報道発表資料

令和元年8月23日
自然環境
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令和元年度西之島総合学術調査の実施について

<関東地方環境事務所同時発表>

 環境省では、令和元年9月1日(日)~11日(水)に自然環境や生態系の専門家を中心とした調査団を小笠原諸島の西之島に派遣し、鳥類、昆虫、海洋生物、植物、地質、火山活動等の調査を行うことになりましたので、その概要についてお知らせします。

 世界遺産である小笠原諸島の西之島では、平成25年の噴火に伴って南東沖に新たな陸地が誕生しました。生態系が新たに形成されていく過程を観察できる千載一遇のチャンスとして、国内外から注目を集めている一方で、自然改変や外来生物の持込みなどにより、その価値が損なわれる危険性があることから、適切な保護担保措置を執る必要があります。このため、自然環境に係る各分野の専門家を委員とする「西之島の価値と保全にかかる検討委員会」を設置し、西之島における総合学術調査の計画と当該地の生態系の価値の判断および当該価値を守るために必要な保護担保措置について検討を行っています。今後、本調査結果を踏まえ、科学的な見地から議論を行います。

1.日程

 令和元年9月1日(日)~11日(水)(予定)

 ※日程については予定であり、変更・中止されることがあります。

2.調査内容

(1)鳥類

   西之島における鳥類相の変化、生態系の初期状態における海鳥の機能

(2)昆虫

   西之島における節足動物相、生態系の初期状態における節足動物の機能

(3)海洋生物

   西之島における潮間帯生物相

(4)植物

   生態系の初期状態における植生遷移

(5)地質、火山活動

   西之島の溶岩地形の成因や新島成長過程、最新の火山活動の把握  等

3.調査団の専門家について

 川上 和人(森林総合研究所 主任研究員、鳥類)

 上條 隆志(筑波大学 教授、植物)

 廣田  充(筑波大学 准教授、植物)

 岸本 年郎(ふじのくに地球環境史ミュージアム 教授、節足動物)

 森  英章((一財)自然環境研究センター 上席研究員、節足動物)

 中野 智之(京都大学瀬戸臨海実験所 助教、潮間帯生物)

 前野  深(東京大学地震研究所 准教授、地質)

 吉本 充宏(山梨県富士山科学研究所 主幹研究員、地質)

 大湊 隆雄(東京大学地震研究所 教授・センター長、火山)

 渡邉 篤志 (東京大学地震研究所、技術専門職員、火山)

4.西之島の保全のための上陸ルールについて

 西之島においては、不注意な上陸により随伴生物等を人為的に持ち込むことで、世界的にも希有な新しい生態系の構築過程に人為的撹乱を生じさせてしまうことが懸念されています。「小笠原諸島世界自然遺産地域科学委員会」及び小笠原諸島世界自然遺産を管理する関係行政機関(環境省関東地方環境事務所、林野庁関東森林管理局、東京都、小笠原村)は、世界遺産の顕著で普遍的な価値を損なわないために、上陸を計画する全ての方々に対して、平成28年6月に以下のとおりルールを定めております。

  • 西之島の在来生態系の保全の観点から人為的攪乱を可能な限り避けるため、上陸に当たっては調査等に必要な最小限の人員・頻度で計画すること。
  • 西之島での調査活動を行う場合には、基本的に新品またはそれに準ずる靴、衣類、バッグを使用すること。新品の装備が準備できない場合には、冷凍、アルコール洗浄等により丹念に清浄すること。また、調査準備中および調査中における機材への生物の混入を避けるため、準備は基本的にクリーンルームを設置した上で行うこと。
  • 西之島へ上陸する場合には、荷物および人間に付着した外来種の持ち込みを防ぐため、一度、荷物ごと全身を海に入ってから上陸する「ウェットランディング」を行うこと。
  • 上陸調査の計画過程で第三者(行政機関、有識者等)の検疫のチェックを受けるなど、透明性をもって実施すること。

連絡先

環境省自然環境局自然環境計画課

  • 代表03-3581-3351
  • 直通03-5521-8274
  • 課長植田 明浩(内線 6430)
  • 課長補佐宮澤 泰子(内線 6435)
  • 係長横山 直人(内線 6486)

関東地方環境事務所国立公園課

  • 直通048-600-0816
  • 課長髙村 幸夫
  • 自然保護官似田貝 諭
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