報道発表資料

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2019年12月24日
  • 保健対策

令和元年度スギ雄花花芽調査の結果及び「花粉症環境保健マニュアル」の改訂について

 今般、今年のスギ雄花(おばな)の花(はな)芽(め)調査の結果がとりまとまりましたので、お知らせいたします。
 また、環境省が発行している「花粉症環境保健マニュアル」について、今般、最新の情報を踏まえ改訂いたしましたので、合わせてお知らせいたします。

1.令和元年度スギ雄花花芽調査の結果

(1)スギ雄花花芽調査について

 春に飛散するスギ花粉は、スギ雄花の(ちゃっ)花量(かりょう)(花粉生産量)に大きく依存します。環境省では、花粉症に関する調査研究の一環として、平成16年度から毎年スギ雄花花芽調査を行い、その結果を林野庁の調査結果と合わせて公表することで、国民の皆様にスギ花粉の飛散予測のための参考情報として御活用いただいています。
 スギ雄花の生育は、前年夏(6月~8月、特に花芽が分化する6月)の気象条件に大きな影響を受け、夏の日照時間が長く気温が高い場合には、スギ雄花の着花量が多くなり、翌年春の花粉飛散量も多くなります。また、花粉飛散量が多い年の翌年はスギ雄花の着花量が減少するという傾向が見られます。

(2)今年のスギ雄花花芽調査の結果

 本年11月から12月にかけて、スギ雄花花芽調査を実施した結果、今年度のスギ雄花の着花量については、昨年同時期と比較して、本年春(2月から4月)に全国的に花粉が大量飛散になった影響と、本年7月に太平洋側を中心に記録的な日照不足になった影響で、多くの地域で雄花が少なくなっています。
 地域毎に見ると、昨年同時期と比較して東北北部と山陰地方で多く、その他の地方は少なくなっています。例年と比較しても東北北部、北陸、山陰で多く、その他の地方は少ない状況にあります。
 また、今年度のスギ雄花の着花量は、地方ごとよりも都府県ごとのばらつきが目立ちました。

資料:令和元年度スギ雄花花芽調査結果
参考資料:平成31 年春(2月から4月)におけるスギ・ヒノキ花粉の実測総飛散量等

※観測地一覧

東北地方:青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県

関東地方:茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県

北陸地方:新潟県、富山県、石川県、福井県

東海地方:静岡県、愛知県

近畿地方:京都府、大阪府、兵庫県、奈良県

中国地方:岡山県、島根県、鳥取県、広島県、山口県

四国地方:香川県、徳島県、高知県、愛媛県

九州地方:福岡県、大分県

※本調査は各県の特定の地点で観測したものであり、全ての都道府県で観測を行ったものではありません。観察外のスギ林の状況によっては、各地方の観測結果が異なる可能性があります。

2.「花粉症環境保健マニュアル」の改訂

(1)花粉症対策について

花粉症の症状を軽減するためには、花粉へのばく露を避けることが重要です。このための基本的な対策には、以下のものが挙げられます。

・マスク、メガネを着用する。特にマスク内側に当てガーゼを付けると効果が高い。

・換気時にはレースのカーテン等で遮るとともに、開窓を10cm程度にとどめる。

・掃除をこまめに行い、掃除機だけでなく、濡れ雑巾やモップによる清掃を行う。

・洗濯物は屋内に干す。

・羊毛や毛織物の衣類ではなく、ポリエステルや綿製品で起毛のない衣類を着用する。

(2)「花粉症環境保健マニュアル(2019 年12 月版)」

 環境省では、保健師など保健指導に関わっている方々を始め、広く一般の皆様に、花粉症に関する新しい科学的知見や関連情報を紹介するために、「花粉症環境保健マニュアル」を作成しています。
 今般、最新の情報を反映し改訂いたしましたので、花粉症に関するより詳しい内容についてはこちらを御覧ください。

3.その他

 環境省では、花粉に関する情報をウェブページで公開しています。このウェブページでは、花粉症に関する最新の知見を紹介する「花粉症環境保健マニュアル」や、各自治体のウェブページをはじめとする花粉に関するリンク集などを掲載し、随時更新していく予定ですので、御活用ください。

環境省花粉情報サイト:https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/index.html

連絡先

環境省大臣官房環境保健部環境安全課

  • 代表03-3581-3351
  • 直通03-5521-8261
  • 課長太田志津子(内線 6350)
  • 課長補佐福嶋慶三(内線 6359)
  • 主査石橋七生(内線 6365)

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