報道発表資料

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1998年03月06日

国際シンポジウム「電磁界による人体曝露と健康リスク」の開催について

環境庁においては、日本学術会議電波科学研究連絡委員会、電気学会電磁界生体影響調査特別委員会、日本保健物理学会と共催で、国際シンポジウム「電磁界による人体曝露と健康リスク」を開催いたします。
1 日  時平成10年4月7日(火)10:00~18:00

2 場  所JAホ-ル(約450名収容)
東京都千代田区大手町1-8-3JAビル9階

3 内  容国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)の研究者8名による講演(別紙参照)

3 主  催環境庁
日本学術会議電波科学研究連絡委員会、電気学会電磁界生体影響調査特別委員会、日本保健物理学会

4 協  力ICNIRP

5 参加費無料
(必要な方のみ、同時通訳レシバー使用料実費(800円)及び資料代実費を申し受けます。)

6 参加受付
往復ハガキに住所、氏名、年齢、勤務先、を明記の上、下記までお申し込み下さい。申し込み多数の場合、抽選とせていただきます。
宛先:〒192-0397 八王子市南大沢1-1 東京都立大学工学研究科電気工学専攻内
生体電磁界シンポジウム事務局(世話人:多氣 昌生)
申し込み締切:平成10年3月20日(必着)

プログラム(予定)

10:00-10:10開会の挨拶
10:10-10:40序論:ICNIRPの活動J.H.Bernhardt
10:40-11:25物理的な性質・波源・曝露レベルM.Grabdolfo
11:25-12:10静電磁界および低周波電磁界の生体影響とメカニズム
T.Tenforde
12:10-13:10昼休み
13:10-13:55高周波電磁界の生体影響とメカニズムJ.A.F.Stolwijk
13:55-14:40疫学研究とその評価A.Ahlbom
14:40-15:25リスク評価と人体防御の体系U.Bergqvist
15:25-15:45休憩
15:45-16:30携帯電話:健康問題と研究の方向A.F.McKinlay
16:30-17:15WHOによる国際EMFプロジェクトM.H.Repacholi
17:15-17:50総合討論
17:50-18:00閉会の挨拶

(同時通訳あり)

シンポジストの略歴

A.Ahlbom  アンデルス・アールボム教授(スウェ-デン)
ICNIRP疫学分科会座長
カロリンスカ研究所疫学部門教授、環境医学研究所副所長
送電線磁界と小児白血病の関連性に関する疫学研究論文などで知られている

J.H.Bernhardt  ユルゲン・ベルンハルト博士(ドイツ)
ICNIRP委員長
ドイツ連邦放射線防護局医用放射線保健部長
エルランゲン・ニュルンベルク大学副教授
細胞レベルの電気物性などを研究

U.Bergqvist  ウルフ・バークヴィスト博士(スエーデン)
スエーデン国立労働生活研究所
ビデオディスプレーの生体影響の問題など、電磁界を含む労働環境問題を研究

M.Grabdolfo  マルチノ・グランドルフォ博士(イタリア)
ICNIRP物理・工学分科会座長
イタリア国立保健研究所物理学部長
非電離放射の生体影響の物理的な側面およびリスク評価を研究

A.F.McKinlay  アラスター・マッキンレー博士(イギリス)
ICNIRP副委員長
英国放射線防護会議非電離放射部門長
欧州連合における携帯電話の安全性に関する専門家会議座長

M.H.Repacholi  マイケル・レパチョリ博士(スイス)
ICNIRP名誉委員長
WHOにおいて現在国際電磁界プロジェクトを推進

J.A.J.Stolwijk  ヤン・ストルウィック教授(米)
エール大学医学部疫学教室教授
1996年に公表された米国科学アカデミーによる電磁界影響評価報告書の審議に参加

T.Tenforde  トーマス・テンフォーディ博士(米)
ICNIRP生物影響分科会座長
パシフィックノースウェスト研究所保健部門
電磁界の生体影響について生物学的な立場から研究


(参考資料)

国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)について

 国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)は非電離放射線(注)からの人体及び環境の防護の推進、特に非電離放射線からの人体の防護に関する指針と勧告を提供することを目的として1992年に設立された国際組織である。
その前身は、1977年に国際放射線防護学会(IRPA)に設立された国際非電離放射線委員会(INIRC)であり、これまでに電磁界および光・レーザー光等さまざまな非電離放射線に対する人体防護指針を公表している。

 ICNIRPは、世界保健機関(WHO)及び国連環境計画(UNEP)と協力し、非電離放射線の人体影響についての一連の環境保健基準文書を刊行するなど、WHO及び国際労働機関(ILO)と協力して非電離放射線の問題に取り組んでいる。

 最近の活動としては、1998年4月に低周波からマイクロ波までの全周波数の電磁波を対象とした新しい防護指針の公表を予定しているほか、現在進行しているWHOによる電磁界(EMF)プロジェクトにおいて実質的な活動の中心としての役割を果たしている。

 ICNIRPの指針は各国政府に対し強制力をもつものではないが、各国の専門家が参加した保健衛生の立場からの評価として、世界各国の防護指針やガイドライン作成に大きな影響力をもっている。

(注:紫外線より長波長の電磁波をいい、紫外線、可視光、赤外線、マイクロ波、ラジオ波、商用周波電磁界、静電磁界などが含まれる)

連絡先
環境庁企画調整局環境保健部環境安全課
課 長 :吉田 徳久(6350)
 担 当 :椎葉 茂樹(6352)
生体電磁界シンポジウム事務局
 東京都立大学電気工学専攻
 世話人 :多氣 昌生
 電 話 :0426-77-2763