報道発表資料

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1998年04月10日

ナホトカ号油流出事故による海域・海浜生物等への影響に関する調査検討委員会の開催について

環境庁では、ナホトカ号油流出事故による海域・海浜生物等への影響について、新潟県から鳥取県にわたり重油漂着の認められた海中公園地区や潮間帯、植生等を対象に、昨年度から継続して調査を実施しており、これらの調査結果の評価等について検討するために検討委員会を開催する。
1.会議名: ナホトカ号油流出事故による海域・海浜生物等への影響に関する調査検討委員会(座長:矢島孝昭金沢大学理学部教授)

2.日時 : 平成10年4月13日(月)15時30分~18時

3.場所 : 休暇村"越前三国"会議室
(福井県坂井郡三国町TEL:0776-82-7400)

4.議事 : 平成9年度調査結果内容の検討について

5.検討委員会の構成:
北見 健彦 元新潟大学理学部附属臨海実験所助手
清末 忠人 鳥取女子短大非常勤講師
坂井 恵一 のと海洋ふれあいセンター普及課長
中原 紘之 京都大学農学部教授
藤原 秀一 (財)海中公園センター研究員
古池 博 石川県地域植物研究会会長
本庄 四郎 竹野スノーケルセンター海洋生物研究会
三谷 文夫 元福井県立大学生物資源学部教授
矢島 孝昭(座長) 金沢大学理学部教授
(五十音順)

(参考)

(1) 調査体制
 調査は、財団法人国立公園協会が環境庁からの委託等により実施。調査内容等について検討するため、海域生態系等の専門家からなる検討委員会を同協会に設置している。

(2) 平成9年度の調査内容
 平成9年度については、検討委員会における検討状況を踏まえ、以下のとおり調査を実施している。

(1)国立・国定公園等の海岸

{1} 潮間帯調査
(ア) 調査対象地域
達者・鯨波(新潟県)、木ノ浦・小鵜入(石川県)、安島・蓑町海岸(福井県)、浜詰(京都府)、小浦浜(兵庫県)、鴨ヶ磯(鳥取県)
(イ) 調査時期
平成9年6月、9月、平成10年2月の3回実施
(ウ) 調査内容
方形枠を設定し枠内の生物の種類と個体数(被度)を調査。
ヨメガカサガイを指標生物とし、その活性度を調査。
ホンダワラ類に重油影響のあった地点に方形枠を設定し、ホンダワラ類の形態異常の状況の目視観察及び葉長を測定。
対象区として影響がなかった地点にも方形枠を設定し同様の調査を行う。

{2} 砂浜生物
(ア) 調査対象地域
 大島(石川県)、竹波(福井県)、袖志海岸(京都府)、今子浦・三田浜(兵庫県)、浦富海岸(鳥取県)
(イ) 調査時期
 平成9年6月、9月、平成10年2月の3回実施。(スナガニの巣穴調査は6月のみ実施)
(ウ) 調査内容
方形枠を設定し、そこから砂を採取して得られる生物種の同定、個体数の計数及び湿重量の測定。
6月は方形区を設定し、区域内のスナガニの巣穴の数を計数。

{3 }植生
(ア) 調査対象地域
 相川・雁子浜(新潟県)、シャク崎・上野・塩屋(石川県)、安島・三里浜(福井県)、小橋海岸・箱石(京都府)、浜安木・三田浜(兵庫県)、浦富海岸城原・白兎海岸(鳥取県)
(イ) 調査時期
 平成9年6月、9月、平成10年2月の3回実施
(ウ) 調査内容
調査測線を設定し目視による被害状況の観察及び写真撮影。
重油の挙動を把握するため、土壌を分析。

(2)海中公園地区

{1} 調査対象地域
外海府海中公園(新潟県)、三方海中公園(福井県)、木ノ浦海中公園(石川県)、五色浜海中公園(京都府)、竹野海中公園(兵庫県)

{2} 調査時期
平成9年6月~7月のうち、各地区1回実施

{3} 調査項目及び内容
(ア) 概況調査
方形枠を設定し、枠内の生物の種類と個体数(被度)を調査。
ヨメガカサガイを指標生物とし、その活性度を調査。
海岸線の油残存状況について調査。
(イ) 潜水調査
潜水により、油の残存状況及び生物への被害状況の目視観察、写真・ビデオ撮影。
ホンダワラ類の生育している地点を定点として、生育状況の目視観察、写真・ビデオ撮影。
木ノ浦、五色浜、竹野の各海中公園については、概況調査、ホンダワラ類の定点観測のみ実施。

(参考)会議は非公開ですが頭撮りは可能です。会議終了後に担当者が取材に対応します。

連絡先
環境庁自然保護局計画課
課 長 :小林 光(6430)

環境庁自然保護局国立公園課
課 長 :小野寺 浩(6440)
 担 当 :中島(6432)、牛場(6443)
      03-3581-3351(代)