報道発表資料

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2018年04月17日
  • 地球環境

日本・インド高級事務レベル環境協力会合の結果について

 日本国環境省とインド環境・森林・気候変動省は、4月13日(金)にニュー・デリーにて、高級事務レベルの環境協力会合を開催いたしました。同会合では、両国の課題分野を共有し、二国間の今後の環境協力について確認しました。特に廃棄物管理、気候変動、大気汚染といった各環境分野については詳細な意見交換を行い、二国間の環境協力を一層推進していくことを確認いたしました。

1.経緯

 2017年3月に日本国環境省は、日本・インド間の環境協力についてインド環境・森林・気候変動省に提案。それ以降、2018年2月に高橋康夫地球審議官がインド環境・森林・気候変動省のミシュラ次官と意見交換を行い、高級事務レベルの環境協力会合を2018年4月に開催することが合意された。

2.日時

 平成30年4月13日(金) 14:00 - 18:00

3.場所

 ニュー・デリー インド環境・森林・気候変動省

4.主な出席者

(インド)

 ミシュラ環境・森林・気候変動省次官、ジェイン環境・森林・気候変動省次官補、他

(日本)

 高橋康夫地球環境審議官、杉本留三地球環境局国際連携課国際協力・環境インフラ戦略室長、関係部署担当官

 在インド日本国大使館曽根公使及びJICA、インド・エネルギー資源研究所(TERI)、地球環境戦略研究機関 (IGES)がオブザーバー参加

5.主な議論

(1)廃棄物管理

 両国により、廃棄物管理の法制度および3Rに係る政策が紹介され、廃棄物管理に関する状況について共有された。日本側からは、浄化槽の技術及び法制度についても紹介された。今後は、廃棄物発電技術、電気電子機器廃棄物、浄化槽、個別のリサイクル法と各法律の拡大生産者責任(EPR)について知識や経験を共有し、今後インド側のEPR実現に向けて議論を進めることを確認した。

(2)気候変動

 日本側から、二国間クレジット制度(JCM)と支援スキームに関する最新の状況が共有された。両国間のJCM設立に向けた議論を促進するため、今後、技術的な会合を開催し、議論を深めることを確認した。さらに、日本側からインドにおける低炭素技術を推進する「日本・インド技術マッチメーキングプラットフォーム(JITMAP)」についても紹介され、本分野の協力についても検討していくこととした。また、2005年から継続的に開催されている「日印気候変動対話」は、両国の政策立案者間で気候変動に関する政策を共有する場としての重要性及び今後の協力についても確認された。

(3)大気汚染

 両国間で、大気質の現状、大気汚染対策の概要、今後の課題等が共有された。日本側からは、過去の大気汚染を克服した経験を伝えるとともに、国際協力の一環として、日本国環境省の支援により国際NGOであるクリーン・エア・アジア(CAA)がインドの都市等を対象として実施している「アジアにおける大気環境改善のための統合プログラム(IBAQ)」の活動について紹介し、両国間で、今後、インドの大気汚染問題の解決に向けて、IBAQとインド政府の取組である「クリーン・エア・プログラム(NCAP)」との連携等について具体的に検討を進めることを確認した。

(4)今後の協力

 今後、環境に関する両国間覚書の締結に向けて、両省で調整を行うことを確認した。

連絡先
環境省地球環境局国際連携課国際協力・環境インフラ戦略室
代表 03-3581-3351
直通 03-5521-8248
室長 杉本 留三(内6765)
主査 有馬 牧子(内6766)