報道発表資料

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2010年01月07日
  • 再生循環

微量のPCB を含む廃棄物の焼却実証試験の実施について(お知らせ)

 環境省は、福岡県北九州市及び光和精鉱株式会社の協力を得て、微量のPCB を含む廃棄物の焼却実証試験を実施することとしましたのでお知らせいたします。

1.趣旨

 PCB を使用していないトランス等の中に、実際には微量のPCB が混入した絶縁油を含むもの(以下「微量PCB 汚染廃電気機器等」という。)が大量に存在することが判明しており、環境省ではこれらの処理体制の整備に向け、平成17 年度から既存の産業廃棄物処理施設において微量PCB 汚染廃電気機器等の焼却実証試験を行い、安全かつ確実に処理できることを確認してきました。
 一方、平成21 年3月に「中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会微量PCB混入廃重電機器の処理に関する専門委員会」でとりまとまられた「微量PCB混入廃電気機器等の処理方策について」において、「今まで微量PCB 混入廃電気機器等を対象として行われてきた実証試験により得られた技術的知見は、微量のPCB を含む他の廃棄物の処理にも応用できる可能性がある。この点を確認するための実証試験を更に実施することにより、PCB 廃棄物の処理体制を検討していくことが望ましい。」とされたことから、今般、関係自治体である福岡県北九州市及び実証試験施設の設置者である光和精鉱株式会社の協力を得て、微量のPCB を含む廃棄物の焼却実証試験を実施することとしました。焼却実証試験の概要は、以下のとおりです。

2.焼却実証試験の概要

(1)実施場所及び実施期間

光和精鉱株式会社戸畑製造所(福岡県北九州市)
平成22 年1月13 日(水)~1月15 日(金)

(2)実施内容

 微量PCB 汚染廃電気機器等(コンデンサ)及び微量のPCB を含む廃棄物(廃活性炭、化学防護服、ウエス、汚泥等)を焼却処理し、処理後のコンデンサ、燃え殻及び排ガス中のPCB 濃度等を分析することにより、これらが適正に処理されていることを確認します。
 また、実施に当たっては、専門家(廃棄物処理、分析、健康影響等)の助言を得ることとします。
 なお、本試験においては、燃焼ガスを1,100℃以上の温度に保ちつつ、2秒以上滞留させて行うものとします。

3.これまでの焼却実証試験の実施状況

 平成18 年3月から平成21 年3月にかけて、微量PCB 汚染廃電気機器等(微量のPCB を含む絶縁油等)を試験試料として用いた焼却実証試験を9箇所の施設で合計16 回実施し、いずれも試験試料が安全かつ確実に分解されたことを確認しています。
 また、平成21 年11 月から平成21 年12 月にかけて、微量PCB 汚染廃電気機器等(微量のPCB を含む絶縁油)又は微量のPCB を含む廃棄物(廃活性炭、化学防護服等)を試験試料として用いた焼却実証試験を4箇所の施設で実施しています。

4.その他

 今後も、協力が得られる他の施設において、実証試験を実施していく予定です。

連絡先
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課
代表:03-3581-3351
課長:坂川 勉(内線6871)
課長補佐:松崎 裕司(内線6880)
主査:斎藤 史紀(内線6895)