報道発表資料

この記事を印刷
2011年03月31日
  • 自然環境

平成23年度生物多様性保全推進支援事業の新規採択事業の決定について(お知らせ)

 環境省では、平成20年度より、地域における生物多様性の保全・再生に資する活動等を支援する「生物多様性保全推進支援事業」を実施しています。
 今般、平成23年度の新規採択事業が決定しましたので、お知らせします。

1.採択事業一覧

応募団体(※)事業名
名古屋市(愛知県)都市部における生物多様性の保全と外来生物対策
コウノトリ生息地保全協議会(兵庫県豊岡市)BES(Biodiversity and Ecosystem Service)推進モデル事業
日和佐うみがめ博物館(徳島県美波町)徳島県美波町でのアカウミガメの保全活動
屋久島生物多様性保全協議会(鹿児島県屋久島町)屋久島生物多様性保全再生事業
今後、応募団体等で構成される協議会により、地域における生物多様性の保全・再生に資する活動等が実施されます。

2.生物多様性保全推進支援事業の概要

 地域における生物多様性の保全・再生に資する活動等を支援するため、地方公共団体、NPO、地域の活動団体等からなる「地域生物多様性協議会」に対して、下記事業要件のうち、少なくともいずれか一つの項目に該当し、地域における生物多様性の保全・再生に資する活動等に対し、必要な経費の一部を国が交付します。

[1]野生動植物保護管理対策

特定鳥獣保護管理計画に位置づけられた事業など、地域における適正な野生動物保護管理対策であって、国の生物多様性保全施策の観点から保全対策推進の必要性が高い事業
環境省版レッドリストの絶滅危惧種II類以上に位置づけられる種であって、緊急な対策等が必要な種に関する事業

[2]外来生物防除対策

特定外来生物等(要注意外来生物、国内の他地域から持ち込まれた外来種を含む。)に関する対策であって、国の生物多様性保全施策の観点から保全対策推進の必要性が高い事業

[3]重要生物多様性地域対策

法令もしくは国際条約に基づく保護地域、ユネスコの定める生物圏保存地域(MAB)、または環境省の選定する重要湿地もしくは特定植物群落における事業等であって、国の生物多様性保全施策の観点から保全対策推進の必要性が高い事業

3.採択事業の概要

No応募団体事業名事業の概要
1名古屋市都市部における生物多様性の保全と外来生物対策名古屋市域における、河川、緑地、社寺林、里山等の生態系ネットワークを構築していく上で、特に優先的に防除が必要と考えられる「アライグマ」、「ミシシッピアカミミガメ」、外来性スイレンの対策を推進するとともに、市民をはじめとする多様な主体からの情報収集に基づく「外来生物情報モニタリングシステム」の構築などをおこなう。
2コウノトリ生息地保全協議会BES(Biodiversity and Ecosystem Service)推進モデル事業兵庫県豊岡市において、コウノトリの生息地保全にむけた湿地の保全と賢明な利用を具現化するために、持続的な地域の生物多様性の保全活動の確立を目指して、ツーリズムプログラムの整備や環境学習の実施、企業の参加促進にむけた検討をおこなう。あわせて、これまでの活動により蓄積されてきたデータ等により「生物多様性情報システム」を構築し、コウノトリの個体群形成に資する。
3日和佐うみがめ博物館徳島県美波町でのアカウミガメの保全活動徳島県美波町大浜海岸のアカウミガメについて、近年、上陸数が減少していることから、現状把握のための海洋における行動追跡調査や産卵状況の調査をおこなうとともに、住民向けの講習会や海岸の保全活動などを通じ、地域に根付いた効果的な保護活動の確立を目指す。
4屋久島生物多様性保全協議会屋久島生物多様性保全再生事業世界自然遺産である屋久島において、屋久島版レッドデータ植物リストの作成と海域・河川域の生物相調査を行うとともに、住民参加の観察会や報告会、環境教育の実施等により、町が策定する生物多様性地域戦略作りやオープンフィールドミュージアムの実現にも寄与する取組を行う。
連絡先
環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性地球戦略企画室
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-8343
室長:鳥居 敏男(6480)
課長補佐:山下 功(6481)
専門官:宮崎 裕之(6436)
担当:猪口 恵助(6436)

関連情報