第63次南極地域観測隊への環境省職員の同行及び環境省ホームページでの現地活動の広報について

　令和３年11月10日（水）から令和４年３月30日（水）までの期間、第63次南極地域観測隊（夏隊）に環境省職員１名が同行します。

　なお、当該職員の現地における活動状況については、環境省ホームページに紹介する予定です。

１．背景

　南極地域観測隊は、「南極地域観測への参加及び南極地域観測統合推進本部の設置について（昭和30年11月４日閣議決定）」に基づき、南極地域における地球物理学的諸現象観測を実施することを目的に、当該本部の本部長である文部科学大臣が編成するものであり、今回出発する隊で第63次を数えます。

　環境省では、「南極地域の環境の保護に関する法律（平成９年法律第61号。以下「法」という。）」に基づき、南極地域の環境の保護を推進しており、法の施行状況の確認や南極地域に対する環境影響に関する情報収集等を目的に、平成９年度から計12回、職員が南極地域観測隊に同行しています。

　令和３年11月10日（水）から令和４年３月30日（水）までの期間、第63次南極地域観測隊（夏隊）に環境省職員１名が同行者として参加しています。当該職員は同行期間中、南極地域の環境保護の観点から、以下（１）～（４）の調査を行う予定です。

（１）南極地域活動実態把握調査

南極地域観測隊の各種活動が、法にのっとり適切に行われていることを確認する。

（２）南極地域環境調査

南極地域における環境情報を蓄積すべく、我が国の昭和基地や周辺露岩地域等において、動植物相等を把握する。

（３）南極地域環境資質調査

ラングホブデ地区の雪鳥沢は、第41南極特別保護地区に指定されており、我が国がその管理主体となっている。そのため、雪鳥沢の自然の概況調査に加え、管理計画の管理・順守状況等の調査も併せて実施する。

（４）南極地域環境実態把握モニタリング調査

昭和基地を運営する南極地域観測隊が、周辺環境に与える影響を継続的にモニタリングするため排水や生物等のサンプル採取を行う。

　南極地域の自然環境の素晴らしさや、その保護の重要性等を我が国の国民に広く周知するため、現地での活動状況を写真などと併せて、環境省ホームページで「第63次南極地域観測隊同行日記」として掲載する予定です。

○南極地域の環境保護（環境省ホームページ）

環境省自然環境局自然環境計画課

萱島　拓郎（環境技官）国際森林・乾燥地・極地生態系保全対策係長

・　平成26年環境省入省

・　屋久島自然保護官事務所、阿寒摩周国立公園管理事務所、近畿地方環境事務所を経て現職

　法に基づき、日本人が南極地域で観測、観光等の活動を行う場合は、当該活動について環境大臣に申請し、南極地域に与える影響に係る基準を満たしている旨の確認を受ける必要があります。また、他国で確認又は許可を受けている観測や観光に参加する場合は、届出をする必要があります。