震災に対するお見舞いの意が示され、近藤副大臣からは、中国からの支援に対しての感謝と、がれき処理や再生可能エネルギーの普及等日本政府の取組について説明がなされた。
李副部長から、これまでの第11次5カ年計画によって、環境保全上の大きな成果が得られたことについて詳細な説明があった。加えて、本年決定された第12次5カ年計画においては、さらに野心的な取組を進めていく旨の説明があった。
これらを踏まえて、李副部長より、今後5年間を視野に、5つの環境分野、すなわち[1]黄砂を含む大気汚染及び水質汚染、[2]生物多様性の保全、[3]廃棄物の輸出入(e-waste)、[4]重金属及びPOPs(残留性有機汚染物質)汚染、[5]災害に伴う環境汚染に関して、日中間での協力の強化が要請され、近藤副大臣もこれらの課題について協力していくことを了解した。
近藤副大臣から、日中の連携を深めるため、両国の環境当局職員の相互派遣を行うことで人的交流を一層深めるべきとの提案がなされ、李副部長からは歓迎の意が表され、技術的な課題はあるものの、工夫をして是非とも実現させたいとの意向が示された。

(2)解振華 国家発展改革委員会副主任との意見交換

気候変動交渉について、双方の基本的な立場を説明し、日中間でよく議論を行うことが双方の立場を理解する上で極めて重要であることを再確認した。
双方は、気候変動分野(気候変動に取り組む5省8市に対する研修)及び環境汚染分野(重金属により汚染された土壌対策)について、日中での協力を具体的に進展させていくことで一致した。

(3)印紅 国家林業局副局長との意見交換

双方は、トキの保護について意見交換を行い、引き続き、両国間でトキ保護協力を推進することで一致した。特に、トキの遺伝子が脆弱になっていることの懸念を共有し、いかなる対策がありえるか研究を進めることで一致した。また、トキをテーマとした幅広い人材交流を引き続き進めることで一致した。

4.その他

(1)天津市 子牙(しが)環保産業園区の視察

天津市にある子牙環保産業園区にあるDOWAエコシステムの家電リサイクル工場、TCL奥博(※中国の大手家電メーカー)環保発展有限会社のリサイクル工場を視察した。

(2)学識経験者との意見交換

中国の気候変動対策の専門家である何建坤 清華大学低炭素経済研究所所長、潘家華 社会科学院都市発展環境研究所所長と、日中双方の低炭素社会づくりに関して意見交換を行うとともに、特に震災後の日本の将来像についても意見交換を行った。
連絡先
環境省地球環境局国際連携課国際協力室
(代表:03-3581-3351)
(直通:03-5521-8248)
室長:新田 晃(内:6765)
室長補佐:長谷川 敬洋(内:6761)
担当:仲山 真希子(内:6723)