報道発表資料

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2021年05月17日
  • 自然環境

関東地方におけるニホンジカの密度分布図の作成について

 環境省では、ニホンジカの全国的な生息状況の動向を把握し、科学的・計画的な鳥獣の管理を推進するため、関東地方におけるニホンジカの密度分布図を作成しました。

1.趣旨

 ニホンジカについては、近年の急速な生息数の増加や生息域の拡大により、自然生態系、農林水産業及び生活環境に深刻な被害を及ぼしています。

 このため、環境省と農林水産省では、「抜本的な鳥獣捕獲強化対策」(平成25年12月)を共同で取りまとめ、「ニホンジカ、イノシシの個体数を10年後(令和5年度)までに半減」することを当面の目標(以下「半減目標」という。)としています。

 この半減目標を達成するため、現在、捕獲による個体群管理が進められていますが、広域的な観点から科学的・計画的に管理を推進するためには、ニホンジカの生息状況を把握する必要があることから、環境省では、各都県からデータ提供を始めとした協力を受け、関東地方におけるニホンジカの密度分布図を作成しました。

 今後は、全国へと調査範囲を広げ、密度分布図の作成を進めてまいります。

2.作成方法

 環境省及び関東10都県(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、新潟県及び静岡県)が令和2年度に実施した以下の調査結果を使用し、ニホンジカの密度分布図を作成しました。詳細については、資料1を御覧ください。

  • ニホンジカの糞塊密度調査結果
  • ニホンジカの分布状況調査結果
  • ニホンジカの個体数推定結果(都県別)

3.概要

 なお、今回作成した密度分布図は、令和2年度当初の推定値によるものとなります。

 今回作成した密度分布図によると、令和2年度当初、千葉県南部、栃木県及び群馬県の県境部、山梨県や静岡県の一部地域で生息密度が高い状態にあると推定されます。

 前回調査を実施した平成26年度当初の密度分布図と比較すると、静岡県や群馬県の西部地域などで生息密度が上昇傾向にあることが示唆されました。

 なお、同じ都県内であっても、生息密度が高い場所と低い場所があり、地域的な密度の濃淡があることが分かります。これらの濃淡とニホンジカによる各種被害の程度は必ずしも一致するものではないこと、今回使用したデータはニホンジカの広域的な生息状況を把握する観点から必要なものに限られており、使用するデータによって生息密度の推計値は異なってくる可能性があること等に留意が必要です。詳細については、資料2を御覧ください。

添付資料

連絡先

環境省自然環境局野生生物課鳥獣保護管理室

  • 代表03-3581-3351
  • 直通03-5521-8285
  • 室長川越久史(内線 6470)
  • 室長補佐村上靖典(内線 6675)
  • 係長小野晶大(内線 6474)

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