報道発表資料

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2000年11月30日

平成12年度大気汚染防止推進月間について

環境庁と公健協会(公害健康被害補償予防協会)では、大気の状態が一年で最も悪化する12月を大気汚染防止推進月間とし、様々な普及啓発活動を行っている。今年は、中央環境審議会でも自動車NOx法の改正について審議がなされているなか、特に都市部において深刻な自動車に起因する大気汚染に焦点を当て、広く理解と取組を促すこととしている。

1.趣旨

 近年、工場・事業場から排出される大気汚染物質による大気汚染は改善が進んでいるものの、大都市地域では、自動車排出ガスが主な原因となって、窒素酸化物や浮遊粒子状物質による大気汚染は、なかなか改善されていない。また、冬季、なかでも12月は、自動車交通量の増加、ビルや家庭の暖房、さらに冬季特有の「逆転層」といわれる気象条件の影響等により、大気汚染物質濃度が特に高くなる。
 環境庁・公健協会では、都市における大気汚染が一年のうちで最もひどくなる12月を大気汚染防止推進月間として、各種普及啓発事業を実施している。今年は中央環境審議会でもいわゆる自動車NOx法の改正について審議がなされているなか、特に自動車排出ガスに起因する大気汚染の防止対策について理解と取組を促すこととしている。

逆転層:上方の空気の気温があまり下がらない、又は下方の空気と比べて気温が高い状態にあるために安定した大気を指す。冬季に出現しやすい。逆転層内部では大気汚染物質はあまり拡散せず、滞留する。

2.実施期間

平成12年12月1日(金)から31日(日)までの1ヶ月間

3.実施体制(一部予定)

主催:環境庁、全国都道府県、公健協会

後援:総務庁、警察庁、厚生省、農林水産省、通商産業省、運輸省、建設省

協力:環境事業団、関西経済連合会、経済団体連合会、経済同友会、九州旅客鉄道株式会社、四国旅客鉄道株式会社、首都高速道路公団、石油化学工業協会、石油連盟、全国個人タクシー協会、全国自家用自動車協会、全国乗用自動車連合会、全国通運連盟、全日本トラック協会、全国ビルメンテナンス協会、電気事業連合会、東海旅客鉄道株式会社、西日本旅客鉄道株式会社、日本ガス協会、日本貨物運送協同組合連合会、日本貨物鉄道株式会社、日本環境協会、日本経営者団体連盟、日本建設業団体連合会、日本自動車会議所、日本自動車工業会、日本自動車整備振興連合会、日本自動車連盟、日本商工会議所、日本チェーンストア協会、日本鉄鋼連盟、日本道路公団、日本バス協会、日本百貨店協会、日本ビルヂング協会連合会、日本ボイラ協会、日本放送協会、日本民営鉄道協会、日本民間放送連盟、日本陸送協会、阪神高速道路公団、東日本旅客鉄道株式会社、北海道旅客鉄道株式会社

4.実施内容

(1)新聞紙上討論会
 「自動車環境対策を考える」をテーマに学識経験者等で討論会を行い、その内容を12月1日付け読売新聞朝刊(全国通し、15段)に掲載する。

討論者川口 順子(国務大臣環境庁長官)
浅野 直人(福岡大学法学部長)
栗和田 榮一(佐川急便社長)
福島 徹二(横浜市環境保全局公害対策部長)
村松 昭夫(日本弁護士連合会)

討論概要大気汚染対策における自動車対策の重要性について
自動車NOx法改正の方向性について
運輸業界における取組(特に低公害車の普及方策)について
地方自治体の取組について

(2)大気汚染防止を呼びかけるポスター等の掲出
 大気汚染防止を呼びかけるポスターを100,000部及び2001年版カレンダーを20,000部作成し、全国の都道府県、協力団体等に呼びかけて掲出する。
 ポスター等の図案については、6月に公募を行い、応募のあった3,366点の中から環境庁長官賞や公健協会会長賞など14点の入賞作品を決定した。
 また、これら入賞作品の展示を、12月11日(月)~15日(金)に、営団地下鉄8路線の一編成車両を貸し切り、中吊広告により行う。

環境庁長官賞
 「ただいま青空製作中。」山本 萌子 (静岡県)沼津市立金岡中学校1年

公健協会会長賞
 「きれいなお空トンボの笑顔」柿沼 康男 (千葉県)グラフィックデザイナー

入選
 「守ろうきれいな青い空」関安 寿実 (静岡県)浜北市立北部中学校1年
 「みんなの努力で」後藤 重夫(東京都)グラフィックデザイナー

佳作
 「永遠に青い空」川地 美帆 (岐阜県)大垣市立南小学校6年
 「青い空をとびたい」金友 勇馬 (岡山県)玉野市立玉中学校3年
 「21世紀も青い空」中村 明日香(岡山県)岡山市立上南中学校3年
 「アイドリングストップ」松岡 亜弓 (愛知県)豊橋市立青陵中学校1年
 「青空がいいね。」高野 輪未 (宮城県)山元町立山下中学校1年
 「空みんなで守ろう」吉羽 あゆみ(埼玉県)浦和市立常盤中学校3年
 「空ってすごいや」水口 みすず(富山県)県立富山北部高等学校2年
 「忘れてないですか?青い空」野村 江利 (兵庫県)県立姫路工業高等学校1年
 「お空のお掃除しましょうか」宮谷 恵子 (静岡県)県立周智高等学校3年
 「本当の青空を見つづけたい」笠井 香織 (徳島県)県立徳島商業高等学校2年

(3)その他
 政府広報、インターネット(※)を通じ、広く国民に対し啓発活動を実施する。
(※)公健協会http://www.kouken.or.jp
連絡先
環境庁大気保全局企画課
課長  桜井 康好(6510)
 補佐  小川 晃範(6512)
 担当  沼田 正樹(6517)
特殊法人公害健康被害補償予防協会
 基金事業部事業課
 Tel03-3586-1527
 部長  細野 宏
 課長  栗山 俊勝