報道発表資料

この記事を印刷
2010年03月11日
  • 再生循環

微量のPCBを含む廃棄物の焼却実証試験の実施について(お知らせ)

 環境省は、神戸市及び神戸環境クリエート株式会社の協力を得て、微量のPCBを含む廃棄物の焼却実証試験を実施することとしましたのでお知らせいたします。

1.趣旨

 PCBを使用していないトランス等の中に、実際には微量のPCBが混入した絶縁油を含むもの(以下「微量PCB汚染廃電気機器等」という。)が大量に存在することが判明しており、環境省ではこれらの処理体制の整備に向け、平成17年度から既存の産業廃棄物処理施設において微量PCB汚染廃電気機器等の焼却実証試験を行い、安全かつ確実に処理できることを確認してきました。
 一方、平成21年3月に「中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会微量PCB混入廃重電機器の処理に関する専門委員会」でとりまとまられた「微量PCB混入廃電気機器等の処理方策について」において、「今まで微量PCB混入廃電気機器等を対象として行われてきた実証試験により得られた技術的知見は、微量のPCBを含む他の廃棄物の処理にも応用できる可能性がある。この点を確認するための実証試験を更に実施することにより、PCB廃棄物の処理体制を検討していくことが望ましい。」とされたことから、今般、関係自治体である兵庫県神戸市及び実証試験施設の設置者である神戸環境クリエート株式会社の協力を得て、微量のPCBを含む廃棄物の焼却実証試験を実施することとしました。
 焼却実証試験の概要は、以下のとおりです。

2.焼却実証試験の概要

(1)
実施場所及び実施期間
・神戸環境クリエート株式会社(兵庫県神戸市)
 平成22年3月15日(月)~3月17日(水)
(2)
実施内容
 微量PCB汚染廃電気機器等(微量のPCBを含む絶縁油)及び微量のPCBを含む廃棄物(汚泥)を焼却処理し、処理後の燃え殻、排ガス中のPCB濃度等を分析することにより、これらが適正に処理されていることを確認します。
 実施に当たっては、専門家(廃棄物処理、分析、健康影響等)の助言を得ることとします。
 なお、本試験においては、燃焼ガスを1,100℃以上の温度に保ちつつ、2秒以上滞留させて行うものとします。

3.これまでの焼却実証試験の実施状況

 平成18年3月から平成21年3月にかけて、微量PCB汚染廃電気機器等(微量のPCBを含む絶縁油など)を試験試料として用いた焼却実証試験を9箇所の施設で合計16回実施し、いずれも試験試料が安全かつ確実に分解されたことを確認しています。
 また、平成21年11月から平成22年3月にかけて、微量PCB汚染廃電気機器等(微量のPCBを含む絶縁油、コンデンサ等)及び微量のPCBを含む廃棄物(廃活性炭、化学防護服、ウエス、汚泥等)を試験試料として用いた焼却実証試験を6箇所の施設で実施しています。

4.その他

 今後も、協力が得られる他の施設において、焼却実証試験を実施していく予定です。

連絡先
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課
代表:03-3581-3351
課長:坂川 勉(内線6871)
課長補佐:松崎 裕司(内線6880)
主査:斎藤 史紀(内線6895)