報道発表資料

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1997年11月06日

環境パートナーシッププラザにおけるLess CO2キャンペーンの原画展について

1 エコビジネスを実施する企業等がCOP3への支援と温暖化防止への積極的な取り組みを訴え、企業と市民が連携してCOP3支持の輪ができることを期待した「Less CO2キャンペーン」において、各媒体に共通するデザイン画を沖縄の版画家名嘉睦稔氏から提供していただいた。

 名嘉睦稔氏は先に発表のとおり地球温暖化防止京都会議の記念切手のデザインも担当した。この名嘉氏から提供いただいた4枚の原画「和季」「望夜」「彩風」「響空」展示会が、11月5日(水)地球環境パートナーシッププラザにて始まった。(期間は19日まで)

 また、パートナーシッププラザでは、同時に参加企業提供のステッカーやその他の資料も展示・配布することとしている。

=問い合わせ先=

 地球環境パートナーシッププラザ
  東京都渋谷区神宮前5-53-70  TEL 3407-8107
   開館時間 火曜日~金曜日 10:00~19:30
土曜日       10:00~17:00
   休館日 日曜日、月曜日

2 名嘉睦稔氏の在住する暖かい沖縄でも、仮に温暖化が進んだ場合、海の熱帯 林とも呼ばれ、様々な海の生き物の重要な生育・生息場所になっているサンゴ 礁が影響を受けたり、海面上昇により、白砂の砂浜が失われたり、小さな島の地下水源がなくなってしまうことなどが懸念されている。

 Less CO2キャンペーンに提供していただいた名嘉氏の版画絵は、四季折々の恵みを豊かに表現し、自然と人間との共生の大切さを訴えるとともに、温暖化の脅威に直面する沖縄から全国民へのメッセージでもある。

 (名嘉睦稔氏プロフィール別添)


○作品4点の名嘉睦稔氏メッセージ


(1)「和気」

 季(とき)の和みを印すように、桜は薄紅色の花びらを小寒い風にふるわします。
 耐えた分だけの恵みのいただき。春は冬の後に違いのない諧調でやってきます。
 このあたりまえが、いかにも幸福なのです。

(2)「望夜」

 朔望の夏の夜、大潮の振幅の内に生み出される珊瑚の卵は、まるで石から湧いてくるように始まるのです。
 あたりに満ちたかと思うと、うねる様にして漂い、何処かに向かうのです。卵の数の分だけの旅が始まります。

(3)「彩風」

 出発する鳥と到着する鳥が交じ合うその声で、秋の深まりを識ります。樹々をなぜる北からの風が過ぎるかと思うと、彩りは一面の野山に展開します。来るべく春を想い身支度を終えた樹々たちの、気持ちの色です。

(4)「響空」

 眠れないでいた少年の深夜、すました耳の向こうで「ブオオーン」という羽音を聞きました。凛とした中空で、遠く南をめざす鳥の背中に乗り、満目の星を見た気がしましたし、響鳴する星の歌も、聞こえた気がしました。



時節
諧調 整った調子、快いしらべ
朔望 陰暦で月の一日と十五日
満目 見渡す限り

添付資料

連絡先
環境庁地球温暖化対策推進本部事務局
上席事務局員 森 秀行(6146)

環境庁企画調整局地球環境部環境保全対策課
課   長   小林 光(6740)
 課長補佐   大庭一夫(6757)
 担   当   佐藤さえ(6757)