報道発表資料
1.概要
本年5月にフランス・パリで開催された第7回IPBES総会において、「生物多様性と生態系サービスに関する地球規模評価報告書」の政策決定者向け要約が承認されました。本報告書では、自然がもたらすもの※は世界的に劣化し、このままでは生物多様性の保全や持続可能な社会の実現は不可能と指摘しています。一方で、社会変革を促進する緊急かつ協調的な努力が行われることで、自然を保全、再生、持続的に利用しながらも同時に国際的な目標を達成できると指摘しています。
このため、本シンポジウムでは、IPBES地球規模評価報告書の解説、社会変革についての専門家によるパネルディスカッション、自然共生社会の実現についての参加者によるグループディスカッションを通じて、生物多様性に必要な社会変革と一般市民ができることについて考えます。
※「自然がもたらすもの(NCP: Nature's contributions to people) 」は、IPBESにおいて生態系サービスとほぼ同義の用語として使用されており、自然がもたらす負の影響も含まれています。
2.日程等
日時 令和元年12月21日(土)10:00~16:00(受付:9:30~)
場所 東京都文京区弥生1-1-1 東京大学農学部内
東京大学 弥生講堂・一条ホール
定員 200名
費用 無料
主催 環境省
共催 IGES(公益財団法人 地球環境戦略研究機関)
協力 EPC(一般社団法人 環境パートナーシップ会議)、
NACS-J(公益財団法人 日本自然保護協会)
3.構成(予定)
○開会挨拶 環境省 (10:00~10:15)
○基調講演 (10:15~10:30)
講演 武内 和彦 IGES理事長
「自然の恵みを継承できる社会への変革」
○IPBES地球規模評価報告書からのメッセージ(10:30~11:15)
情報提供1 橋本 禅 東京大学准教授
「世界の生物多様性と生態系サービスの現状と将来」
情報提供2 香坂 玲 名古屋大学教授
「現場から考えるIPBES :欧州と日本にみる社会変革の萌芽」
○パネルディスカッション(11:15~12:15)
ファシリテーター 香坂 玲 名古屋大学教授
パネリスト1 高村ゆかり 東京大学未来ビジョン研究センター教授
パネリスト2 山口真奈美 日本サステナブル・ラベル協会 代表理事
パネリスト3 金子 洋平 花王株式会社 ESG部門 ESG活動推進部長
パネリスト4 鳥居 敏男 環境省 自然環境局長
【休憩 12:15~13:15】
○テーマ別グループディスカッション (13:15~15:55)
テーマ1 「2050年の暮らし:自然共生社会はどんな社会?」
テーマ2 「共生社会の実現へ① 今の私たちの暮らしと社会が抱えている課題」
テーマ3 「共生社会の実現へ② 解決方法-社会変革(transformative change)はどう起こすか」
○閉会挨拶 環境省 (15:55~16:00)
4.参加申込
参加料無料、事前申込制となっております。
令和元年12月19 日(木)までに、以下のURLからお申し込みください。
https://iges.or.jp/jp/events/20191221
参加募集は締切期限内であっても定員に達し次第締め切らせていただきます。
報道関係者による撮影が入る可能性があります。
昼食は会場付近で適宜おとりください。会場での飲食は禁止されております。
午前又は午後のみの参加も可能です。
(報道関係者の方へ)
・取材を御希望の方は、令和元年12月20日(金)15:00までに、電子メールで以下のメールアドレスまでお申し込みください。お申し込みの際には、件名に「IPBESシンポジウム取材希望」と明記し、本文に住所、氏名、所属(勤務先)、電話番号を明記してください。
E-mail: NBSAP@env.go.jp
・当日は受付にて記者証を御提示いただきますようお願いします。
・撮影に際しては、自社腕章を携帯していただくようお願いします。
・カメラでの撮影を御希望の場合はあらかじめその旨を御連絡ください。
(参考)生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム
(IPBES :Intergovernmental science-policy Platform on Biodiversity and Ecosystem Service)
IPBESは、生物多様性と生態系サービスに関する動向を科学的に評価し、科学と政策のつながりを強化する政府間のプラットフォームとして、2012年4月に設立された政府間組織です。2019年11月1日現在、IPBESには132カ国が参加しており、事務局はドイツのボンに置かれています。科学的評価、能力開発、知見生成、政策立案支援の4つの機能を柱とし、気候変動分野で同様の活動を進めるIPCCの例から、生物多様性版のIPCCと呼ばれることもあります。
IPBESの成果物は世界中の科学者・専門家らによって執筆され、加盟国政府により構成される総会による承諾後、公表されます。設立以降、IPBES 第1次作業計画に基づき、18の成果物(評価報告書等)の作成作業が進められ、これまでに以下の評価報告書の政策決定者向け要約(SPM)が承認されています。
・生物多様性及び生態系サービスのシナリオとモデルの方法論に関する評価報告書(2016年)
・花粉媒介者、花粉媒介及び食料生産に関するテーマ別評価報告書(2016年)
・生物多様性及び生態系サービスに関する地域・準地域別評価報告書(2018年)
・土地劣化と再生に関するテーマ別評価報告書(2018年)
・生物多様性及び生態系サービスに関する地球規模評価報告書(2019年)
IPBES webサイト http://www.ipbes.net/
環境省webサイト
http://www.biodic.go.jp/biodiversity/activity/policy/ipbes/index.html
連絡先
環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性戦略推進室
- 代表03-3581-3351
- 直通03-5521-8275
- 室長中澤 圭一(内線 6480)
- 室長補佐柳谷 牧子(内線 6483)
- 室長補佐山田 亨(内線 6484)