報道発表資料

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2022年05月12日
  • 総合政策

(仮称)輝北風力発電事業Ⅰ更新計画に係る環境影響評価準備書に対する環境大臣意見の提出について

1. 環境省は、「(仮称)輝北風力発電事業Ⅰ更新計画環境影響評価準備書」(株式会社ユーラスエナジーホールディングス)に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。

2. 環境大臣意見では、
(1) 騒音等の影響を考慮した風力発電設備の採用等の環境保全措置を講ずること
(2) 営巣地が確認されていないクマタカのペアについて、営巣地確認調査を再度実施し、専門家等の助言を踏まえ、風力発電設備の配置を再検討すること
(3) クマタカのペアごとに、営巣地確認調査の結果を踏まえて、行動圏を設定した後に、高利用域及び高利用域内の好適採食地等の行動圏の内部構造の解析等を再度実施すること
(4) 風車敷、道路等について、設置場所、設計及び工法に関して更なる検討を行い、切土量及び盛土量を可能な限り抑制するとともに土地の改変を最小限に抑えること
(5) やむを得ず発生する残土の処分先として対象事業実施区域内に土捨場を設置する場合には、関係機関等と十分に協議及び調整した上で、専門家等からの助言を踏まえ、水環境、植物及び生態系等への影響を極力回避又は低減すること、
(6) 風力発電設備の配置、航空障害灯の種類の選定、遮光板の利用等の適切な環境保全措置を講ずることにより、本地点における天体観測に対して配慮すること
等を求めている。

背景

 環境影響評価法及び電気事業法は、令和3年10月31日から施行された環境影響評価法施行令の一部を改正する政令の経過措置(附則第2条)に基づき、施行日前に環境影響評価法第3条の4第1項の規定による公表が行われた出力10,000kW以上の風力発電所の設置又は変更の工事を第一種事業とし、経済産業大臣は、事業者から提出された環境影響評価準備書※1の審査に当たって、環境大臣の意見を聴かなければならないこととされている。
 本件は、「(仮称)輝北風力発電事業Ⅰ更新計画環境影響評価準備書」について、この手続に沿って経済産業大臣に対して意見を提出するものである。
 今後、事業者は、環境大臣の意見及び関係地方公共団体の長の意見を受けた経済産業大臣勧告等を踏まえ、法に基づく環境影響評価書の作成等の手続が求められる。

※1 環境影響評価準備書:環境影響評価の結果について環境の保全の見地からの意見を聴くための準備とし
   て、調査、予測、評価及び環境保全措置の検討を実施した結果等を示し、環境の保全に関する事業者自ら
   の考え方を取りまとめた文書。

事業の概要

 鹿児島県鹿屋市、垂水市、霧島市の市境において、最大で出力20,800kWの風力発電所を設置する事業。

 ・ 事 業 者  株式会社ユーラスエナジーホールディングス

 ・ 事業位置 鹿児島県鹿屋市、垂水市、霧島市(対象事業実施区域の面積:約268.7ha)

 ・ 出力   最大20,800kW(単機出力4,300kW×6基)

環境大臣意見

 別紙のとおり。

(参考)環境影響評価に係る手続

【配慮書の手続】
・公表         平成30年6月29日~平成30年7月30日(住民意見21件※2
・鹿児島県知事意見提出 平成30年9月5日
・環境大臣意見提出   平成30年9月14日
・経済産業大臣意見提出 平成30年9月26日

【方法書の手続】
・縦覧         令和元年6月12日~令和元年7月11日(住民意見32件※2
・鹿児島県知事意見提出 令和元年11月15日
・経済産業大臣勧告   令和元年12月2日

【準備書の手続】
・縦覧         令和3年10月27日~令和3年11月26日(住民意見43件※2
・鹿児島県知事意見提出 令和4年 4月27日
・環境大臣意見提出   令和4年 5月12日

※2 環境の保全の見地からの意見の件数

以 上

連絡先

環境省大臣官房環境影響評価課環境影響審査室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8237
室長
木野 修宏 (内線 5679)
室長補佐
豊村紳一郎 (内線 5680)
審査官
森 満輝 (内線 5681)

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