報道発表資料

令和3年8月16日
地球環境
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英国主催気候変動に関する閣僚会合の結果について

 令和3年7月25日(日)及び26日(月)に英国・ロンドンで開催された、英国主催気候変動に関する閣僚会合の結果について、英国より議長サマリーが発出されましたので、以下のとおりお知らせします。

 会合では、英国のシャーマCOP26議長が議長を務め、COP26に向けた主要な論点について、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)締約国の環境大臣等による意見交換を行いました。我が国からは小泉環境大臣が参加しました。

1.会合の概要

(1)日時

   令和3年7月25日(日)及び7月26日(月)(対面とオンラインのハイブリッド開催)

(2)場所

   イギリス・ロンドン

(3)出席者等

   議長:英国 アロック・シャーマCOP26議長

          (元・英国ビジネスエネルギー産業戦略大臣)

   参加国:50か国以上(一部の国はオンライン参加)

 アラブ首長国連邦、アンティグア・バーブーダ、英国、エジプト、オーストラリア、カナダ、ガボン、韓国、キューバ、グレナダ、コロンビア、ジャマイカ、シンガポール、スイス、スウェーデン、スロベニア、チリ、中国、デンマーク、日本、ニュージーランド、ノルウェー、パプアニューギニア、バングラデシュ、フィジー、ブラジル、米国、ベリーズ、ペルー、ポーランド、ボリビア、マーシャル諸島、南アフリカ、モロッコ、ルワンダ、EU、国連副事務総長、UNFCCC事務局長 等

2.議論の概要

 今次会合では、COP26の主要交渉議題として、適応、1.5℃目標、ロス&ダメージ(気候変動の悪影響に伴う損失及び損害)、パリ協定6条(市場メカニズム)、資金について議論された。

 今般、シャーマ議長による議長サマリーが発出された。それによると、主な議論の概要は下記のとおり。

(1)適応

 多くの閣僚が、適応行動の政治的重要性を高める必要性を認識し、COP26において、世界全体の適応の目標に向けた行動を加速するためのロードマップを作成すること、及び適応資金の水準とそのアクセスを増やし、緩和と適応のより良いバランスを達成する必要性を反映した、適応資金のパッケージの作成を求めた。

 シャーマ英COP 26議長、COP26で適応と強靱化を担当する英アン=マリー・トレビリアンエネルギー・気候変動担当国務大臣は、COP26における適応に関する野心的な結果に、適応の行動と支援の増加の必要性が反映されるべきであるという議長国の決意を強調し、閣僚レベルでの検討のため、COP26に先立って事務方による作業を促進すべく要請した

(2)1.5℃目標

 多くの閣僚が、気候変動の影響を低減するため、1.5°C目標を存続させる必要の重要性を強調し、また、現実と必要な削減量とのギャップの規模に懸念を表明した。その上で、全ての締約国に対し、COP26に先立ち、1.5°C目標に整合した野心的なNDC(国が決定する貢献)、及び2050年又は21世紀半ばまでにネットゼロを目指す長期戦略(LTS)の提出を求めた。この点において、多くの閣僚が、先進国とG20各国に特定の責任があることに言及した。

 また、石炭火力と石炭火力への支援を段階的に削減するための行動の加速が求められるとともに、公正な移行並びに各国の異なる事情に照らして共通だが差異ある責任及び各国の能力に応じてその行動を位置づける必要性も求められた。シャーマ英COP26議長は、1.5°C目標を維持するための道行きの検討を含め、COP26での成果が2030年におけるあらゆる野心のギャップに如何に対応していくか、その対策の選択肢について検討を進めるべきとの閣僚からの要求に、議長国として、前向きに取組んでいくことを強調した。

(3)ロス&ダメージ

 閣僚らは、COP26において、気候影響による損失と損害(ロス&ダメージ)の拡大する脅威、及びロス&ダメージに対する注目と行動の必要性が認識されるべきであることに合意した。世界中の多くの国々が、各国が直面している、深刻化する異常気象への厳しい課題を改めて認識した。(ロス&ダメージに取り組む組織によって構成される)サンティアゴ・ネットワークと、ワルシャワ国際メカニズムに関するガバナンスの課題に取り組まなければならないことが認識された。そして、COP26の結果により、サンティアゴ・ネットワークを超えて、支援関係も含め、損失と損害に関するより広範な問題に対処できるよう求める声があった。今後、議長国は、議論のための議論ペーパーを回覧するとともに、COP26に先立って、次のステップを検討するため、8月に(ロス&ダメージの)代表交渉官による会合を開く予定である。

(4)気候資金

 全ての閣僚により、気候資金を緊急に拡大する必要性が強調され、多くの閣僚からは、1000億ドルの目標がまだ達成されていないという失望が示された。シャーマ英COP 26議長は、これは信頼の問題であることを強調し、ドイツのフラスバート環境省次官及びカナダのウィルキンソン環境・気候変動大臣に対し、先進国が2025年まで年間1,000億ドルの資金動員目標を如何に団結して達成できるかについて検討を主導するよう求めた。また、COP26に向け、2025年以降の新しい全体としての定量的資金目標への期待についても意見交換を行い、目標設定のために明確な計画に合意することの重要性が示された。今後議長国は、閣僚らの議論に向けて、COP26に先立って、本議題に関する提案と協議のための作業計画を提示していく。

(5)6条その他パリ協定実施指針

 最後に、多くの閣僚は、パリ協定実施指針の完成は、十全性、信頼性、野心のために不可欠であることを強調した。6条に関する議論においては、妥協と提案への意欲が示され、シンガポールのフー環境大臣とノルウェーのロテバートゥン環境大臣は、COP26に向けた非公式閣僚協議を継続することに合意した。シャーマ英COP 26議長は、実施指針の全ての要素を完成させることの重要性を認識し、ルワンダのムジャワマリヤ環境大臣とスイスのソンマルガ環境・交通・エネルギー・コミュニケーション大臣が、NDC(国が決定する貢献)の共通のタイムフレーム(実施期間に関する時間枠)に関する非公式会合を主導すると発表した。また、透明性枠組みに関しては、この議題が閣僚によって検討されるべき適切な時期を決定できるよう、技術的な議論を加速するよう求めた。

 最後に、シャーマ英COP 26議長は、ロンドンでの会合に出席できなかった国を含む全ての締約国を含め、包括的かつ透明性のある方法で、COP26の野心的な成果に向けてたゆまぬ努力を進めるというコミットメントを強調し結論づけた。また、COP26での成功は全員の責務であることを示し、膨大な量の作業が必要であるが、全ての閣僚が、合意に向けて積極的に取り組むよう奨励した。

3.その他

 我が国からは、小泉環境大臣より、46%削減目標や、G7サミットで宣言した2025年までの新たな資金コミットメント、適応や都市間連携における我が国が実施している途上国支援の具体的な取組を紹介した。また、パリ協定6条の個別論点について、日本の立場を述べるとともに、妥結に向けて各国が柔軟性を示す必要性について発言がなされた。

 また閣僚会合の機会に、小泉環境大臣は、エスピノサ気候変動枠組条約事務局長、シャーマCOP26議長、ケリー米国気候変動大統領特使ほか、多数の出席閣僚等と意見交換を行った。

(別添:議長サマリー原文(英語))

添付資料

連絡先

環境省地球環境局国際連携課

  • 課長大井 通博(内線 6760)

環境省地球環境局地球温暖化対策課市場メカニズム室

  • 代表03-3581-3351
  • 直通03-5521-8243
  • 企画官小圷 一久(内線 7771)
  • 室長補佐長谷 代子(内線 6728)
  • 室長補佐増田 正悟(内線 6757)
  • 係長松本 恵里(内線 5158)

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