報道発表資料

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2010年04月02日
  • 総合政策

第9回NGO/NPO・企業の環境政策提言の選考結果及びNGO/NPO・企業環境政策提言フォーラムの開催について(お知らせ)

 環境省では、民間からの政策提言を政策に生かすとともに、民間の政策提言能力向上を目的として「NGO/NPO・企業環境政策提言」を実施しています。今回、環境省に寄せられた55件の応募提言の中から、「NGO/NPO・企業環境政策提言推進委員会」(委員長 廣野良吉 成蹊大学名誉教授)により、優秀提言2件、優秀に準ずる提言5件が選定されました。
 4月21日(水)に「NGO/NPO・企業環境政策提言フォーラム」を開催し、優秀提言と優秀に準ずる提言を提言団体から紹介していただきます。

1.NGO/NPO・企業環境政策提言の審査結果について

 「NGO/NPO・企業環境政策提言推進委員会」(委員長 廣野良吉 成蹊大学名誉教授)は、12月25日から2月19日までの応募期間(57日間)に応募のあった55提言(NGO/NPO45件、企業9件、共同提案1件)について、優秀な提言の選考を行い、3月24日に以下のとおり「優秀提言」2件、「優秀に準ずる提言」5件を選定いたしました。

<選定された「優秀提言」及び「優秀に準ずる提言」のタイトル、応募団体及び提言の概要>

優秀提言(2件)

「住まいのエコ化事業」及び「専門家派遣・フォローアップ事業」
〔社団法人 日本建築家協会〕
(趣旨・内容)
以下の4事業を連携して実施。
1)
各省庁で実施している住宅関連の補助事業に、[1]地域性(気候・風土、地域の技術・材料、その地域ならではの住まい方への理解)、[2]健康性(住まい手の体への配慮)、[3]省エネ性(LCCO2削減の工夫)を踏まえた総合的環境設計手法を付加することで、住まいのエコ化の徹底を図る「住まいのエコ化事業」。
2)
本事業が的確に実施されるよう、地方公共団体など事業者に専門家を派遣し、環境教育、環境配慮契約、エコ化技術アドバイス、設計監理レビュー等を実施する「専門家派遣事業」。
3)
事業後の検証と普及プログラムの「フォローアップ事業」。
4)
これらを支援する「サポート本部」。
「緑の贈与」による家庭部門での低炭素機器普及
〔財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)/株式会社 日本総合研究所〕
(趣旨・内容)
 国内金融資産(約1,400兆円)の7割以上を保有する高齢世代から、その子・孫へと贈与される資産の流れを“グリーン化”することにより、家庭部門における太陽光発電や高効率給湯器の大量普及を効果的に後押しし、もって政府の掲げる25%削減目標の達成を推進する。

優秀に準ずる提言(5件)

身近なモノのライフサイクルアセスメントを通じた「暮らしと生物多様性のつながり見える化」ツールの開発と普及
〔財団法人 地球・人間環境フォーラム〕
(趣旨・内容)
 市民生活が多様な面で生物多様性に支えられていることを理解するためのツールとして、身近な物のライフサイクルアセスメントを通じ、生物多様性と暮らしの関係を“見える化”する手法を検討する。その手法を社会教育・学校教育の中で活用可能な教材に発展させることで、一部の専門家や環境に関心の高い人だけでなく、一般の児童・生徒・市民が生物多様性と暮らしのつながりを理解し、生物多様性の保全を意識したライフスタイルを選択するきっかけづくりを実施する。    
地域の自然とつきあうネイチャーセンターを活かしたまちづくり―多様な生きものと暮らす持続可能なコミュニティー文化を育む―
〔NPO法人 当別エコロジカルコミュニティ〕
(趣旨・内容)
 地域の自然に関心を持ち、自ら行動する住民を育てるネイチャーセンターを設置し、環境教育の手法を身につけた人材を配置することで、若者の雇用の促進を図る。また、ネイチャーセンターを地域の学びの核として、地域の教育力の向上を促進する。
CO2-25%を実現する横串政策 セクター別アプローチに変わる新たな政策地域別アプローチ『森林吸収源配分と自治体間CDM制度』
〔株式会社 エコエナジーラボ〕
(趣旨・内容)
 現在国が進めるセクター別アプローチに替え、セクターをミックスして地域別にアプローチを行う政策。国が一括して所有する森林吸収源を地域へ配分し、自治体間で排出権の売買を行う取引所を作る。吸収源総量を排出量目標値とすることで、排出量-吸収源=0になるよう取引を実施する仕組みを構築する。   
エコアクション21システムの活用によるCO2削減量取引制度の導入
〔NPO法人 環境カウンセラー全国連合会〕
(趣旨・内容)
 中小規模事業者によるCO2削減活動を「ビジネスモデル化」するために、中小規模事業者対象に現在普及活動を展開している「エコアクション21システム」を活用して、自ら目標値を決め、それ以上のCO2削減量を取引する「CO2削減量取引制度」の導入を行い、中小規模事業者が基本的に抱いている「国内排出量取引制度」への疑義を解消し、中小規模事業者のCO2削減活動を推進させる。
奄美群島びんリユース障害者参画活動
〔特定非営利活動法人 ユーアイ自立支援の会〕
(趣旨・内容)
 奄美群島の文化として愛飲されている黒糖焼酎の愛飲後のびん(1升、5・4・2合、化粧)は、一般家庭、事業所から排出されるとカレットにして、最終処分場で埋め立てられている。また、資源ごみとして収集されても多くがカレットになり島外搬出されている。これらのびんをリユースしていける仕組みづくりと障害者の作業として参加できる島内循環型地域活動づくりを推進する。

2.「NGO/NPO・企業環境政策提言フォーラム」の開催

 選ばれた優秀提言などを発表し、関係者に広く知っていただき、政策につなげていくとともに、各主体の政策提言を学ぶ場とするべく、4月21日(水)に、以下のとおり「NGO/NPO・企業環境政策提言フォーラム」を開催します。
 フォーラムでは、「優秀提言」(2件)と「優秀に準ずる提言」(5件)の提案団体自ら提言内容を発表していただき、選考に当たった委員の方々や参加者と意見交換を行うこととしています。
 当日は環境省幹部も出席する予定です。

■日時:
平成22年4月21日(水)
12:00開場 13:00~17:00(予定)
■会場:
中央合同庁舎第5号館講堂
(東京都千代田区霞が関1-2-2 低層棟2階)
■参加費:
無料
■主催:
環境省
■参加申込方法:
 氏名,年齢,所属,電話番号を御記入の上、4月14日(水)までに下記によりFAX又はE-mailでお申し込み下さい。
■問合せ・申込先:
「第9回NGO/NPO・企業環境政策提言フォーラム」事務局
[株式会社 オーエムシー内]担当:力武、長谷川
TEL:03-5362-0116
FAX:03-5362-0121
E-mail:env-teigen@omc.co.jp
(参考)
 NGO/NPO・企業政策提言推進委員会 委員(敬称略、50音順)
委員長
廣野 良吉
成蹊大学名誉教授
石野 耕也
中央大学法科大学院 教授
郡嶌 孝
同志社大学経済学部教授
崎田 裕子
ジャーナリスト・環境カウンセラー
庄子 幹雄
マサチューセッツ工科大学客員教授
世古 一穂
(特非)NPO研修・情報センター代表理事
田中 充
法政大学社会学部教授
辻井 達一
(財)北海道環境財団理事長
連絡先
環境省総合環境政策局環境経済課民間活動支援室
(直通:03-3406-5180)
室長 岡本 光之(内6240)
補佐 香具 輝男(内6267)
補佐 渡邊 充(03-3406-5180)