報道発表資料
1.経緯
環境省は、平成25年の第15回日中韓三カ国環境大臣会合(TEMM15)での合意に基づき、中国・韓国とともに、毎年、三カ国が参加する大気汚染に関する日中韓三カ国政策対話を開催しており、今年は7月31日(金)に第7回の政策対話をオンラインにより開催しました。
2.開催概要
日程 令和2年7月31日(金)
場所 日本・東京(オンライン開催)
参加者 三カ国の政府・研究機関の行政官・専門家等
日本:環境省 水・大気環境局大気環境課 長坂課長 他3名
中国:生態環境部 大気環境局地域協力課 ZHANG課長 他7名
韓国:環境部大気質政策課 YOO課長 他5名
議事次第 別紙参照
3.結果概要
○三カ国の政策に関する情報共有・意見交換
三カ国の最近の大気汚染に関する政策とその効果等について情報共有を行い、それぞれの進捗を確認するとともに、引き続き三カ国が連携した取組を進めていくことで意見が一致しました。
我が国からは、PM2.5、光化学オキシダントの大気中濃度の現状とこれらへの対策の取組状況(ばい煙発生施設における排出抑制策の検討、グリーン購入(印刷役務)におけるVOC発生抑制の促進、自動車のPM低減対策等)、石綿飛散防止に係る大気汚染防止法改正の概要、今後の対策の動向等について発表しました。
中国からは、対策の進捗により国内の大気質が改善されていること、2018年6月に作成した「青空保護勝利戦3年行動計画」に基づき、産業構造の変革(重度汚染企業の移転改造、閉鎖の推進等)、エネルギー構造の変革(石炭から電気、ガスなどへの転換の推進等)、交通構造の変革(ディーゼル車の排出基準の強化、鉄道利用の推進等)により、更なる大気環境改善に向けた取組を進めていることなどが発表されました。
韓国からは、対策の進捗により2018年は前年に比して国内のPM2.5年平均濃度が改善したこと、2018年3月にPM2.5の環境基準を強化したこと、2019年は微細粉塵削減に向けたマスタープラン(2017年9月公表、2018年11月補完)に基づき、微細粉塵の排出量を2022年までに35%削減することを目標として様々な対策(都市部のモニタリング測定局数の増加、小規模施設への排出抑制設備導入のための補助金交付、小型・中型ディーゼル車のテスト基準の強化等)を講じていくことなどが発表されました。
○大気汚染対策に係る第2期日中韓アクションプラン案の協議
2021年から2025年までの5年間を計画期間とする「大気汚染対策に係る第2期日中韓アクションプラン」(政策対話及びワーキンググループの開催計画等)の案について、日中韓だけでなく広範な地域における持続可能な開発を促進するための「3+X」形態を念頭とした活動を行うこと、オゾンやPM2.5について引き続き情報共有していくこと等を確認し、合意に至りました。
○今後の進め方の確認
各国の担当者が日頃から一層密に情報交換を行っていくことで意見が一致しました。次回の政策対話は2021年4月又は5月に韓国で開催する予定であることが確認されました。
添付資料
連絡先
環境省水・大気環境局大気環境課
- 代表03-3581-3351
- 直通03-5521-8295
- 課長長坂 雄一(内線 6530)
- 係長粟飯原 弘樹(内線 6572)