報道発表資料

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2020年09月15日
  • 水・土壌

海洋プラスチックごみのモニタリング手法調和とデータ整備に関するG20ワークショップの結果について

 令和2年9月7日(月)に海洋プラスチックごみに関するモニタリング調和とデータ収集に関するG20ワークショップを、ウェブを通じて開催し、31か国から約160名の政府関係者や研究者が参加しました。
 ワークショップでは、海洋プラスチックごみに関するモニタリング手法の調和(比較可能にすること)とデータの世界的な共有の重要性と推進方法について議論されました。また、日本から新たな世界的モニタリングデータ共有システムを提案がされました。

1.背景

 世界的な課題となっている海洋プラスチックごみを地球規模で削減していくためには、その分布状況などの科学的データを世界各国が共有し、これをもとに効果的な対策を検討することが必要です。しかし、海洋表層に漂流するマイクロプラスチックの実態調査は、世界各国で異なる調査手法がとられていたため、データを比較することが困難でした。そのため、モニタリング手法の調和(比較可能にすること)が重要な課題として認識されていました。

 そのような中、令和元年のG20持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合で合意された、「G20海洋プラスチックごみ対策実施枠組」において、モニタリング手法の調和の促進が重要な課題として挙げられました。また、実施枠組のフォローアップ会合においては、日本がモニタリングの調和とデータ整備を主導することとされました。

 これらを踏まえ、海洋プラスチックごみに関するモニタリング手法の調和とデータの世界的な共有について、その必要性と推進方法を議論するため、環境省主催のG20ワークショップを開催しました。

2.日時

 令和2年9月7日(月)20:00~23:15

3.場所

 東京(ウェブ会議)

4.主催

 日本国 環境省

5.後援

 サウジアラビア国 環境・水・農業省(今年のG20議長国)

6.出席者

 G20各国、「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」共有国・地域、国際機関、研究者等

 31か国から約160名が出席

7.成果及び概要

 ワークショップでは、各国・国際機関の専門家等から、モニタリング手法の調和とデータ共有に関する取組が紹介されました。また、日本から新たな世界的モニタリングデータ共有システムを提案し、歓迎されました。

 本ワークショップの主な議論は以下のとおり。

・海洋プラスチックごみ及びマイクロプラスチックのモニタリングには、様々な目的がある。

・モニタリング手法の調和は、比較可能なデータを作成・共有し、科学的評価を行うために重要である。

・各国・組織は、これまで行われてきたモニタリング手法の調和のためのイニシアチブの成果を共有し、更なる調和のために互いに協力するべきである。

・科学コミュニティや政府関係者が世界的なネットワークを構築し、モニタリング手法の調和とデータ共有に関する知識を蓄積することを期待する。

・世界的なモニタリングデータの共有を促進することを推奨する。

・モニタリングデータ共有のため、国際機関がイニシアチブをとることを期待する。

<参考>

本ワークショップ特設ページ https://g20mpl.org/archives/893

連絡先

環境省水・大気環境局水環境課海洋プラスチック汚染対策室

  • 代表03-3581-3351
  • 直通03-6205-4934
  • 室長中島 慶次(内線 6602)
  • 室長補佐安陪 達哉(内線 6634)
  • 係員小林 和貴(内線 6637)