報道発表資料

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2018年05月10日
  • 自然環境

大阪府内におけるヒアリの確認について

 平成30年5月9日(水)に大阪府八尾市の住宅内において、工業製品の購入者が梱包を解いた際に発見されたアリ(1個体)について、専門家による種の同定の結果、5月10日(木)に特定外来生物であるヒアリ(Solenopsis invicta)と確認されましたので、お知らせします。
 当該製品は、中国の工場で梱包された後、大阪府内に輸入され、販売されたものです。
 今回確認された個体については発見時には既に死亡しており、発見時の状況から当該アリが発見場所周辺からの侵入し、または他の個体が周辺へ逸出した可能性は低いとみられます。
 なお、昨年6月の国内初確認以降、これまで国内でのヒアリの確認事例は5月10日(木)現在で12都府県、計27事例です。今年に入ってからは初確認となります。

1.経緯

4月上旬 中国広東省の工場で梱包された当該製品がコンテナに積載され、大阪港に向けて出港。

4月中旬 大阪港に到着、コンテナを陸揚げ。

     その後、大阪府泉大津市内の事業者倉庫内にて輸入業者が積荷を取り出し保管の後、八尾市内の小売

     店へ出荷。

5/9   小売店で購入した製品の梱包を大阪府八尾市内の住宅内で解いた購入者が、箱の中に死亡したアリ1

     個体を発見し、輸入業者に連絡。輸入業者より通報を受けた環境省が行った1次スクリーニングによ

     り、ヒアリ類の疑いがあると判断されたことから、専門家に同定を依頼。

5/10   当該アリについて専門家が、ヒアリ(Solenopsis invicta)であることを確認。

2.今回確認されたヒアリについて

  

 大阪府八尾市内において確認されたアリは、ヒアリの無翅女王アリ(1個体)です。

3.今後の対応

 

 当該個体は、発見時には死亡しており、死亡後一定の時間が経過した様子でした。

 輸入業者に対しては、製品の運搬経路や保管場所等における状況を確認するよう求めていますが、現時点では

ヒアリと疑わしいアリは他に確認されていません。

 なお、事業者に対しては、以下を依頼しています。

 ・ヒアリが確認された製品の梱包場所及び保管場所、運搬車両等の事業関係者に当該生物の混入があったこと 

  を周知し、他に混入の恐れがないか、さらなる確認を実施すること

 ・今後、同様のルートで製品を輸入する際に、ヒアリその他の特定外来生物の付着・混入がないよう、梱包場

  所、保管場所、積み出し港等の状況を把握し、対策を講じること

4.疑わしいアリを発見した際の対応

 今回初めて、一般の住宅内で購入した製品からヒアリが確認されたことから、海外からの輸入品にヒアリ等が

混入するリスクが改めて認識されました。国民の皆様におかれましては、以下のとおり冷静に対応いただくよう

お願いします。

 今回のケースと同様に、梱包の中身にヒアリやアカカミアリと疑わしいアリが混入していた場合には、市販の

スプレー式殺虫剤等で処理してください。念のため、素手では触らないようにご注意ください。

 もし、ヒアリやアカカミアリと疑わしいアリを発見した場合や、ヒアリやアカカミアリの特徴等一般的な問合

せ、健康被害の問合せ等がありましたら、「ヒアリ相談ダイヤル」をご利用ください。

 受付時間:月、水、金、土、日、祝  午前9時から午後5時

      (ただし、12月29日~1月3日を除く)

 ヒアリ相談ダイヤル:0570-046-110

 ヒアリの特徴などについては下記を参照してください。

 「特定外来生物ヒアリに関する情報」

  https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/fireant.html

○今回確認されたヒアリ

今回発見されたヒアリ

○今回アリが発見された場所

今回アリが発見された場所

連絡先
環境省自然環境局野生生物課外来生物対策室
環境省自然環境局
野生生物課 外来生物対策室
代表 03-3581-3351
室長   曽宮 和夫
室長補佐 八元 綾
専門官  深谷 雪雄
近畿地方環境事務所 野生生物課
代表 06-4792-0706
課長   澤志 泰正
課長補佐 深田 富士雄