報道発表資料

この記事を印刷
2018年10月04日
  • 自然環境

SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ第7回定例会合の結果について

平成30年9月30日(日)~10月2日(火)に石川県金沢市において、「SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)(注1)第7回定例会合」が開催されました。この会合は、環境省とIPSI事務局が主催、石川県が共催で、総会では、国内外の参加者約100名を得て、SATOYAMAイニシアティブによる愛知目標への貢献に関する評価や、ポスト2020年目標(注2)の検討過程への貢献方法等が話し合われました。併せて、公開フォーラム「SATOYAMAイニシアティブの生物多様性愛知目標及び持続可能な開発目標(SDGs)への貢献」も開催されました。

1.趣旨

 SATOYAMAイニシアティブは、食料生産等の人間活動の影響を受けて形成・維持されている二次的自然環境における生物多様性の保全やその持続可能な利用の促進のため、2010年に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)において、環境省及び国際連合大学サステイナビリティ高等研究所を中心に提唱してきたものです。

 SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)は、本イニシアティブを促進するために設立された国際パートナーシップで、定期的に全メンバーが参加する定例会合が開催されています。第7回定例会合では、これまでの活動評価と今後の活動の方向性を中心に議論が進められました。

2.開催主体

主催:環境省、IPSI事務局(国連大学サステイナビリティ高等研究所)

共催:石川県

3.結果概要等

【公開フォーラム】

日時:平成30年9月30日(日)14:30~17:45

場所:金沢ニューグランドホテル4階 金扇(石川県金沢市南町4-1)

結果概要:

・「SATOYAMAイニシアティブの生物多様性愛知目標及び持続可能な開発目標(SDGs)への貢献」をテーマに開催され、一般参加者を含め約130 名が参加しました。

・開催に際して、正田環境省自然環境局長他からの開会挨拶の後、武内和彦氏(国連大学サステイナビリティ高等研究所上級客員教授、公益財団法人地球環境戦略研究機関理事長、東京大学サステイナビリティ学連携研究機構 機構長・特任教授)他による基調講演が行われました。

・パネルセッションでは、IPSIメンバーからのSATOYAMAイニシアティブに基づく活動の事例紹介等が行われた後、SATOYAMAイニシアティブが愛知目標及び持続可能な開発目標(SDGs)にどのように貢献してきたか、また、愛知目標の目標年である2020年以降の活動をどうすべきか等について議論されました。

【総会】(一般非公開)

日時:平成30年10月1日(月)9:00~18:00

場所:金沢ニューグランドホテル4階 金扇(石川県金沢市南町4-1)

結果概要:

・IPSI参加団体の約100名が参加しました。

・総会開会に際し、とかしき環境副大臣、谷本石川県知事他から挨拶がありました。

・総会議長には、武内和彦氏が選出され、IPSI第6回定例会合以降の進捗報告、IPSI行動計画に関する報告の後、愛知目標への貢献の評価方法、これまでの課題、2020年以降の方向性について5分科会に分かれて議論しました。

・この議論を踏まえて、SATOYAMAイニシアティブの愛知目標達成への貢献を通じて、SDGs、自然資源の持続可能な利用、食料や水の安全、気候変動、生態系を活用した防災・減災(Eco-DRR)、生物文化多様性保全に有効であることなどを確認する「石川声明」に合意しました。

・第8回定例会合を2019年に熊本県で開催することを決定しました。

【現地視察】

日時:平成30年10月2日(火)終日

場所:石川県能登地方

結果概要:

・石川県及び関係市町のご協力により、3コースに分かれてIPSI 参加団体の約80 名が現地視察を行いました。

・コース1では羽咋市、穴水町、七尾市において、里山や里海の資源を活かした経済振興に関する取組、コース2では七尾市、能登町、輪島市において、里山・農村文化の保全のための教育活動に関する取組、コース3では穴水町、輪島市において、伝統知に関する取組の視察を行いました。

※ 本会合の結果概要・発表資料等は、近日中にIPSI事務局webサイトに掲載される予定です。

http://satoyama-initiative.org/ja/

(注1)SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ

(International Partnership for the Satoyama Initiative: IPSI)

SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップは、SATOYAMAイニシアティブの活動を促進するため、2010年に開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の期間に、国・地方政府機関、研究機関、国際機関、NGO、民間企業等、多様な主体の参加を得て発足した国際パートナーシップです。現在、20か国の21政府機関、14国際機関を含む合計240団体が参加しています。

IPSI事務局webサイト http://satoyama-initiative.org/ja/

(注2)ポスト2020年目標

COP15(2020年・中国)において採択される予定である、2020年以降の新たな生物多様性の世界目標。

添付資料

・石川声明2018(仮訳)

連絡先
環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性戦略推進室
代表 03‐5521‐3351
直通 03‐5521‐8275
室長   中澤 圭一  (内線6480)
室長補佐 中嶋 健次  (内線6484)