報道発表資料

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2010年03月01日
  • 地球環境

国連環境計画(UNEP)第11回特別管理理事会/グローバル閣僚級環境フォーラムの結果について(お知らせ)

 国連環境計画(UNEP)第11回特別管理理事会/グローバル閣僚級環境フォーラムが2月24日(水)~2月26日(金)にインドネシアのバリ島にて開催されました。約130ヶ国の代表が出席し、「生物多様性及び生態系システム」や「グリーン経済」等広範な環境分野について議論が行われました。併せて、インドネシア政府主催による気候変動に関する閣僚級の非式会公合が開かれました。我が国からは、竹本地球環境審議官が政府代表として出席しました。

1.日時:
平成22年2月24日(水)~26日(金)
2.開催地:
バリ(インドネシア)
3.主な出席者:
世界約130カ国の環境担当閣僚及び国際機関の代表等

4.概要

(1)グローバル閣僚級環境フォーラム

 本年が国際生物多様性年であることを踏まえ、我が国は次の生物多様性条約締約国会議(CBD-COP10)のホスト国として、本閣僚級フォーラムを通じ、各分野における我が国の積極的な取組を紹介しつつ、各国、各機関に対し、CBD-COP10の実りある成果に向けた働きかけなど行った(主なもの下記参照)。

[1]
生物多様性及び生態系システム
 パネルディスカッション形式で行われたセッション(竹本地球環境審議官はパネリストとして参加)において、我が国は、[1]IPBES(注)の設立に向け、独政府とともに各国に発出した書簡(昨年9月)の内容に触れつつ、各国の更なる協力要請を行うとともに、[2]ポスト2010年目標について、既に生物多様性条約事務局に提出している日本政府提案について紹介し、CBD-COP10における目標の策定に向けて各国の協力を呼びかけた。併せて、[3]各国・地域における伝統的知見などを生かしていく上でも「SATOYAMAイニシアティブ」の推進が重要との指摘を行うなど議論に貢献した。
注:IPBES:
「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム」。生物多様性に関する科学と政策のインターフェースの強化を図るため、UNEPの下で、その設定に向けた国際的検討が行われている。
[2]
グリーン経済
グリーン経済に関するラウンドテーブルでは、我が国が昨年末に閣議決定した「新経済成長戦略~輝きのある日本へ~」の柱の一つとして「環境・エネルギー」が位置付けられていること、またその一環として「エコポイント・システム」を導入し、実効を挙げていることを紹介した。
[3]
3Rと廃棄物管理
(ア)
「廃棄物管理」をテーマとしたサイドイベント
我が国が推進する「3Rイニシアティブ」に関する様々な取組を紹介するとともに、国連環境計画・国際環境技術センター(UNEP/IETC)が主導する「廃棄物管理に関するグローバルプラットフォーム」の重要性を踏まえ、今後、国際連携による廃棄物の統合管理に向け、UNEP/IETCと協力していく用意がある旨発表した。
(イ)
「UNEPとCSD18」をテーマとした朝食会:
直近の国連持続可能な開発委員会(CSD18・CSD19)のテーマの一つが「廃棄物管理」であることに鑑み、我が国が推進する「3Rイニシアティブ」における活動を踏まえ、UNEP/IETCや国際連合地域開発センター(UNCRD)などとも連携しつつ、途上国の廃棄物管理サービス拡大に関する国際会議(本年3月)の開催等を通じ、CSDに積極的に貢献していくことを表明した。
[4]
閣僚宣言
本会合の最終日には、グローバル閣僚級環境フォーラムに参加した環境担当閣僚及び国際機関の代表等により「ヌサ・ドゥア宣言」が採択され、年内に「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)」の設立の可否に関する合意を得ること等が約束された。
注:IPBES設立に関する検討:
同じく本会合において、本年6月の政府間会合にて具体的な検討を行うことが決定した。

(2)気候変動に関する閣僚級非公式会合

 「気候変動に関する閣僚級非式会公合」が行われ、昨年末に行われた気候変動枠組条約第15回締約国会議(COP15)の結果を踏まえ、本年11月末にメキシコにて開催予定の第16回締約国会議(COP16)に向けての取組について、閣僚級による非公式の情報交換が行われた。

(3)バイ会談

 会期中、竹本地球環境審議官は次のようなバイ会談を行い、気候変動や生物多様性分野における今後の取組等について意見交換を行った。

○スペイン:
テレサ・リベラ・ロドリゲス 気候変動担当閣外大臣
○英国:
ヒラリー・ベン 環境・食糧・農村省大臣
○ドイツ:
ノーバート・レトゲン 環境・自然保護・原子炉安全大臣
○インドネシア:
グスティ・ムハンマド・ハッタ 環境担当国務大臣
●国連環境計画(UNEP):
アキム・シュタイナー UNEP事務局長
●WWFインターナショナル:
キム・カーステンセン WWFインターナショナル 気候変動チームリーダー
連絡先
環境省地球環境局総務課
(直通:03-5521-8243)
課長:鎌形 浩史(6710)
調査官:吉中 厚裕(6760)
補佐:伊藤 史雄(6722)
係長:小野 美砂(6726)