報道発表資料
「ジフェニルアルシン酸に係る健康影響等についての臨床検討会」(環境省総合環境政策局環境保健部長決定)の「ジフェニルアルシン酸等のリスク評価に係るワーキンググループ」において、ジフェニルアルシン酸(DPAA)の健康リスクについて検討した結果を、第2次報告書としてとりまとめました。
平成15年、茨城県神栖市で、有機ヒ素化合物であるジフェニルアルシン酸(DPAA)による環境汚染に起因すると考えられる健康影響が確認されました。
環境省ではDPAAの健康影響に関する調査研究を実施し、平成20年3月、これまでに得られた科学的知見及び有機ヒ素化合物に関する内外の知見を総合的に評価し、DPAAの健康リスクについて中間報告書をとりまとめたところです。
今般、中間報告書以降の調査研究により得られた知見を加味し、第2次報告書をとりまとめましたので、公表いたします。
新たに得られた主な知見は、以下の通りです。
1.動物実験等における影響
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- ラットにおいて、DPAAの長期投与にて肝臓や胆管への影響があり、長期毒性に係る無影響濃度が算定された。
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- ラットの長期毒性試験においては、発がん性が認められなかった。
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- サルにおいて、他の臓器と比べ、特に中枢神経に蓄積がみられた。
2.人への健康影響
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- DPAAによると考えられる症状は飲用中止から数週間、長くても数ヶ月で軽快、消失しているが、脳の血流低下や糖代謝低下は数年以上にわたってみられる。
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- 小児においても、中枢神経症状は比較的短期間で軽快・消失しているが、一部の小児については、精神遅滞と判定される状況が継続。
3.DPAAに関する健康リスク評価
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- これまでの研究結果から、地下水中のDPAA濃度が0.01mgAs/L以下であれば、ヒトにおいて毒性は認められないという暫定的な指針を見直す必要はないと考えられた。
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TEL 03(3581)3351
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