報道発表資料

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2021年11月02日
  • 再生循環

令和3年度脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業の公募採択事業について

 プラスチックの資源循環の推進するため、化石由来プラスチックから再生可能資源への素材代替やリサイクルが困難な複合プラスチック等のリサイクルについて、技術的課題を解消するとともに、エネルギー起源CO2の削減を図るために、「令和3年度脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業」(補助事業)において、当該技術・プロセスの実証事業の二次公募を令和3年6月8日(火)~同年7月9日(金)の期間で、三次公募を令和3年7月19日(月)~同年8月23日(月)の期間で実施しました。
 この度、同事業に応募のあった案件について、申請書類による事前審査及び有識者で構成される評価審査委員会における審査を行い、採択すべき事業を選定したのでお知らせします。

1.「令和3年度脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業」の公募概要

 環境省では、低炭素社会及び循環型社会構築に資するプラスチック資源循環システム構築の加速化を図るため、従来型のプラスチック利用を段階的に改めることとし、化石資源由来のプラスチックを代替する再生可能資源由来のバイオプラスチック等への転換を推進しています。

 また、従来リサイクルが困難であったプラスチック等素材に対するリサイクル技術・システムの高度化を図り、プラスチック資源循環システム全体でのエネルギー起源CO2排出の抑制を目的とした以下の事業を行います。

 ①化石由来プラスチックを代替する省CO2型バイオプラスチック等(再生可能資源)への転換及び社会実装化実証事業

 ② プラスチック等のリサイクルプロセス構築及び省 CO2化実証事業

2.選定結果

 本事業(補助事業)の二次公募に対し6件の応募があり、申請書類による事前審査及び有識者で構成される評価審査委員会による審査を行った結果、以下4件(代替事業3件、リサイクル事業1件)の事業について選定しました。

 また、三次公募に対し4件の応募があり、申請書類による事前審査及び有識者で構成される評価審査委員会による審査を行った結果、以下1件(リサイクル事業1件)の事業について選定しました。

 二次公募採択案件

事業者名

(五十音順)

事業名事業の概要

①化石由来プラスチックを代替する省CO2型バイオプラスチック等(再生可能資源)への

 転換及び社会実装化実証事業

株式会社

グリーンサポート

バイオマス素材を材料

とする農林水産業資材

の用途に応じた生分解

性評価及び製品化実証

事業

 従来のポリ乳酸スパンボンド(長繊維)よりも生分解

速度を速めることができる素材として、ポリ乳酸とレー

ヨンとの短繊維混綿スパンレースを用いた育苗ポットな

どを作成し、育苗中の耐久性及び定植後の崩壊性や生分

解性、植物の生育調査などにより製品の有効性について

実証を行う。

三菱ケミカル

株式会社

バイオマスを活用した

接着剤の開発とグリー

ン合板への応用に向け

た技術実証事業

 木質系合板用の接着剤には化石由来の原料であるフェ

ノールモノマーが使用されている。バイオマス由来のリ

グニンを原料とする接着剤で代替するためにリグニンの

反応性向上や製造プロセスの検討、接着剤の品質安定化

技術について実証を行う。

都インキ

株式会社

透明化インクを活用し

た「クリアペーパーフ

ァイル」の開発実証事

 PP製クリアファイルを高い透明度の紙製「クリアペー

パーファイル」で代替するため、用紙に含浸すると高い

透明度が出るインクの開発と材料に適した用紙の検証、

印刷機実機での製造評価の実証を行う。

②プラスチック等のリサイクルプロセス構築及び省CO2化実証事業

株式会社

リコー

複写機用サプライであ

るトナーカートリッジ

の再生実証事業

 複写機用トナーカートリッジ部品の再利用やマテリア

ルリサイクルを推進して環境負荷低減を図りながら経済

性を両立するため、構造的に分解困難な部品の設計変更

と分解・洗浄装置導入による再生技術の開発実証を行う。


 三次公募採択案件

事業者名

(50音順)

事業名事業概要

②プラスチック等のリサイクルプロセス構築及び省CO2化実証事業

住友化学      

株式会社

PMMA(アクリル樹脂)

のケミカルリサイクル

実証事業

 従来、回収ルートがなく焼却処分されていたPMMA

(アクリル樹脂)のケミカルリサイクルチェーン構築

に向け、地域分散型を目指した回収スキームや熱分解

による再モノマー化、透明性の高いPMMA製造につい

て実証を行う。

連絡先

環境省環境再生・資源循環局総務課リサイクル推進室

  • 代表03-5501-3153
  • 直通03-3581-3351
  • 室長平尾 禎秀(内線 6831)
  • 室長補佐村井 辰太朗(内線 7889)
  • 室長補佐畠中 太陽(内線 6822)
  • 担当倉石 真純(内線 7893)
  • 担当土金 直樹(内線 6805)