報道発表資料

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2022年03月31日
  • 自然環境

特定鳥獣保護・管理計画作成のためのガイドライン(クマ類編)の改定について

 平成28年度に作成した「特定鳥獣保護・管理計画作成のためのガイドライン」(クマ類編、平成28年度)について、その後の状況の変化等を踏まえ、「特定鳥獣保護・管理計画作成のためのガイドライン」(クマ類編、令和3年度)として取りまとめました。
 併せて、令和3年12月28日(火)から令和4年1月26日(水)の間に実施した本ガイドライン案に関する意見募集(パブリックコメント)について、その結果を取りまとめました。

1.ガイドラインの目的

 1999(平成11)年度に鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律において、特定鳥獣保護管理計画(以下、「特定計画」という。)の制度が設立され、2021(令和3)年度ではクマ類が恒常的に生息する34 都道府県のうち22 道府県でクマ類の特定計画が作成されています。

 環境省は、2000(平成12) 年度に「クマ類特定鳥獣保護管理計画技術マニュアル」、2010(平成22)年度に「特定鳥獣保護管理計画作成のためのガイドライン(クマ類編)」、2016 (平成28)年度に「特定鳥獣保護・管理計画作成のためのガイドライン」(クマ類編、平成28 年度)を作成し、都道府県による特定計画の作成を技術的に支援しています。

 一方で、近年、市街地等の人間活動域へのクマ類の出没、人身被害の発生、クマ類への錯誤捕獲の発生や捕獲数の急増などクマ類の保護・管理を進める上で対応が必要な課題が生じています。そこで、特定計画に基づく計画的な保護・管理の推進により、近年の課題に対応するため、ガイドラインの改定を行うこととしました。ガイドラインの改定では、最新の事例を追加するとともに、主に2で示す事項に関する記載を充実させました。

2.ガイドラインの主な改定事項

(1)特定計画の評価に関する事項(第Ⅲ章:P30~37)

・クマ類の生息動向や生息環境、人身及び農林水産業への被害状況等について、最新のデータを収集して現状を評価することが重要であるため、収集する情報の考え方を示しました。

・クマ類の保護・管理の目標の設定と評価に関して、目的・計画目標・施策の階層の考え方を示し、計画の評価を行うための指標とモニタリング手法の例を示しました。

(2)個体群管理(捕獲許可)に関する事項(第Ⅲ章:P38~39)

・ガイドラインでは4区分のゾーニングによる管理を定めており、分布域が防除地域・排除地域周辺まで拡大した地域では、捕獲により出没の抑制を図ることも必要です。そのため、周辺地域における捕獲の考え方を明示しました。

・錯誤捕獲の問題、錯誤捕獲の発生状況を把握する必要性、錯誤捕獲の発生を防止する方法の検討、錯誤捕獲が発生した場合の対応に関する考え方を示しました。

(3)市街地出没に関する事項(第Ⅳ章:P59~63)

・クマ類の市街地出没に関して、出没の防止、出没に向けた事前準備、出没対応及び人身被害が発生した場合の対応に関する考え方を示しました。

(4)個体群のモニタリングに関する事項(第Ⅳ章:P69~72)

・個体数推定を行う際の調査設計、推定方法と解析方法、生息動向の把握に関する考え方を示しました。

3.パブリックコメントの実施結果

(1)意見提出期間

 令和3年12月28日(火)~令和4年1月26日(水)

(2)意見募集の結果

 意見提出数 107通

 御意見の件数 139件(御意見の概要とその対応は別紙参照)

添付資料

連絡先

環境省自然環境局野生生物課鳥獣保護管理室

  • 代表03-3581-3351
  • 直通03-5521-8285
  • 室長東岡礼治(内線 6470)
  • 室長補佐岩田清人(内線 6472)
  • 係長福田真(内線 6670)

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