報道発表資料

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2022年03月07日
  • 自然環境

生物多様性条約第24回科学技術助言補助機関会合(SBSTTA24)及び第3回条約実施補助機関会合(SBI3)等の第二部の開催について

「ポスト2020生物多様性枠組」に関する検討を行う生物多様性条約の二つの補助機関会合及び公開作業部会(OEWG3)の第二部(再開会合)が、令和4年3月14日(月)~同年3月29日(火)に、スイス・ジュネーブで開催されます。

本会合では「ポスト2020生物多様性枠組」及びその指標案とPDCAサイクル、資源動員・資金メカニズム等が議論されます。その結果は本年に中国・昆明で開催される生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)第二部の決定案などに反映される予定です。


1.経緯

 愛知目標に続く生物多様性の新たな世界目標となる「ポスト2020生物多様性枠組」は、公開作業部会等での交渉を経て、当初は2020年10月に中国・昆明で開催予定であった生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で採択される予定でした。

 しかし、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、同交渉はこれまで議題を限定してオンラインによる会合(第一部)で実施され、議題の一部や勧告案の採択は対面で開催する再開会合まで持ち越されていました。今般、対面会合開催の目途が立ったことから、以下の3会合について、その再開会合(第二部)がスイス・ジュネーブで開催されるものです。

 なお、COP15第二部は暫定ながら2022年第3四半期(7~9月)に開催されるとの見通しが条約事務局より示されています*。

 * CBD/WG2020/3/1/Add.2/Rev.4, CBD/SBSTTA/24/1/Add.2/Rev.2, CBD/SBI/3/1/Add.2/Rev.2, 26 January 2022 (https://www.cbd.int/doc/c/7d5d/b85c/cadcf30dfa4c4ec335d6fe7e/sbstta-24-01-add2-rev2-en.pdf)

2.会議の概要

 今般開催される3つの会合では「ポスト2020生物多様性枠組」の1次ドラフトや同枠組みの進捗を測るための指標案を中心に議論が行われます。それらの議論の内容がCOP15第二部の決定案(「ポスト2020生物多様性枠組」の最終ドラフト等)に反映される予定です。

(1)第24回科学技術助言補助機関会合(SBSTTA(サブスタ)24)第二部

1)開催期間:令和4年3月14日(月)~同年3月27日(日)

2)主な議題

○ ポスト2020生物多様性枠組

「ポスト2020生物多様性枠組」及びその実施状況をモニタリングする枠組み(進捗を測るための指標等)に係る科学的見地からの検討 

ほか

(2)第3回条約実施補助機関会合(SBI3)第二部

1)開催期間:令和4年3月14日(月)~同年3月28日(月)

2)主な議題

○ ポスト2020生物多様性枠組

「ポスト2020生物多様性枠組」に関するこれまでの議論の検証、PDCAサイクル(生物多様性国家戦略の策定・実施状況の報告・レビューの仕組み)を強化する方策の検討

○ 資源動員及び資金メカニズム

「ポスト2020生物多様性枠組」における資源動員関連ターゲットの検討など

ほか

(3)ポスト2020生物多様性枠組に関する第3回公開作業部会(OEWG3)第二部

1)開催期間:令和4年3月14日(月)~同年3月29日(火)

2)主な議題

○ ポスト2020生物多様性枠組

「ポスト2020生物多様性枠組」の1次ドラフトに基づく具体的なゴール及びターゲットの書きぶりの検討

○ 遺伝資源のデジタル配列情報(DSI)の利用に係る利益配分

「ポスト2020生物多様性枠組」におけるDSIの取扱いに関するCOP15への勧告案の検討

ほか

(1)~(3)の会合の公式ウェブサイトは以下のとおりです。

https://www.cbd.int/conferences/geneva-2022

【参考1】科学技術助言補助機関(Subsidiary Body on Scientific, Technical and Technological Advice: SBSTTA)

  • 生物多様性条約第25条に基づいて設立。

  • 条約の実施状況について科学技術的な見地から締約国会議(COP)および他の補助機関に対して助言を行うことを任務とする。

  • 2021年2月に第24回会合の非公式セッションを、同年5月~6月に公式セッション(第一部)をオンラインで開催済み。

【参考2】条約実施補助機関(Subsidiary Body on Implementation: SBI)

  • CBD-COP決定12/26により、条約の構造とプロセスを効率化するために設立。

  • 生物多様性条約第23条第4項に従い、条約の実施状況を評価する上で締約国を支援することを目的として、科学技術的な見地以外の観点から生物多様性条約、カルタヘナ議定書及び名古屋議定書の実施状況についてCOP及び補助機関に対して助言を行うことを任務とする。

  • 2021年3月に第3回会合の非公式セッションを、同年5月~6月に公式セッション(第一部)をオンラインで開催済み。

【参考3】「ポスト2020生物多様性枠組」に関する公開作業部会(Open-ended Working Group on the post-2020 global biodiversity framework: OEWG)

  • CBD-COP決定14/34により、「ポスト2020生物多様性枠組」の策定を支援するために設立。

  • 2019年8月及び2020年2月に、それぞれ第1回及び第2回会合を開催済み。

  • 2021年8月~9月に第3回会合のオンラインセッション(第一部)を開催済み。

【参考4】環境省による「ポスト2020生物多様性枠組」に係るウェブサイト

https://www.biodic.go.jp/biodiversity/about/treaty/post2020gbf.html

連絡先

環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性戦略推進室

  • 代表03-3581-3351
  • 直通03-5521-8275
  • 室長中澤 圭一(内線 6480)
  • 室長補佐大澤 隆文(内線 6484)
  • 係長友居 洋暁(内線 6482)

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