報道発表資料

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1999年09月17日

日米ハマシギ共同調査の開始とシギ・チドリ類レッグフラッグの紹介リーフレットについて

シギ・チドリ類の渡りルート及び渡来状況等の情報を収集するために、レッグフラッグ(捕獲場所により色分けした旗)を足に装着する取組が現在、日本と渡り鳥の渡りルートを共有するアジア・太平洋地域で進められています。本年2月、米国と共同でレッグフラッグを用いたハマシギ調査を行うことが決定され、今般アラスカにおいてフラッグの装着が行われました。環境庁では、これを機会に、レッグフラッグについての紹介と、シギ・チドリ類の保護、湿地の保全を呼び掛けるリーフレットを作成したのでお知らせします。
1 日米ハマシギ共同調査について

 平成11年2月 日本環境庁及び米国内務省魚類野生生物局との間で、ハマシギの渡りに関するカラーマーキング(レッグフラッグ)を用いた共同調査の実施について決定。
 平成11年8月 アラスカにおいて、ハマシギにレッグフラッグを装着(アラスカのハマシギは、右足のふ蹠に白っぽい水色リング及びメタルリングを、左足のすねに緑色の旗を着けています)。日本から山階鳥類研究所研究員1名の他6名が参加。

  • シギ・チドリ類
     多くの種類が夏に北極圏で繁殖し、冬は南に渡って越冬。種により、片道1万キロにもなる距離を毎年往復しています。日本の湿地・干潟はエネルギー補給及び休息のための重要な中継地点となっています。ハマシギは、太平洋の西海岸で越冬するものは亜種ごとにいくつかの繁殖地がありますが、渡りの経路についてはよくわかっていません。
  • レッグフラッグ調査
     シギ・チドリ類の渡りルートを明らかにするため、装着地点ごとにあらかじめ決められた色及び足の部位に長さ約7ミリの旗を装着し、観察情報を収集するもので、アジア・太平洋地域の各地で装着が行われています。現在日本で装着が行われているのは、コムケ湖(紋別市)、風蓮湖(根室市)、小櫃川河口(木更津市)、谷津干潟(習志野市)の4地点。白と青の旗を組み合わせて装着しています。(詳細については別添リーフレット参照。)
2 レッグフラッグ観察協力のお願い

 レッグフラッグは双眼鏡や望遠鏡を使えば、遠くにいる鳥でも観察が可能です。上記のようなレッグフラッグを装着した鳥を観察した場合には、是非観察情報を以下にお寄せ願います。

あて先

山階鳥類研究所標識研究室  
〒270-1145 千葉県我孫子市高野山115  
fax:0471-82-4342
3 リーフレットについて

 レッグフラッグについての紹介と、シギ・チドリ類の保護、湿地の保全を呼び掛けるリーフレットを和・英各3000部ずつ作成しました。リーフレットは、全国の環境庁国立公園・野生生物事務所、都道府県の野生生物保護行政担当部局、(財)山階鳥類研究所、(財)日本鳥類保護連盟、(財)WWF日本委員会、(財)日本野鳥の会、日本湿地ネットワーク(JAWAN)等の機関・団体へ送付を予定しております。一般の方でリーフレットを希望する場合は、最寄りの上記機関・団体にお問い合わせいただくか、直接返信用封筒(長3号等、90円切手添付)を同封の上、下記までお申し込みください。折り返し1部送付します。 また、英文のものを希望する場合は、その旨も明記してください。

 申し込み及び照会先

環境庁自然保護局野生生物課「ハマシギリーフレット係」
〒100-8975 東京都千代田区霞ヶ関1-2-2
tel:03-5521-8284(ダイヤルイン)
fax:03-3581-7090 担当:馬淵、安藤
連絡先
環境庁自然保護局野生生物課
課 長 :森 康二郎(内6460)
 専門官 :中尾 文子(内6464)