報道発表資料

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2009年01月28日
  • 地球環境

国際再生可能エネルギー機関(IRENA)設立会合等の結果について(お知らせ)

 1月26日(月)にドイツのボンで国際再生可能エネルギー機関(IRENA)の設立会合が開催され、124か国及びECが参加し、このうち75か国が設立条約に署名しました。
 我が国からは、関係各省(外務省、環境省、経済産業省及び農林水産省)の実務責任者が出席し、代表団のステートメントでは、我が国における再生可能エネルギーへの取組や我が国が二国間・多国間で行っているクールアース・パートナーシップを始めとする国際協力の取組を紹介し、今後もこれらの取組を積極的に進めていくとともに、同機関との関係で、この分野で果たしうる貢献・役割について検討中である旨を述べました。

1.概要

 1月26日(月)にドイツのボンで国際再生可能エネルギー機関(IRENA)の設立会合が開催され、124か国及びECの代表が出席し、欧州・アフリカを中心に75か国により設立条約への署名が行われた(この他、6の国際機関及び28のNGO等がオブザーバー参加)。

2.主要国の動向

・出席し署名
ドイツ、フランス、イタリア、デンマーク、スペイン、韓国、フィリピン、イラン、UAE、エジプト、アルゼンチン、チリ
・出席し署名せず
日本、アメリカ、イギリス、スイス、中国、インド、オーストラリア、ブラジル、サウジアラビア
・欠席
カナダ、ロシア

3.式典での各国等の発言について

 ガブリエル環境大臣(ドイツ)、ヘデゴー気候変動エネルギー大臣(デンマーク)、ガスコン経済産業大臣(スペイン)、ピエバルグス欧州委員、ベンクハドラエネルギー環境大臣(モロッコ)を始め、62か国及びECから、以下の事項等について発言があった。

  • 各国の再生可能エネルギー導入目標や現在の取組
  • 持続可能な経済成長の実現
  • 再生可能エネルギー導入による経済対策や雇用創出
  • 化石燃料依存からの脱却による気候変動への対応
  • エネルギー貧困対策(途上国より)
  • 技術協力、財政支援、キャパシティービルディングに対する期待(途上国より)

 この他、今後の対応について特に以下の発言があった。

  • 事務局の設置場所について、オーストリア(ウィーン)とアラブ首長国連邦(アブダビ)が誘致する旨を発言した。
  • 第2回準備委員会の開催地について、エジプトが開催の用意がある旨を発言した。

4.我が国の対応について

 田辺靖雄外務省経済局審議官を代表に、関係各省(外務省、環境省、経済産業省及び農林水産省)から実務責任者が出席した。
 我が国は同会合において、我が国における再生可能エネルギーへの取組や我が国が二国間・多国間で行っているクールアース・パートナーシップを始めとする国際協力の取組を紹介し、今後もこれらの取組を積極的に進めていく旨、表明するとともに、同機関との関係で、この分野で果たしうる貢献・役割について検討中である旨述べた。

5.第1回準備委員会について

(1)概要
 翌27日(火)に同地で第1回準備委員会が開催され、設立条約に署名した75か国及びオブザーバーとして我が国を含む非署名国が出席した。
 委員会の議長はドイツが務め、暫定事務局の設置場所及び暫定事務局長の選任については、4月30日まで立候補を受け付け、各選定委員会による申請書類の形式的審査を経て、第2回準備委員会会合で決定することが決定された(各選定委員会の構成国及び第2回準備委員会のホスト国(エジプト)は、透明性を確保するため、暫定事務局の設置場所及び暫定事務局長に立候補できない)。
[1]暫定事務局の設置場所の選定委員会
韓国(議長)、チリ、ギリシャ、モロッコ及びナイジェリア
[2]暫定事務局長の選任委員会
リトアニア(議長)、ウルグアイ、マリ、バーレーン及びフィリピン
(2)管理運営委員会の設置
 暫定事務局の発足に先立ち、第2回準備委員会の開催に向けた作業を進めるために管理運営委員会を設立することとし、以下の国から参加の意思表明があった。
 ドイツ(議長)、スペイン、デンマーク、フランス、オーストリア、ギリシャ、ルーマニア、韓国、アルゼンチン、UAE及びガーナ
(3)第2回準備委員会(6月)の開催場所・日程・議長の決定
場所:
エジプト
日程:
平成21年6月下旬(今後調整)
議長:
ユノス エジプトエネルギー大臣
(4)その他の発言
  • ギリシャから、第3回準備委員会を2009年12月に開催する用意がある旨の発言があった。
  • デンマーク及びUAEから、任意の資金拠出を行う用意がある旨の発言があった。
  • オーストリアから、ウィーンで今春にセミナーを開催する用意がある旨の発言があった。
  • ドイツから、IRENAへの各国の拠出金(の一部)についてODAに該当するようOECDの開発委員会に申請し、次回準備委員会で報告したい旨の発言があった。

参考

  • 同機関の発足時期は現段階では未定(25か国の批准により発効)。
連絡先
環境省地球環境局総務課
(代表)03-3581-3351
(直通)03-5521-8243
課長:木村 祐二(6710)
補佐:岡崎 雄太(6290)
係長:岸本 紀子(6724)