報道発表資料

この記事を印刷
2009年01月30日
  • 保健対策

平成21年春の花粉総飛散量等の予測(確定版)について(お知らせ)

 今般、平成21年春の花粉総飛散量等の予測(確定版)を取りまとめ、それに併せて花粉症に係る現時点での最新の科学的知見や関連情報を紹介する「花粉症環境保健マニュアル2009」を改定いたしました。
 平成21年春のスギ・ヒノキ科花粉総飛散量は、平成20年春(前シーズン)と比較して、東北及び関東地方では同じかやや少なく、東海及び北陸から九州地方は一部を除いて多くなると予測されます。また、例年※との比較では、全国的に例年並みかやや多くなると予測されます。
 スギ花粉の飛散開始は、前シーズンと比べて1週間程度早くなり、例年並みと予測されます。
(※例年とは、過去10年の平均。ただし、愛知県(名古屋市)は過去8年、鳥取県(倉吉市)は過去7年の平均。)

1.概要

 環境省では、花粉症に関する調査研究の一環として、平成16年度から花粉飛散予測に関する調査研究を行っています。今般、当該研究において、平成21年春(1月末から5月)の花粉総飛散量予測(確定版)を取りまとめました。
 また、花粉症に係る現時点での最新の科学的知見や関連情報を紹介する「花粉症環境保健マニュアル2009」を、環境省ホームページで公開いたしました。
https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/html/001.html

2.平成21年春のスギ・ヒノキ科花粉総飛散量の予測について(参考資料1)

(1)前シーズンとの比較

  • 平成21年春の花粉の総飛散量は前シーズンと比較して、東北及び関東の東部でほぼ半分ないしは前シーズン並み、関東の西部は1.5倍程度、甲信、北陸及び東海にかけては前シーズン並みか一部の地域では2倍程度に増加する見込みです。
  • 近畿では2~3倍に増加する見込み、また中国及び四国でも多くの地域において2~3倍に増加する見込みです。
  • 九州では前シーズン並みとなる見込みですが、一部の地域では3倍を超えると見込まれます。

(2)例年との比較

  • 東北では例年よりやや多くなる見込みで、関東、甲信、北陸及び東海においてはほぼ例年並と予測されます。
  • 近畿及び中国では例年並みか例年よりやや多くなり、四国では一部の地域を除いて1.5倍程度となる見込みです。
  • 九州では例年並みとなる見込みですが、一部の地域では1.5倍程度になると見込まれます。

(3)ヒノキ科花粉の飛散量の顕在化

  • 近年、西日本ではヒノキが多くの雄花をつけるまでに成長したこともあり、スギを上回る花粉飛散量となる年が顕在化してきています。
  • 特に東海以西では、かなり多めの雄花が観測されている地域があり、平成21年春はヒノキ科花粉の飛散量が多くなる地域が増える見込みです。

3.平成21年春のスギ花粉前線予測について(参考資料2)

 気象庁の季節予報によれば、平成21年1月下旬の気温は東海以西で平年よりやや低く、関東以北は高く、2月上旬から中旬の気温は全国的にほぼ平年並みかやや高く推移すると予想されています。
 このため、スギ花粉の飛散開始日は、平成20年春と比べると1週間程度早くなると予測されます。また、例年と比べた場合、東北及び北陸は例年並みか例年よりやや早く、関東以西はほぼ例年並みと予測されます。

※ 平年とは、過去30年間のデータを平均して求めた観測値の平均値。平年値は10年ごとに計算し、現在は1971年から2000年までのデータから求めた値を使用している。

4.花粉症予防対策の必要性

 シーズンの花粉総飛散量は、北海道を除いて全国的に1500個/cm2を超え、場所によっては5000個/cm2を超える見込みです。前シーズン比や例年比での増減にかかわらず、予報に基づいた早めの花粉症予防対策等が必要です。

5.今後の対応

 環境省では、昨年度に引き続き、花粉の総飛散量の観測を行い、「スギ花粉飛散開始マップ」等の情報を提供します。
 また、花粉の飛散状況について、2月2日から「花粉観測システム(愛称:はなこさん)(http://kafun.taiki.go.jp/)」により、リアルタイムで情報を提供するとともに、携帯電話でも情報提供を行います。「はなこさん」に関する御質問は、環境省水・大気環境局大気環境課(担当 手塚、仙波 03-5521-8294)にお問い合わせ下さい。
 環境省では、これらの情報を「環境省花粉情報サイト(https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/index.html)」上にて公開しており、順次、更新していく予定です。
 なお、政府における花粉症対策は、今後とも関係各省(内閣府、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、気象庁、環境省)の緊密な連携の下で進めることとしております。

参考資料1:
平成21年春における都道府県別花粉総飛散量(スギ、ヒノキ科の総数)予測(確定版)
参考資料2:
平成21年スギ花粉前線予測(確定版)
*当調査研究事業は、NPO花粉情報協会の協力を得て実施している。

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-8261
課長 木村 博承(内6350)
課長補佐 吉住奈緒子(内6352)
担当 佐方 信夫(内6332)

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。