報道発表資料

この記事を印刷
2021年02月19日
  • 水・土壌

令和元年度地下水質測定結果について

 水質汚濁防止法第15条第1項及び第2項並びに第16条に基づき、国及び地方公共団体では、毎年度、地下水質の測定を実施しています。この度、環境省では、令和元年度におけるこれらの測定結果及び全国の地下水汚染事例における汚染原因・対策等の状況を把握するための調査結果を取りまとめました。
 令和元年度の概況調査の結果をみると、全体の環境基準超過率は6.0%(前年度5.6%)でした。

【測定内容の概要】

1.主な測定項目

 地下水の水質汚濁に係る環境基準が定められている28項目

カドミウム、全シアン、鉛、六価クロム、砒素 など

2.調査を行った井戸の本数

 地下水質の測定は、「概況調査[1]」、「汚染井戸周辺地区調査[2]」、「継続監視調査[3]」の3つの区分で行われています。

 概況調査では3,191本、汚染井戸周辺地区調査では926本、継続監視調査では4,222本の井戸で調査が行われ、調査井戸総数は8,339本(前年度8,377本)でした。

【測定結果の概要】

1.調査区分別の結果の概要

 概況調査の結果をみると、全体の環境基準超過率[4]は6.0%【調査数3,191本中超過数191本】(前年度5.6%)でした。項目別では、平成11年度以降、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素の環境基準超過率が最も高く、令和元年度調査結果は3.0%【調査数2,957本中超過数88本】(前年度2.9%)でした。

 継続監視調査の結果をみると、基準超過の井戸数が最も多いのは、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素で、次いで砒素、テトラクロロエチレンでした。

2.全国的な地下水の状況

 過去5年間[5]の全調査区分において、環境基準の超過井戸が存在する市区町村数を取りまとめました。取りまとめ結果でみると、VOC(揮発性有機化合物)[6]が環境基準を超過した井戸がある市区町村数は322で、全市区町村(1,741市区町村)の18%(前年度19%)でした。同様に重金属等[7]では419で24%(前年度24%)、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素では454で26%(前年度26%)でした。

 なお、「令和元年度地下水質測定結果」の詳細については、環境省ホームページ(https://www.env.go.jp/water/chikasui/index.html)に掲載いたします。


[1] 地域の全体的な地下水質の状況を把握するために実施する調査

[2] 概況調査又は事業者からの報告等により新たに発見された汚染について、その汚染範囲を確認するために実施する調査

[3] 汚染が確認された地域について、継続的に監視を行うための調査

[4] 何らかの項目で環境基準を超過した井戸/全調査井戸

[5] 通常、地域全体をメッシュ等に分割し、3~5年のローリングで全体を調査するため、過去5年間で整理している。

[6] テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン等の13項目。項目の一覧については、「令和元年度地下水質測定結果」12頁参照。

[7] 砒素、ふっ素、鉛等の11項目。項目の一覧については、「令和元年度地下水質測定結果」13頁参照。

添付資料

連絡先

環境省水・大気環境局土壌環境課地下水・地盤環境室

  • 代表03-3581-3351
  • 直通03-5521-8309
  • 室長新田 晃(内線 6590)
  • 主査伊藤 悟志(内線 6604)
  • 担当佐藤 巧太(内線 7628)

関連情報

関連Webページ

過去の報道発表資料

令和2年2月25日
平成30年度地下水質測定結果について

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。