報道発表資料

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2019年11月01日
  • 再生循環

台風19号による除去土壌等の仮置場等の被災状況の点検結果等について

 

 台風19号による除去土壌等の仮置場等の被災状況について、点検結果等は以下のとおりです。(令和元年10月31日(木)18:00時点)

1.仮置場等の点検結果

・国管理:全236箇所を確認済み。飯舘村の1箇所において大型土のう袋の流出を確認。その他の箇所は問題なし。

・自治体管理:全760箇所を確認済み。田村市、二本松市及び川内村の計3カ所において大型土のう袋の流出を確認。その他の箇所は問題なし。

・このほか、栃木県那須町において、現場保管していた大型土のう袋1袋の流出を確認。

 流出が確認された仮置場や回収箇所周辺において、空間線量率や水質への影響は確認されておりません。

2.今後の対応

 未回収の大型土のう袋については、増水等の状況が改善され次第、速やかに回収に着手する予定です。また、未発見の大型土のう袋については、関係機関等の協力を得て、周辺の河川下流の捜索活動を一通り実施したところですが、引き続き把握に努めてまいります。

 また、再発防止策として、流出のあった仮置場での応急対策の実施、搬出作業中の仮置場での流出防止対策の実施、仮置場等の管理を抜本的に強化するための対策の検討を進めてまいります。

 ※大型土のう袋:除染等の措置に伴い生じた土壌や廃棄物(除去土壌等)の保管に用いている袋。

  容量約1㎥、重量約1.2トン(土壌の場合)、約300kg(可燃性の廃棄物の場合)


1.仮置場等における除去土壌等の保管状況 

 除染等の措置に伴い生じた除去土壌等については、中間貯蔵施設等に搬出されるまでの間、仮置場等の一時的な保管場所において管理しています。

 仮置場等における除去土壌等の保管量は次の通りです。

  ・国管理:約502万㎥(令和元年8月末時点、1袋=1㎥で換算)

  ・自治体管理(福島県内):約488万㎥(令和元年6月末時点)※現場保管を含む。

        (福島県外):約 47万㎥(平成31年3月末時点)※現場保管を含む。

2.国管理の仮置場の点検結果及び大型土のう袋の流出について 

(1)国管理の仮置場

 国管理の仮置場については、全236箇所を確認済みです。

 このうち、環境省が直轄管理している飯舘村内の除去土壌等仮置場1箇所において、大型土のう袋1袋の流出を確認し、10月15日(火)に回収しました。回収した大型土のう袋1袋については、容器の破損や内容物の流出は確認されておりません。また、他の大型土のう袋の流出は無いことを確認しております。

 環境省では、空間線量率や水中の放射性物質濃度の測定等を実施しており、周辺での空間線量率や水質への影響は確認されておりません。

  ・仮置場~回収箇所周辺(8箇所)の空間線量率:0.25~0.45μSv/h

  ・河川で採水(2箇所)した水中のCs134,Cs137:不検出

  (検出下限値:1.6Bq/L(Cs134), 1.7Bq/L (Cs137))

(2)自治体管理の仮置場

 自治体管理の仮置場については、福島県内の全716箇所を確認済みです。このうち、田村市、二本松市及び川内村のそれぞれ1箇所において、大型土のう袋の流出を確認しました。

 また、福島県外の全44箇所も確認済みであり、問題は確認されておりません。

 1)田村市

 田村市が管理している除去土壌等仮置場1箇所において、大型土のう袋の流出を確認しました。流出した大型土のう袋の推計総数は30袋です。

 このうち、10月28日(月)までに、近辺の河川下流において大型土のう袋21袋を発見し、回収しました。回収した21袋の内訳は、内容物の流出がないものが8袋、内容物が流出したと判断される空袋が13袋でした。

 環境省と田村市において、空間線量率や水中の放射性物質濃度の測定等を実施した結果、周辺での空間線量率や水質への影響は確認されておりません。

  ・仮置場~回収箇所周辺(10箇所)の空間線量率:0.11~0.16μSv/h

  ・河川で採水(5箇所)した水中のCs134,Cs137:不検出

  (検出下限値:6Bq/L(Cs134), 7Bq/L (Cs137))

 2)二本松市

 二本松市が管理している除去土壌等仮置場1箇所において、大型土のう袋の流出を確認しました。流出した大型土のう袋の推計総数は15袋です。

 このうち、10月24日(木)までに、近辺の河川下流において大型土のう袋8袋を発見し、回収しました。回収した8袋は、いずれも内容物が流出したと判断される空袋でした。

 環境省と二本松市において、空間線量率や水中の放射性物質濃度の測定等を実施した結果、周辺での空間線量率や水質への影響は確認されておりません。

  ・仮置場~回収箇所周辺(6箇所)の空間線量率:0.08~0.14μSv/h

  ・河川で採水(10箇所)した水中のCs134,Cs137:不検出

  (検出下限値:6Bq/L(Cs134), 7Bq/L (Cs137))

 3)川内村

 川内村が管理している除去土壌等仮置場1箇所において、大型土のう袋の流出を確認しました。流出した大型土のう袋の推計総数は44袋です。

 このうち、10月24日(木)までに、近辺の河川下流において大型土のう袋20袋を発見し、うち19袋を回収しました。回収した19袋の内訳は、内容物の流出がないものが16袋、内容物が流出したと判断される空袋が3袋でした。

 環境省と川内村において、空間線量率や水中の放射性物質濃度の測定等を実施した結果、周辺での空間線量率や水質への影響は確認されておりません。

  ・仮置場~回収箇所周辺(12箇所)の空間線量率:0.18~0.31μSv/h

  ・河川で採水(5箇所)した水中のCs134,Cs137:不検出

  (検出下限値:6Bq/L(Cs134), 7Bq/L (Cs137))

           表 仮置場における大型土のう袋の流出・回収状況

仮置場数

流出推計

総数

発見済

未発見

回収済

未回収

内容物

流出なし

内容物

流出あり

飯舘村

1箇所

1袋

1袋

田村市

1箇所

30袋

8袋

13袋

9袋

二本松市

1箇所

15袋

8袋

7袋

川内村

1箇所

44袋

16袋

3袋

1袋

24袋

合計

4箇所

90袋

25袋

24袋

1袋

40袋

3.現場保管箇所からの大型土のう袋の流出について

 栃木県那須町において、現場保管(※除染を行った学校や公園、民家等の敷地内において、除去土壌等の大型土のう袋を保管しているもの)されていた大型土のう袋1袋の流出が確認されました。那須町では、その後の捜索により、10月21日(月)に、近辺の河川下流において大型土のう袋1袋を発見し、回収しました。回収した1袋は、内容物が流出したと判断される空袋でした。

 環境省と那須町において、空間線量率や水中の放射性物質濃度の測定等を実施した結果、周辺での空間線量率や水質への影響は確認されておりません。

  ・保管場所~回収箇所周辺(10箇所)の空間線量率:0.06~0.14μSv/h

  ・河川で採水(3箇所)した水中のCs134,Cs137:不検出

  (検出下限値:3~4Bq/L(Cs134), 4~6Bq/L (Cs137)

 なお、他の現場保管箇所においても同様の事例がないか、関係県に対して状況確認を依頼しており、これまでのところ報告はありません。

4.今後の対応

 (1)未回収・未発見の大型土のう袋への対応等

  • 川内村における未回収の大型土のう袋については、増水等の状況が改善され次第、速やかに回収に着手する予定です。

  • 田村市、二本松市及び川内村における未発見の大型土のう袋については、国土交通省等関係機関の協力を得て、周辺の河川下流の捜索活動を一通り実施したところですが、引き続き把握に努めてまいります。

  • 周辺での空間線量率や水中の放射性物質濃度の測定等については、環境省としても、関係自治体と連携して引き続き実施してまいります。

    (2)再発防止策

     ・今回流出のあった仮置場については、関係自治体と連携し、保管されている大型土のう袋の早期搬出を進めるとともに、流出防止柵の設置などの応急対策を実施します。

  • また、当面の再発防止策として、搬出作業中の仮置場において、増水時の流出防止のため、大型土のう袋をロープやシート等で固定するなど、各仮置場の状況に応じた対策の実施を徹底します。

  • さらに、仮置場等の管理を抜本的に強化するため、環境省が主体となって実施すべき対策として、以下のような取組を柱とする再発防止策を検討し、実施します。

  • 今回の流出原因の検証

  • 検証結果を踏まえた全ての仮置場の総点検

  • 追加対策が必要な仮置場での技術的支援

  • 仮置場の維持管理マニュアル等の見直し

添付資料

連絡先

環境省環境再生・資源循環局環境再生施設整備担当参事官室

  • 代表03-3581-3351
  • 直通03-5521-9249
  • 参事官細川 真宏(内線 7581)
  • 担当髙橋 亮介(内線 7542)
  • 担当髙木 圭介(内線 7538)

環境省福島地方環境事務所 環境再生課・市町村支援室

  • 直通024-563-1307
  • 室長和田 充和
  • 担当折口 直也

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