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       調査の目的及び内容 
       平成10年度ダイオキシン類長期大気曝露影響調査では、大気等の環境要因によるダイオキシン類の摂取と人への蓄積との関連について調査するため、大阪府能勢町地域及び埼玉県地域において廃棄物焼却施設周辺地区(A地区)及び対照地区(B地区)を設定し、各地区の対象者及び環境調査地点を選定の上で、長期間にわたるダイオキシン類への曝露の指標とされる血中ダイオキシン類(PCDD+PCDF+Co-PCBを「ダイオキシン類」という。)濃度を測定するとともに、環境調査(大気、室内空気、土壌、表面サンプリング等)、食事調査、及び食習慣や喫煙歴等に関するアンケート調査を実施した。 
         平成10年度ダイオキシン類長期大気曝露影響調査(第2次報告)では、主要なデータのほぼ全ての分析結果に基づき、以下の{1}~{4}について、調査結果をまとめた。 
       
      
         
          | {1} | 
          血液調査 | 
         
         
          | {2} | 
          環境調査 | 
         
         
          | {3} | 
          食事調査 | 
         
         
          | {4} | 
          ダイオキシン類の曝露評価 | 
         
       
     | 
  
   
    | (2) | 
    
       調査結果 
      
         
          | {1} | 
           
             血液調査について(人体の蓄積状況について) 
            
              - 大阪府能勢町地域及び埼玉県地域とも、A地区とB地区の血中PCDD+PCDF濃度及び血中Co-PCB濃度の平均値及び中央値は、ほぼ同様の値を示した。
 
             
           | 
         
         
          | {2} | 
           
             環境調査について 
            
              - 大気、土壌、地下水については、これまでの調査対象地域における既存の調査結果のおおむね範囲内であった。
 
              - 調査期間中の大気中PCDD+PCDF濃度及び室内空気中PCDD+PCDF濃度は、両地域とも、地区間で明確な差をみいだせなかったが、土壌中PCDD+PCDF濃度は、大阪府能勢町地域においては、A地区の測定結果はB地区の測定結果よりも高い傾向を示し、埼玉県地域においては、A地区の測定結果はB地区の測定結果よりも高かった。
 
             
           | 
         
         
          | {3} | 
           
             食事調査について  
            
              - 食事経由のダイオキシン類推計曝露量について、大阪府能勢町地域においては、平均値及び中央値ともにA地区の方がB地区よりも低く、埼玉県地域においては、平均値はA地区の方がB地区よりも高く、中央値はA地区の方がB地区よりも低かったが、地区間で比較した結果、両地域とも、明確な差をみいだせなかった。 
              
 
             
           | 
         
         
          | {4} | 
           
             ダイオキシン類の曝露評価について 
            
              - ダイオキシン類の推計総曝露量を地区間で比較した結果、大阪府能勢町地域においては、平均値及び中央値ともにA地区の方がB地区よりも低く、埼玉県地域においては、平均値はA地区の方がB地区よりも高く、中央値はA地区とB地区でほぼ同様の値を示したが、両地域とも、地区間で明確な差をみいだせなかった。
 
              - ダイオキシン類の曝露経路は、各地区とも、食事が約9割以上を占めており、経気道及び土壌の寄与割合は相対的に小さかった。
 
              - 本調査におけるダイオキシン類の推計総曝露量は調査期間中における断面調査によるものであるため、耐容一日摂取量(TDI)値4pg-TEQ/kg/日と単純に比較はできないが、各地区とも、ダイオキシン類の推計総曝露量の平均値及び中央値は4pg-TEQ/kg/日以下であった。
 
              - 環境調査の結果から、土壌中PCDD+PCDF濃度については、両地域とも、A地区の測定結果の方がB地区の測定結果よりも大きい傾向にあったが、長期間にわたるダイオキシン類への曝露の指標とされる血中ダイオキシン類濃度は、両地域とも、地区間で、平均値及び中央値ともほぼ同様の値を示した。            
                 ・調査期間中におけるダイオキシン類の推計曝露量と人への蓄積量との間に明確な関連はみとめられなかった。 
 
             
           | 
         
       
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    | (3) | 
     
       まとめ  
      
        - 本調査では、血液調査を行い、人への蓄積量を把握するとともに、環境調査及び食事調査を行い、断面的な経路別の曝露量を推計した。その結果、人への蓄積量及び経路別の推計総曝露量は、両地域とも、地区間で明確な差をみいだせず、また、推計総曝露量と人への蓄積量との間に明確な関連がみられなかった。
 
        - 今後、環境要因等によるPCDD+PCDF+Co-PCBの推計総曝露量を縦断的に追跡(Time-Series)調査すると共に、人への蓄積量を調査することにより、曝露評価をより精密に行い、曝露の推移を継続的に把握していくことが望まれる。また、平成10年度ダイオキシン類長期大気曝露影響調査については、今後、必要に応じて詳細な解析を行うことが望まれる。 
        
 
       
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資料本体の入手方法について
  
   この資料は、8月31日にまとめられた第2次報告のうち、概要の部分を掲載したものです。資料本体は94ページに及びますので、入手をご希望の下記(1)又は(2)の方法によって下さい。
   
    | (1) | 
    環境庁大気保全局企画課(中央第5合同庁舎22階)までおこし下さい。窓口にてお配りしております。 | 
  
   
    | (2) | 
    下記宛先まで、「ダイオキシン類長期大気曝露影響調査の結果(第2次報告)について」ご希望の旨を明記し、A4版の冊子のはいる返信用封筒をお送り下さい。返信用封筒には、返信先住所・氏名をご記入の上、270円分の切手を忘れずにお貼りください。 | 
  
 
  
     
      〒100-8975 東京都千代田区霞が関1-2-2 
        環境庁大気保全局企画課 
                        環境基準係宛 | 
    
  
   
   
    
    
  
   
    
    
  
*郵送による資料の配付は終了いたしました。(平成11年12月6日) 資料の入手を希望される方は以下のPDFファイルからお願いします。
			添付資料
			
			
				
					- 連絡先
 
					- 環境庁大気保全局企画課
課  長 :桜井 康好(6510)
 調査官  :土谷 武 (6511)
 補  佐 :野田 広 (6514)
 
				
			 
      
        
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