報道発表資料

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2019年11月08日
  • 大気環境

第12回アジアEST地域フォーラムの結果について

 環境省は、アジア地域における環境的に持続可能な交通(Environmentally Sustainable Transport (EST))の実現に向けて、ハイレベルによる政策対話の場として、令和元年10月28日(月)~31日(木)に、ベトナム国・ハノイにおいて、国際連合地域開発センター(UNCRD)等とともに「第12回アジアEST地域フォーラム」を開催し、我が国からは、八木哲也環境大臣政務官等が出席しました。
 会合では、我が国からSDGsや脱炭素化に統合的に取り組むことなど、2030年に向けたESTのあり方について提案を行い、各国の賛同を得ました。

第12回フォーラムの概要及び主な結果は、次のとおりです。

【会議概要】

■日程:令和元年10月28日(月)~31日(木)

■場所:ベトナム社会主義共和国 ハノイ市

■主催:日本国環境省、国際連合地域開発センター(UNCRD)、ベトナム社会主義共和国運輸省、ベトナム社会主義共和国天然資源環境省、ベトナム社会主義共和国建設省、ハノイ市人民委員会、国際連合アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP) 、国際連合経済社会局(UNDESA)

■参加者:アジア22カ国の政府(環境・交通関係省庁等)の閣僚級等幹部、アジア諸国の自治体の首長等幹部、交通と環境分野に関する学識経験者等の専門家、国際機関関係者 他

(※アフガニスタン、アゼルバイジャン、バングラデシュ、ブータン、カンボジア、インド、インドネシア、イラン、日本、ラオス、マレーシア、モルディブ、モンゴル、ミャンマー、ネパール、パキスタン、中国、ロシア、スリランカ、タイ、フィリピン、ベトナム)

【主な結果】

 1 (1) 本フォーラムは『低炭素化と高度交通システムを通じたスマートでレジリエントな都市』をテーマに掲げ、合計10のセッションにおいて、アジア各国・各都市や国際機関からベストプラクティス等の発表がなされました。我が国からは、国内・国外で行われている取組等について、合計15名による発表等がなされました。

(2)特に、八木環境大臣政務官からは、今後のESTの実現に向けて、SDGsの達成や脱炭素化に統合的に取り組むべきこと、民間等の多様な主体による参加を促し、具体的な取組に繋がるように、各国の経験や教訓の共有することについて提案を行い、各国からの賛同を得て、会合の最後にとりまとめられた議長サマリーにも反映されました。

(3)また、「アジア地域でのスマートシティの実現」と題したセッションでは、宇都宮市長により、同市のLRTを軸としたスマートシティに関する紹介等がなされ、スマートシティの実現に向けた課題等に関する議論がされました。

(4)ESTに取り組む各国の2020年に向けた活動目標である「バンコク宣言2020」の後継に関する具体的な議論を行うセッションでは、我が国から、フォーラムでの議論を各国の政策等に反映するための評価プロセスの導入について提案を行い、各国の賛同を得て、議長サマリーにも反映されました。

(5)本フォーラムの開催に合わせて、各国におけるESTの具体化にも貢献する我が国の優れた環境技術を発信するために、合計12団体・社のポスターを展示しました。具体的には、環境に優しい自動車(トラック、バス)等や大気質・騒音の測定機器等に関するポスターの展示を行いました。

  

2 本フォーラムと並行して、八木環境大臣政務官が、アジア開発銀行・スサントノ副総裁、ベトナム・ハー天然資源環境大臣、モルディブ・ムジタバ環境大臣等の要人とバイ会談を実施しました。アジア開発銀行副総裁とは、EST実現に向けた今後の効果的な取組等について、各国要人とは、JCMの推進やそうした取組を通じたESTの実現、海洋プラスチックごみ対策などに関する今後の更なる連携強化について意見交換を行いました。

【参考】

《アジアEST地域フォーラムとは》

アジア地域における環境的に持続可能な交通を目指し、国際連合地域開発センター(UNCRD)と連携してハイレベル政策対話を推進

・設立年 平成17年

・主な取組内容

 1 ESTに関する各国の政策、先進事例等の情報共有、意見交換

 2 環境と交通分野の専門家、学識経験者からの助言、情報提供

 3 開発途上国のEST国家戦略・アクションプランの策定支援及び国際協力機関の参画によるアクションプラン実現支援

 4 EST推進に向けた地域及び国際間の行動・イニシアティブの連携の確立

連絡先

環境省水・大気環境局自動車環境対策課

  • 代表03-3581-3351