報道発表資料

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1998年04月09日

大気汚染防止法施行規則等の一部を改正する総理府令について

 近年の廃棄物焼却炉を巡る大気汚染問題への対応を図るために、廃棄物焼却炉に係るばいじんの排出基準を改定強化するとともに、「規制緩和推進3か年計画」(平成10年3月31日閣議決定)に基づき、ガス専燃ボイラー、ガスタービン及びガス機関についてばいじんに係る測定頻度を緩和するため、平成10年4月10日に大気汚染防止法施行規則等の一部を改正する総理府令を公布する。

大気汚染防止法施行規則等の一部を改正する総理府令の要点
(1)廃棄物焼却炉に係るばいじんの排出基準の改定強化
{1}廃棄物焼却炉に係るばいじんの排出基準を以下のとおり見直すこと。

現行
排ガス量(m3N/時)
一般基準特別基準(注)
連続炉4万以上0.150.08
4万未満0.500.15
連続炉以外0.500.25
(注)地域を限って新設施設に適用される特別排出基準

改正後
処理能力
新設(H10.7~)既設(H12.4~)
4t/時以上0.040.08
2~4t/時0.080.15
2t/時未満0.150.25
 また、これに伴い、廃棄物焼却炉のばいじんの自主測定頻度を焼却能力に応じて見直す。

{2}廃棄物焼却炉に係るばいじんの量の算定に当たって標準酸素濃度(12%)補正の適用猶予を撤廃すること(H10.7~)。

(2)ガス専燃施設に係るばいじんの自主測定頻度の軽減
 ガス専燃のボイラー、ガスタービン及びガス機関に係るばいじんの自主測定の頻度を年1回以上に緩和する。

1.経緯

(1)廃棄物焼却炉に係るばいじんの排出基準の改定強化

 平成9年6月20日中央環境審議会答申「ダイオキシン類の排出抑制のあり方について(有害大気汚染物質対策に関する第四次答申)」において、「今後の課題」として、「排ガス中のダイオキシン類の多くがばいじんに吸着されているため,主要な発生源である廃棄物焼却施設に対する排ガス中のばいじんの規制強化もダイオキシン類の低減に有効であり、早急に対応する必要がある。」とされたところである。
 一方、廃棄物焼却炉に係るばいじんの排出基準は、昭和57年5月に改定強化して以来16年を経過している。そこで、ダイオキシン類問題をはじめとする近年の廃棄物焼却炉を巡る大気汚染問題への対応を図るため、この間における廃棄物焼却炉に係るばいじんの排出防除技術の進展と排出実態等を踏まえ、大幅な改定強化を行うこととした。

(2)ガス専焼施設に係るばいじんの自主測定頻度の軽減

 「規制緩和推進3か年計画」(平成10年3月31日閣議決定)においては、大気汚染防止法に基づく測定義務について、「都市ガスを燃料とするガスタービン等の施設について、排出実態調査結果を踏まえ、ばいじんの測定方法の簡素化又は測定頻度の軽減を図る。(10年度早期)」とされているところである。
 このため、地方公共団体に対する調査結果を踏まえ、自主測定頻度の軽減を行っても支障がないと考えられるガス専燃のボイラー、ガスタービン及びガス機関について、ばいじんの自主測定頻度を軽減することとした。

2.大気汚染防止法施行規則等の一部を改正する総理府令の要点

(1) 廃棄物焼却炉に係るばいじんの排出基準の改定強化関係

{1} 廃棄物焼却炉に係るばいじんの排出基準及び特別排出基準を下表のとおり改正する。

表廃棄物焼却炉に係るばいじんの排出基準

(g/m3N)
新設(特別排出基準も同じ)既設
廃棄物の処理能力 H10.7~ ~H12.3 H12.4~
4トン/時以上 0.04 現行どおり (0.15) 0.08
2~4トン/時 0.08 (0.50) 0.15
2トン/時未満 0.15 (0.50) 0.25

○ 排出基準の規模区分については、これまで、排ガス量及び連続炉であるか否かにより廃棄物焼却炉を区分して、ばいじんの許容限度を定めていたが、ダイオキシン類に係る廃棄物焼却炉の指定物質抑制基準の規模区分に合わせて、焼却能力の規模区分によりばいじんの許容限度を定めることとした。

 これに伴い、ばいじんの自主測定の頻度も次のように見直される。

現行 改正後
排ガス量(m3N/時)
4万以上: 2ヶ月に1回以上
4万未満: 年2回以上
焼却能力
4t以上/時: 2ヶ月に1回以上
4t未満/時: 年2回以上

○ ばいじんの排出基準の考え方

  • 既設施設については、原則として、現在の通常のばいじんの防除技術を採用することにより達成される水準に排出基準を設定した。
  • 新設施設については、原則として、現在の高度のレベルの対策技術を導入することにより達成される水準とした。これに鑑み、ばいじんに係る特別排出基準(施設集合地域(東京、大阪等の9地域)の新設施設に適用される基準)は、これと同等の水準とした。

(注) ばいじんの排出基準は、全国一律の施設単位の排出基準であり、排出基準違反については、直罰(50万円以下の罰金等)及び改善命令等(改善命令違反については100万円以下の罰金等)の対象となる。

{2} 廃棄物焼却炉に係るばいじんの量の算定に当たって、標準酸素濃度(12%)補正(注)の適用猶予を撤廃することとした。

(注) 標準酸素濃度(12%)補正:排出ガスを希釈して基準適合を図ることを防止するため、ばいじんの量の算定に当たって、標準酸素濃度(12%)の条件で焼却を行ったものとして、ばいじん濃度を補正する方式。これまで、廃棄物焼却炉については適用が猶予されていた。

(2) ガス専燃施設に係るばいじんの自主測定頻度の軽減

ガス専燃のボイラー、ガスタービン及びガス機関に係るばいじんの自主測定の頻度を年1回以上に緩和すること。

(参考) 現行

   排ガス量が4万立方メートル以上/時のもの2か月に1回以上

   排ガス量が4万立方メートル未満/時のもの年2回以上

(3) 施行期日等

{1} 改正府令の施行期日は、平成10年7月1日(ガス専燃施設に係るばいじんの自主測定頻度の軽減については、公布の日)。

{2} その他、既設の廃棄物焼却炉に係る所要の経過措置を設けている。

(参考)廃棄物焼却炉に係るダイオキシン類の指定物質抑制基準
廃棄物の
処理能力
新設既設
H9.12.1~~H10.11.30H10.12.1~H14.11.30H14.12.1
4トン/時以上 0.1ng/m3N 基準の適用を猶予 80ng/m3N 1ng/m3N
2~4トン/時 1ng/m3N 5ng/m3N
2トン/時未満 5ng/m3N 10ng/m3N
連絡先
環境庁大気保全局大気規制課
課 長 :飯島  孝  (6530)
 補 佐 :佐々木裕介(6547)