報道発表資料

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2011年01月21日
  • 地球環境

第5回日本・モンゴル環境政策対話の結果について(お知らせ)

 1月20日(木)、東京において、環境省とモンゴル自然環境観光省との間で「第5回 日本・モンゴル環境政策対話」が開催され、気候変動対策や生物多様性対策等の環境政策について意見交換を行うとともに、今後の協力について検討を行うため、日本側から調査ミッションを送ること等が合意された。

1.目的

 日本、モンゴル双方の環境分野の政策や課題について意見交換を行うとともに、環境分野での連携について認識を共有することにより、両国及び地域の環境政策の進展を図る。

2.政策対話の概要

○日時:
平成23年1月20日(木) 10:00~15:30
○場所:
東京(三田共用会議所)
○主な出席者:
(日本側)
鈴木地球環境局長、塚本国際連携課長、新田国際協力室長他
(モンゴル側)
バトソーリ自然環境観光省次官、ジグジッド駐日モンゴル大使、バングラスチ同省持続的開発戦略局長他

3.主な議論

(1)気候変動対策

 日本側から、気候変動交渉に関連して、2013年以降の国際的枠組みに関する日本の立場を説明するとともに、気候変動の悪影響に対処するための適応策に関する取組と、そのための科学的知見の重要性等について説明を行った。
 モンゴル側からは、モンゴルにおける適応策に関する調査結果について説明がなされ、適応策を推進することが極めて重要であるとの認識が示された。
 今後、気候変動対策、特に適応対策分野や新たな市場メカニズムを活用した二国間メカニズムについて、両国間の連携を深めていくことが確認されたほか、2013年以降の国際枠組については、すべての主要国が参加する公平かつ実効性のある枠組みが必要であるとの認識が共有された。

(2)自然保護対策

[1]生物多様性の確保

 日本側から、生物多様性条約締約国会議(COP10)の成果として、愛知ターゲット、名古屋議定書、SATOYAMAイニシアティブ等について説明を行うとともに、COP10の成果に即した日本の取組について紹介した。モンゴル側からは、モンゴルにおける生物多様性の状況及び今後の協力の可能性について説明が行われた。
 特に、SATOYAMAイニシアティブを通じた自然環境の保全を積極的に進展させていくべきとの共通認識が得られた。

[2]自然資源を利用したエコツーリズム

 日本側から、エコツーリズム協力事業の成果について説明を行い、今後、この成果を活用したエコツーリズムがモンゴルにおいて実施されることに対する期待が示された。モンゴル側からは、これまでの日本側の協力に謝意が示されるとともに、モンゴルにおけるエコツーリズムの情報発信等の普及活動の方向性、法制度の整備、人材育成の必要性などについての問題意識が示された。
 今後のモンゴルにおけるエコツーリズムの進展にむけた取組について議論が行われた。

[3]高病原性鳥インフルエンザについての情報交換

 日本側から、日本における渡り鳥の高病原性鳥インフルエンザの対策と現状について説明が行われ、今後、両国間で情報交換を進めていくこととされた。

(3)日本モンゴル間の二国間協力

 日本側から、モンゴルにおいて実施されているJICAプロジェクト(廃棄物処理、大気汚染、2ステップローン)の概要及び進捗状況について説明があった。
 モンゴル側から、これらのプロジェクトの進捗について謝意が示されるとともに、今後の課題として、大気汚染対策、建設廃棄物や有害廃棄物の管理、気候変動分野、エコツーリズム地域での衛生環境の改善等が示された。
 これらの課題も含め、今後の連携強化について議論を行うための調査ミッションを、環境省側からモンゴル側に早期に派遣し、どのような連携が可能か議論を行うことで、双方が合意した。

連絡先
環境省地球環境局国際連携課国際協力室
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-8248
室長:新田 晃(内線:6765)
室長補佐:長谷川 敬洋(内線:6761)
担当:吉田 祥子(内線:6723)

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