報道発表資料

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2022年06月21日
  • 地球環境

気候変動枠組条約第56回補助機関会合(SB56)の結果について

 2022年6月6日~同年6月16日、ドイツ・ボンにおいて、科学上及び技術上の助言に関する補助機関(SBSTA)及び実施に関する補助機関(SBI)会合の第56回会合が行われたところ、概要は以下のとおり。

 我が国から、外務・経済産業・環境・文部科学・農林水産・林野・国土交通の各省庁及び機関の関係者が出席した。

1.会合の概要

 

(1)今次会合は新型コロナ感染症拡大により、2019年6月以来、3年ぶりにボンで対

  面開催され、昨年11月のCOP26で採択されたグラスゴー気候合意や各種決定に基づ

  く各議題について締約国間で議論が行われた。

   我が国代表団も積極的に議論に参加し、結論文書の採択に貢献した。

 

 

(2)また、議題に関する議論に加えて、適応に関する世界全体の目標(GGA)に関す

  るグラスゴー・シャルム・エル・シェイク作業計画(GlaSS)ワークショップ、

  ロス&ダメージに関するグラスゴー対話、海洋と気候変動対話等のイベントが開催

  された。

 

2.各議題の交渉結果について

 

(1)緩和

  COP27での決定が予定されている「緩和の野心及び実施の規模を緊急に拡大するた

 めの作業計(MWP)」について議論が行われ、MWPの策定に向けて、締約国による

 意見提出やCOP27の前にワークショップを開催することとなった。

 

 

(2)適応

  途上国側の要請によりGlaSSに関する事項が追加議題として採択され、当該議題の下

 で、GGAワークショップの進め方等についての議論が行われた。今後、締約国による

 意見提出に加えて、SBI/SBSTA両議長によるコンセプトノートの作成や事前質問の設定

 等を行うこととなった。

 

 

(3)グローバルストックテイク(世界全体の実施状況の検討)

  会期中に第1回技術的対話が開催され、緩和、適応、実施手段等について小グルー

 プに分かれた形態を含む締約国及び非国家主体による意見交換が行われた。COP27で

 の実施が予定されている第2回技術的対話に向けて、第1回の対話の要約報告の作成

 や締約国等による意見提出を求めることとなった。

 

 

(4)ロス&ダメージ

  サンティアゴ・ネットワーク(SN)の早期の運用化に向けて、同ネットワークの構

 造や諮問機関等について議論が行われた。

 

 

(5)パリ協定第6条市場メカニズム

  COP26で決定された実施指針に基づき、国際的に移転される排出削減クレジットの

 報告様式や審査ガイダンス等の細則について議論が行われた。また、6条4項メカニ

 ズム監督機関の正規委員としてアジア太平洋地域から我が国の委員が選出された。

 

 

(6)その他

  国別報告書・隔年報告書、国別適応計画、適応基金、透明性枠組み、技術移転、

 キャパシティ・ビルディング、研究、農業、対応措置、気候変動エンパワーメン

 ト、ジェンダー、国連気候変動枠組条約事務局予算 等に関する議論が行われた。

 

3.SB会期中の関連イベント及び二国間会談等について

 

(1)関連イベント

 ア GlaSSワークショップ

   GGAへの理解を深め、進捗評価する方法について意見交換が行われ、我が国から

  は、既存の報告制度を活用しつつ、地域特性を反映できるよう適応の政策プロセス

  の進捗を評価するアプローチを提案した。

 

 

 イ ロス&ダメージに関するグラスゴー対話

   ロス&ダメージを回避し、最小化し、対処するための活動の資金調達の取り決め

  についての議論が締約国、関連機関及び関係者の間で行われた。途上国締約国から

  は、本対話の議題化や資金ファシリティの設立についての提案がなされた。

 

 

 ウ 海洋と気候変動対話

   海洋分野での気候変動対策の実施の強化について議論が行われ、我が国から海洋

  の脱炭素政策の概要や、また港湾や海運分野での取組等について紹介を行った。

 

 

 エ 非市場アプローチ(パリ協定第6条8項)に関するワークショップ

   非市場アプローチの既存の取組や、今後の優先分野、ウェブプラットフォームに

  おける情報共有のあり方等について議論が行われた。我が国からは、具体的な既存

  の取組として、東南アジアでのエネルギー転換と低炭素社会の実現を目指す官民

  イニシアティブであるCEFIA(Cleaner Energy Future Initiative for ASEAN)を

  紹介した。

 

 

 オ 第14回研究と対話

   地球規模の気候システム研究に関する4つのテーマ(短期的な気候予測と地域モ

  デル、海洋と雪氷圏、二酸化炭素除去技術(CDR)、適応とレジリエンスのための

  統合的な解決策)について議論が行われ、我が国から気候モデルの開発と適応策へ

  の知見の反映に係る研究の紹介を行った。

 

 

(2)二国間会談等

 ア 会期中に英国(COP26議長国)、エジプト(COP27議長国)、UAE(COP28議長

  国)、インドネシア(G20議長国)、パキスタン(アジア太平洋地域グループ議長

  国)、EU、スイス、米国、国連気候変動枠組条約事務局と個別に会談を行ったほか、

  国内外のNGOとも意見交換を行い、COP27に向けた議論や我が国が取り組む気候変

  動対策の発信を行った。また、我が国他が所属するアンブレラ・グループ(UG)と

  しても、ビジネス関係者や国際NGOと意見交換を行った。

 

 

 イ この他、二国間クレジット制度(JCM)について、パートナー国拡大に向けて

  様々な国と協議を行った。

 

連絡先

環境省地球環境局国際連携課気候変動国際交渉室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8330
室長
青竹 寛子  (内線 5751)
室長補佐
井上 直己  (内線 5752)
担当
池田 宏之  (内線 5124)